ナイツオブソードオンライン
第55戦渦の特異点
高低音、銃声、轟音...。
鉄柵の向こう側、誰もが踏み入らない未数値な世界ーー。
照りつける太陽の日差しに、反射をするように光らせる無数の戦車。
黒い甲冑を装備したかのような姿は、まるで激戦を制したかのような感じにも取れた。
そして、上定は、黒い無線機を片手に取りビルの屋上から指揮する。
一斉に動き出す戦車は、鉄柵を踏み壊して突き進む。そして、表したプレイヤーに対して水砲撃弾をうち放つ
着弾後、水が吹き上がるように空を舞う。気絶程度の威力に引き下げるために、水が入った弾丸を急ピッチで作り上げた品物だ。
戦車が数台横一列に走る、大地を微かに震わせる音は...身の危機すら覚える
ビルガドールは、何故か背中に羽をつけて、このビルに突撃する人物を返り討ちにする。
『明日に必要な羽は君らに必要が無い!!』っと意味不明な事を怒声で言う。その周りにいた信者もまた...『ビルガドール様に...段ボールな羽なんて言うやつは処刑にしてやる』っと悲しげに声を荒らげ上げた。
そして、そのビルの一角では、ある研究者はパソコンを高密に打つ。
バグが発生し、補正作業に追われる
だが、空斗の存在は...未だに掴めない
真新モードの《グランド・フィッシャー》に打開策を練る。
イレギュラー化した、ラスボスで空斗のARで打ち勝つことは不可能。
スキルを持たない状態で、勝てる保証なんてないからだ。
コードは、一文字一文字打つ為、最低二日はかかる。当然そんな猶予なんて今はない。
噛み締める思いと、無駄に焦る気持ちがぶつかる
『ちっ、このままじゃ...!』
そんな慌てる、ビルの内部と違い
セナと男性は...不気味な位の沈黙をしていた。
一向に動く気配がない男性に対して、セナが持つハンドガンの弾丸数はあと2発。
ここで外せば、間違いなく死ぬだろう
と思わせる自分がいる。
手元は汗ばみ、冷や汗と共に地面に数滴落ちる。
目を瞑り、そして、男は言う
『ふん、時間稼ぎか...。だが、それはあと何時間もつかだな』
手元が狂いそうな銃身、迷いそうなこの空間。滲み出る恐れ...。
セナは、ゆっくりと深呼吸する
大丈夫...私なら出来るわ。
射程範囲、隙だらけ、失敗するはずがない。
セナは、そう思いハンドガンを構えて
引き金を引く。
軽い鉄音が鳴り響き、男性に向かって飛ぶ。
銃口から白い煙が流れ、硝煙の匂わせる。発砲したが、言葉を失う
手のひらでセナ放った弾丸を受け止めたのだ。有り得ない、そんなことがあるわけが無いーーその言葉が脳裏をグルグルと回す。
ものつまらなそうに、男性は言う
『殺せると...でも?悪いけど、俺の体にはシステムが搭載されてる。アンドロイド...それに近い。暗算された数値や軌道、それらを計算した答えがこれだ』
『人間じゃない...?機械でもない?なら、貴方は一体...?』
不気味な笑を零しながら言う
『特異点っての分かるか?』
『特異点...?』
『聞き返すのか?いや、分からなくてもおかしくない。特異点とは、全く異なる世界にありもしない特殊な能力を持つ人を意味する。俗に、蟻が人を噛まないとすればその真逆の意味に繋がる。わかりやすく言えば一つの世界に二つの思想があるとすれば...どうする?』
『まさか...?』
『そのまさかなんだよね、俺は国枝透の後継者...この世界には居ない別の世界の人。新人間計画って奴さ、システムを人間の体に埋め込む...悲惨で哀れな発想を作り上げた政府。結果、俺みたいな成功例もある...この世界にワープしてこの世界ゲームは実に興味深くてついついプレイヤーを殺したもんさ』
『な、なんて...?最初から...そのつもりで...?』
『機械には感情もなければ死なない。計画は常に裏腹さ。まぁ、誤算はあったがな。さて余談はこれまでだ』
ギャリっと鉄がこすれる音が鳴る
短いナイフを、構えてセナに襲うーー
風きる音と、男性の素早い攻撃
それを上手くハンドガンで受け流す
『そんなもんで、戦うほど甘くはねぇ!』
『きゃあっ!?』
ガッギンと言う高低音を鳴らし、セナは背後にあるビル壁に強く全身を打ち付けた。ズルズルと壁に背もたれしながら地面に落ちる。
『オイオイ興ざめだな』
白銀に光らせる刃は、セナの元に近づくーー
『あ?』と言う声と、男性が握る短剣と重なる様に鉄パイプが目に止まる
『悪いね、こっから先は殺らせない』
男性の腹部に貫通する鉄パイプ、バチバチと音を立てる。そして、その少女は思いっきり突き飛ばした。
廃墟ビルを貫通、轟音を放つ。
間に合った...。でも、アレはいったい...?
