俺の高校生活がラブコメ的な状況になっている件
第25話 修学旅行2日目ゲーセンイチャラブデート【美月編】
六花とあーちゃんの修羅場がひとまず収まったところで最後は美月だった。
毎回思うのだが――なぜ、美月まで?お前男だろ。
「お前……なんか楽しそうだな」
誰が見ても明らかなのだが、表情が華やいでいる。
「そうかな~?フフ~ン♪」
おまけに鼻歌まで歌っていた。
――もしかしてホモなの?
それになんか違和感があるなと思っていたが、よく見たら美月の服装……
「なんで女子の服着てるんだ?」
「え、えーと…可愛いかなって思って……」
と、急に指摘されて恥ずかしくなったのか、美月の顔がみるみるうちに赤く染まっていった。
――やっぱり……そうだったのか?!
でも、まぁ外見はどちらかというと女子だし、服装も割と似合っていて可愛い。正直なところ……タイプかも。
「そ、そんなに……ジロジロ見ないでよ…ね?」
美月は上目遣いで顔を真っ赤にしたままそう言った。
俺は自分でも気づかないうちに見とれていたらしい。
「お、おう……わりぃ」
もうノックアウト寸前だわ。
何かに目覚めてしまいそうな予感がした。
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「それにしても後の3時間何しよっか?」
「そうだな……ホテルにでも戻るか?」
あーちゃんが変なことを言い出したため、予定より1時間早く美月とゲーセンイチャラブデートが始まってしまった。
ひと通りは遊んだし、残りの時間が暇だ。
――俺自身はホテルに戻りたいんだけどなぁ。だって、ゲーセンに来ている客(主に男)からめっちゃ睨まれてるよ。リア充じゃないからね!
「ホテルにはまだ戻りたくない」
美月が少し寂しげな表情でそう言った。
「分かった。少しそこのベンチで座って待っとけ。何か飲み物でも買ってくるから」
俺は美月にそう言い残し、飲み物を買いに近くの自販機へ向かった。
それから約10分後のことである。
なぜか近くに自販機がなかったので少し離れた場所まで行っていた。
急いで美月のところに戻ってくると何やら悲鳴が聞こえた。
「は、離してください!」
「いいじゃんかよぉー。俺たちとどこか遊びに行こうよぉー」
いかにも台本が用意されてるのではないかと思いたくなるような発言を美月にまとわりつくヤンキーたちが言っていた。
見る感じでは完全にナンパである。
――でも、ナンパにしては強引過ぎねぇか?こんなに嫌がってるのに。
周りの人もなぜ助けないんだろうかと思ったが――なるほど。ゲームの音がデカすぎて会話の内容が聞こえないのか。
「おまたせ!……あれ?そちらさんは知り合いか?」
俺は何食わぬ顔で美月の元へ駆け寄って行った。
「しょーたぁー……ぐすん」
美月は俺の存在に気づくと、まるで女の子のように泣きながら俺の体に抱き着いてきた。
――おぉ……もう美月のこと好きになりそうだ……。
「なんだてめぇは?」
一方でヤンキーの方々は拳をポキポキ鳴らしながら厳つい顔をしていた。
――敵は3人か…………………………オワタナ。
「俺は…………」
――あれ?俺は美月のなんて言えば、この状況から逃れられるのだろうか?知り合い?友だち?それとも……
「翔太くんは…………わ、私の彼氏です!」
「お、おおおい!」
俺が思うところ1番言ってはいけないことを発言した美月。
こういう奴らにはリア充という生き物が1番憎い。
だから、ヤンキーの方々も表情が……
「……彼氏……だと?」
「え、あ、ち、違うというか……」
俺は自分でも何を言っているのか分からないが、弁解しようとした。
ヤンキーの方々は俺の目をじっと見つめている。
――ああ。なんてついてないんだろう。
俺は覚悟を決めた。
――もう……やるしかないか。
「……そうか。邪魔をして悪かったな」
「え?」
――あれ?予想していた場面と違うぞ?聞き間違いか?
「デート楽しめよお」
でも、どうやら聞き間違いではなかったらしく、俺たちに笑顔を見せて、この場を立ち去って行った。
ヤンキーの方々の姿が見えなくなったあと、俺は情けなくも、腰を抜かしてしまった。
「だ、大丈夫?!」
「あ、ああ。それより美月は?」
「私も大丈夫だけど……何だったんだろうね?」
本当にそれだ。
ボコされるかと思い、身を硬くして構えていたのに。
どうやら大阪のヤンキーの方々は優しいのかもしれない。
毎回思うのだが――なぜ、美月まで?お前男だろ。
「お前……なんか楽しそうだな」
誰が見ても明らかなのだが、表情が華やいでいる。
「そうかな~?フフ~ン♪」
おまけに鼻歌まで歌っていた。
――もしかしてホモなの?