梨紗は、気絶するセナを地面に寝かせつけた。
そして、ゆっくりと歩きながら
『そこにいるんでしょ?』っと落ち着いた声でいう
瓦礫のしたからてを伸ばして、大きい破片を吹き飛ばす。
『ふ、誰かと思えば...元レットプレイヤーのアリスではないか?』
『忘れたわよ、そんな過去。私は、私を支える仲間に...尽くすだけよ!』
『ふん、だらんな。だが貴様には少々武器との相性が悪いな...』
『だから何よ?』
『簡単なことさ...殺せる』
梨紗は、片手で鉄パイプを握りしめて突進する。だが、男性は掌を梨紗に向かって翳しーー
『死ね』っと言う一言を言い放つ
白い光線が梨紗にぶつかり吹き飛ばされる。地表が削り取られ、廃墟ビルに丸く風穴を開けた。
『ごめん...ねっ...れく...と...くん...』と言いながら首をがくんとしたを向き気を失う。
果てしない戦慄に、なすすべが無い。
ただ、狂ったような声で高笑いする
男性の醜い声は鳴り響く。
空斗もまた、ピンチに陥る
連撃は入るが、属性が魔族性
つまり、物理ダメージが入らないことを意味していた。ノーエンカウントなんて言ってられない。
神々しく立つ魔神龍を、噛みころすかのような顔つきには変わりがない。
いくら足掻いても、ノーダメだ。勝ち目がない、だが、諦めるわけにもいかない。反吐が出るぐらいの、意気込みに虫唾が走る。
『何なんだよさっきから!何なんだよ!!』っと悔しさを爆発するような声を荒あげて言う。
音速並みに走り、壁を吸い付くように走る。壁は震え音を放ち、爆音と共に空斗魔法剣を光らせながら突進スキルを放つ。
ズパンッと言う何かを叩きつけるような音を放ち、間神龍の懐を垂直に貫通する。だが、与えた傷は過擦り傷程度に収まる。
反対側の壁に向かって勢いよくぶつかり轟音を放つ。火花を大量に出して、体を回転させ、魔法剣を壁を擦らせて方角転換。続けて同じスキルを穿つように放つ。
一筋の光線が、間神龍の首筋を狙う
だが、間神龍は即座に反応してこちらも首を動かし、業火なプレス攻撃を口から放つ。
バチバチと音を立て、業火を突き抜けようとするが...。あまりの威力に、スキル威力負けし、突進力が低下。
逆に押し返されるはめになり、壁に向かって吹き飛ばされる。
衝突音と轟音がなる。
穴を開けた壁から、ゆっくりと立ち上がり...舞う砂をなぎ払い消し飛ばす。
息を荒上げながら、冷や汗を流す。
かれこれ同じパターンで、弾かれうち下ろされる。突進力系スキルしか武器スキル(BS)に登録してない。
唇を噛み締める、そして...魔法剣を構えて地面に飛び降りる。
くそっ...このまま戦っても勝ち目がないーー。
諦めるような、嫌気が彼の決心を鈍らせる。だが、首を振り魔法剣をよりいっそう強く握りしめる
攻略がないゲームなんて無い。
諦めるには、まだ早い...。
静かに構え、足をゆっくりと地面に擦る。魔神龍は、こちらを見下ろし以下にも挑発してるようにも見えた。
あのスキルを無数に射抜くようにはなてれば...。少しは勝算が出るんだが...
魔神龍は、空斗に目掛けて追撃
それを躱し、隙が出来るのを待つ
すると、魔神龍の額に黒く光るコア石らしきものが目に止まる。
アレは...確か、部位弱点を表すために作られた目印ーー。
となれば、あそこが弱点か!
地を這う連撃、地面を切り裂きマグマが吹き上がる。そして、紫色の爪で素早く振り抜く。もはや、他の決まったパターンで動くモンスターとは呼べない...人間に近い動きを持つ。
吹き上がるマグマから、離れるように迂回しながら魔神竜に近づく。
容赦ない爪の攻撃を飛び越えたり、地面をスライディングして躱す。
魔神龍の足元にたどり着き、魔法剣を突き刺す。そして、魔法スペルを言う
《シーザー・ラウ・スピアー》
魔法剣は、形を変え槍型に変形。
そして、その槍の矛は、魔神龍に突き刺した方の真逆に付く。
空斗は『ヴォルグ・スパーク』と言い
槍は、真っ直ぐに天井に向けて飛ぶ。
魔神龍の頬を掠り天井にドンと言う音を鳴らし突き刺さる。
さぁ、思い付きだが...上手くいってくれーー!
空斗は、手を翳して
『変形解放(トランスメット)・雨型天牙矢(スコールアロー)』と言い放つ
魔法槍型は、さらに変形し...無数に分散され横一列に無数の刃が現れる
淡い水色を放ち、そして...空斗は天井に翳した手を地面に振り落とす。
ズッシャーと言う雨脚が強く降り注いだような音を放ち、魔神龍に向かって次々に突き刺さる。
額にあるコア石に、破壊音を、弱点部位各場所も同様。雨に打たれたかのように、その重く突き刺さつ刃は、次第に力を削り取る。
まるで雨みたいに、冷たく...周りを遮断する豪雨。それが...このスキルにはある。
魔法剣は、ごく一部の人しか使えない
特殊なスキルで、空斗は元々多数の剣やスイッチ・武器を使える。
そこからと考えれば、使えるのが妥当なんだろう
すると、スキル終わり直後に魔神龍は、空斗を尾で掴み巻き上げる...。引き寄せるように、魔神竜の方へと引っ張られる。
このパターンは...自爆か!?
キリキリと締め上げ、抵抗する暇さえ与えないままーー
くっそがァァァァァーー!!
魔神龍の中心から強い光を放ち、そして、フィールド内はこれでもないくらいの大爆発を起こし轟音を周りに馳せた。
          
鉄柵の向こう側、誰もが踏み入らない未数値な世界ーー。
照りつける太陽の日差しに、反射をするように光らせる無数の戦車。
黒い甲冑を装備したかのような姿は、まるで激戦を制したかのような感じにも取れた。
そして、上定は、黒い無線機を片手に取りビルの屋上から指揮する。
一斉に動き出す戦車は、鉄柵を踏み壊して突き進む。そして、表したプレイヤーに対して水砲撃弾をうち放つ
着弾後、水が吹き上がるように空を舞う。気絶程度の威力に引き下げるために、水が入った弾丸を急ピッチで作り上げた品物だ。
戦車が数台横一列に走る、大地を微かに震わせる音は...身の危機すら覚える
ビルガドールは、何故か背中に羽をつけて、このビルに突撃する人物を返り討ちにする。
『明日に必要な羽は君らに必要が無い!!』っと意味不明な事を怒声で言う。その周りにいた信者もまた...『ビルガドール様に...段ボールな羽なんて言うやつは処刑にしてやる』っと悲しげに声を荒らげ上げた。
そして、そのビルの一角では、ある研究者はパソコンを高密に打つ。
バグが発生し、補正作業に追われる
だが、空斗の存在は...未だに掴めない
真新モードの《グランド・フィッシャー》に打開策を練る。
イレギュラー化した、ラスボスで空斗のARで打ち勝つことは不可能。
スキルを持たない状態で、勝てる保証なんてないからだ。
コードは、一文字一文字打つ為、最低二日はかかる。当然そんな猶予なんて今はない。
噛み締める思いと、無駄に焦る気持ちがぶつかる
『ちっ、このままじゃ...!』
そんな慌てる、ビルの内部と違い
セナと男性は...不気味な位の沈黙をしていた。
一向に動く気配がない男性に対して、セナが持つハンドガンの弾丸数はあと2発。
ここで外せば、間違いなく死ぬだろう
と思わせる自分がいる。
手元は汗ばみ、冷や汗と共に地面に数滴落ちる。
目を瞑り、そして、男は言う