それになんか違和感があるなと思っていたが、よく見たら美月の服装……
「なんで女子の服着てるんだ?」
「え、えーと…可愛いかなって思って……」
と、急に指摘されて恥ずかしくなったのか、美月の顔がみるみるうちに赤く染まっていった。
――やっぱり……そうだったのか?!
でも、まぁ外見はどちらかというと女子だし、服装も割と似合っていて可愛い。正直なところ……タイプかも。
「そ、そんなに……ジロジロ見ないでよ…ね?」
美月は上目遣いで顔を真っ赤にしたままそう言った。
俺は自分でも気づかないうちに見とれていたらしい。
「お、おう……わりぃ」
もうノックアウト寸前だわ。
何かに目覚めてしまいそうな予感がした。
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「それにしても後の3時間何しよっか?」
「そうだな……ホテルにでも戻るか?」
あーちゃんが変なことを言い出したため、予定より1時間早く美月とゲーセンイチャラブデートが始まってしまった。
ひと通りは遊んだし、残りの時間が暇だ。
――俺自身はホテルに戻りたいんだけどなぁ。だって、ゲーセンに来ている客(主に男)からめっちゃ睨まれてるよ。リア充じゃないからね!
「ホテルにはまだ戻りたくない」
美月が少し寂しげな表情でそう言った。
「分かった。少しそこのベンチで座って待っとけ。何か飲み物でも買ってくるから」
俺は美月にそう言い残し、飲み物を買いに近くの自販機へ向かった。
それから約10分後のことである。
なぜか近くに自販機がなかったので少し離れた場所まで行っていた。
急いで美月のところに戻ってくると何やら悲鳴が聞こえた。
「は、離してください!」
「いいじゃんかよぉー。俺たちとどこか遊びに行こうよぉー」
いかにも台本が用意されてるのではないかと思いたくなるような発言を美月にまとわりつくヤンキーたちが言っていた。
見る感じでは完全にナンパである。
――でも、ナンパにしては強引過ぎねぇか?こんなに嫌がってるのに。
周りの人もなぜ助けないんだろうかと思ったが――なるほど。ゲームの音がデカすぎて会話の内容が聞こえないのか。
「おまたせ!……あれ?そちらさんは知り合いか?」
俺は何食わぬ顔で美月の元へ駆け寄って行った。
「しょーたぁー……ぐすん」
美月は俺の存在に気づくと、まるで女の子のように泣きながら俺の体に抱き着いてきた。
――おぉ……もう美月のこと好きになりそうだ……。
「なんだてめぇは?」
一方でヤンキーの方々は拳をポキポキ鳴らしながら厳つい顔をしていた。
――敵は3人か…………………………オワタナ。
「俺は…………」
――あれ?俺は美月のなんて言えば、この状況から逃れられるのだろうか?知り合い?友だち?それとも……
「翔太くんは…………わ、私の彼氏です!」
「お、おおおい!」
俺が思うところ1番言ってはいけないことを発言した美月。
こういう奴らにはリア充という生き物が1番憎い。
だから、ヤンキーの方々も表情が……
「……彼氏……だと?」
「え、あ、ち、違うというか……」
俺は自分でも何を言っているのか分からないが、弁解しようとした。
ヤンキーの方々は俺の目をじっと見つめている。
――ああ。なんてついてないんだろう。
俺は覚悟を決めた。
――もう……やるしかないか。
「……そうか。邪魔をして悪かったな」
「え?」
――あれ?予想していた場面と違うぞ?聞き間違いか?
「デート楽しめよお」
でも、どうやら聞き間違いではなかったらしく、俺たちに笑顔を見せて、この場を立ち去って行った。
ヤンキーの方々の姿が見えなくなったあと、俺は情けなくも、腰を抜かしてしまった。
「だ、大丈夫?!」
「あ、ああ。それより美月は?」
「私も大丈夫だけど……何だったんだろうね?」
本当にそれだ。
ボコされるかと思い、身を硬くして構えていたのに。
どうやら大阪のヤンキーの方々は優しいのかもしれない。
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