『ふん、時間稼ぎか...。だが、それはあと何時間もつかだな』
手元が狂いそうな銃身、迷いそうなこの空間。滲み出る恐れ...。
セナは、ゆっくりと深呼吸する
大丈夫...私なら出来るわ。
射程範囲、隙だらけ、失敗するはずがない。
セナは、そう思いハンドガンを構えて
引き金を引く。
軽い鉄音が鳴り響き、男性に向かって飛ぶ。
銃口から白い煙が流れ、硝煙の匂わせる。発砲したが、言葉を失う
手のひらでセナ放った弾丸を受け止めたのだ。有り得ない、そんなことがあるわけが無いーーその言葉が脳裏をグルグルと回す。
ものつまらなそうに、男性は言う
『殺せると...でも?悪いけど、俺の体にはシステムが搭載されてる。アンドロイド...それに近い。暗算された数値や軌道、それらを計算した答えがこれだ』
『人間じゃない...?機械でもない?なら、貴方は一体...?』
不気味な笑を零しながら言う
『特異点っての分かるか?』
『特異点...?』
『聞き返すのか?いや、分からなくてもおかしくない。特異点とは、全く異なる世界にありもしない特殊な能力を持つ人を意味する。俗に、蟻が人を噛まないとすればその真逆の意味に繋がる。わかりやすく言えば一つの世界に二つの思想があるとすれば...どうする?』
『まさか...?』
『そのまさかなんだよね、俺は国枝透の後継者...この世界には居ない別の世界の人。新人間計画って奴さ、システムを人間の体に埋め込む...悲惨で哀れな発想を作り上げた政府。結果、俺みたいな成功例もある...この世界にワープしてこの世界ゲームは実に興味深くてついついプレイヤーを殺したもんさ』
『な、なんて...?最初から...そのつもりで...?』
『機械には感情もなければ死なない。計画は常に裏腹さ。まぁ、誤算はあったがな。さて余談はこれまでだ』
ギャリっと鉄がこすれる音が鳴る
短いナイフを、構えてセナに襲うーー
風きる音と、男性の素早い攻撃
それを上手くハンドガンで受け流す
『そんなもんで、戦うほど甘くはねぇ!』
『きゃあっ!?』
ガッギンと言う高低音を鳴らし、セナは背後にあるビル壁に強く全身を打ち付けた。ズルズルと壁に背もたれしながら地面に落ちる。
『オイオイ興ざめだな』
白銀に光らせる刃は、セナの元に近づくーー
『あ?』と言う声と、男性が握る短剣と重なる様に鉄パイプが目に止まる
『悪いね、こっから先は殺らせない』
男性の腹部に貫通する鉄パイプ、バチバチと音を立てる。そして、その少女は思いっきり突き飛ばした。
廃墟ビルを貫通、轟音を放つ。
間に合った...。でも、アレはいったい...?
梨紗は、気絶するセナを地面に寝かせつけた。
そして、ゆっくりと歩きながら
『そこにいるんでしょ?』っと落ち着いた声でいう
瓦礫のしたからてを伸ばして、大きい破片を吹き飛ばす。
『ふ、誰かと思えば...元レットプレイヤーのアリスではないか?』
『忘れたわよ、そんな過去。私は、私を支える仲間に...尽くすだけよ!』
『ふん、だらんな。だが貴様には少々武器との相性が悪いな...』
『だから何よ?』
『簡単なことさ...殺せる』
梨紗は、片手で鉄パイプを握りしめて突進する。だが、男性は掌を梨紗に向かって翳しーー
『死ね』っと言う一言を言い放つ
白い光線が梨紗にぶつかり吹き飛ばされる。地表が削り取られ、廃墟ビルに丸く風穴を開けた。
『ごめん...ねっ...れく...と...くん...』と言いながら首をがくんとしたを向き気を失う。
果てしない戦慄に、なすすべが無い。
ただ、狂ったような声で高笑いする
男性の醜い声は鳴り響く。
空斗もまた、ピンチに陥る
連撃は入るが、属性が魔族性
つまり、物理ダメージが入らないことを意味していた。ノーエンカウントなんて言ってられない。
神々しく立つ魔神龍を、噛みころすかのような顔つきには変わりがない。
いくら足掻いても、ノーダメだ。勝ち目がない、だが、諦めるわけにもいかない。反吐が出るぐらいの、意気込みに虫唾が走る。
『何なんだよさっきから!何なんだよ!!』っと悔しさを爆発するような声を荒あげて言う。
音速並みに走り、壁を吸い付くように走る。壁は震え音を放ち、爆音と共に空斗魔法剣を光らせながら突進スキルを放つ。
ズパンッと言う何かを叩きつけるような音を放ち、間神龍の懐を垂直に貫通する。だが、与えた傷は過擦り傷程度に収まる。
反対側の壁に向かって勢いよくぶつかり轟音を放つ。火花を大量に出して、体を回転させ、魔法剣を壁を擦らせて方角転換。続けて同じスキルを穿つように放つ。
一筋の光線が、間神龍の首筋を狙う
だが、間神龍は即座に反応してこちらも首を動かし、業火なプレス攻撃を口から放つ。
バチバチと音を立て、業火を突き抜けようとするが...。あまりの威力に、スキル威力負けし、突進力が低下。
逆に押し返されるはめになり、壁に向かって吹き飛ばされる。
衝突音と轟音がなる。
穴を開けた壁から、ゆっくりと立ち上がり...舞う砂をなぎ払い消し飛ばす。
息を荒上げながら、冷や汗を流す。
かれこれ同じパターンで、弾かれうち下ろされる。突進力系スキルしか武器スキル(BS)に登録してない。
唇を噛み締める、そして...魔法剣を構えて地面に飛び降りる。
くそっ...このまま戦っても勝ち目がないーー。
諦めるような、嫌気が彼の決心を鈍らせる。だが、首を振り魔法剣をよりいっそう強く握りしめる
攻略がないゲームなんて無い。
諦めるには、まだ早い...。
静かに構え、足をゆっくりと地面に擦る。魔神龍は、こちらを見下ろし以下にも挑発してるようにも見えた。
あのスキルを無数に射抜くようにはなてれば...。少しは勝算が出るんだが...
魔神龍は、空斗に目掛けて追撃
それを躱し、隙が出来るのを待つ
すると、魔神龍の額に黒く光るコア石らしきものが目に止まる。
アレは...確か、部位弱点を表すために作られた目印ーー。
となれば、あそこが弱点か!
地を這う連撃、地面を切り裂きマグマが吹き上がる。そして、紫色の爪で素早く振り抜く。もはや、他の決まったパターンで動くモンスターとは呼べない...人間に近い動きを持つ。
吹き上がるマグマから、離れるように迂回しながら魔神竜に近づく。
容赦ない爪の攻撃を飛び越えたり、地面をスライディングして躱す。
魔神龍の足元にたどり着き、魔法剣を突き刺す。そして、魔法スペルを言う
《シーザー・ラウ・スピアー》
魔法剣は、形を変え槍型に変形。
そして、その槍の矛は、魔神龍に突き刺した方の真逆に付く。
空斗は『ヴォルグ・スパーク』と言い
槍は、真っ直ぐに天井に向けて飛ぶ。
魔神龍の頬を掠り天井にドンと言う音を鳴らし突き刺さる。
さぁ、思い付きだが...上手くいってくれーー!
空斗は、手を翳して
『変形解放(トランスメット)・雨型天牙矢(スコールアロー)』と言い放つ
魔法槍型は、さらに変形し...無数に分散され横一列に無数の刃が現れる
淡い水色を放ち、そして...空斗は天井に翳した手を地面に振り落とす。
ズッシャーと言う雨脚が強く降り注いだような音を放ち、魔神龍に向かって次々に突き刺さる。
額にあるコア石に、破壊音を、弱点部位各場所も同様。雨に打たれたかのように、その重く突き刺さつ刃は、次第に力を削り取る。
まるで雨みたいに、冷たく...周りを遮断する豪雨。それが...このスキルにはある。
魔法剣は、ごく一部の人しか使えない
特殊なスキルで、空斗は元々多数の剣やスイッチ・武器を使える。
そこからと考えれば、使えるのが妥当なんだろう
すると、スキル終わり直後に魔神龍は、空斗を尾で掴み巻き上げる...。引き寄せるように、魔神竜の方へと引っ張られる。
このパターンは...自爆か!?
キリキリと締め上げ、抵抗する暇さえ与えないままーー
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