ナイツオブソードオンライン

双葉エレン

第26話《ダイレクトスキル》

アリスが短剣でレクトに攻撃を仕掛ける、それに合わせて剣で受け止めて弾き飛ばす


その間合いに、ブラックとアリアがスキルを放つーーー


そうこれが、最大で組んだパーティーメンバーしか出来ない連帯スキルその名もーー


《ダイレクトスキル》


直結したスキルをお互い同時に放つっと言う無茶苦茶なスイッチスキルだ
基本的にスイッチはあまり使わなくても良いこのゲームだが、時と場合により使うことが出来るシステムだ


この連帯スキル長所は、硬直時間も無視できる
そして連帯スキルにより追加効果が発生する
だが、リスクは...MPがすべて消費する事と...動作モーションが1つでもズレると片方が弾かれて反動ダメージがそのまま跳ね返って来る
つまり高度が高い連帯スキル...
レクトは、二人が放つ連帯スキルを見て呟く


『大きな賭けだけど...これぐらいしなきゃ...意味がない。勝って戻るぞ最前線へ!』


すると、火焔が剣を構えてレクトに振った。何も無い空振りに見えたが、レクト自身に一直線に走るスキルを受けてしまう


剣スキルの変化版スキル...居合切り、距離感無視で前方に敵がいればひと振りで攻撃が入るスキルの様だ
ファーストは、槍を構えて火焔に向かって走りスキルを放つ


《乱れ突き》


4回の突きを火焔に放つ
しかし火焔もまた破壊不可能オブジェクトっと表示されていた
しかしファーストは、そのまま回転して左から右手に槍を持ち替えて薙ぎ払う
バキンっと武器が破壊される効果音が鳴り響く
ファーストの武器は壊れたわけではなく、破壊不可能されているバリアに亀裂が入った音だった
それを見てレクトが、火焔の前まで間を詰め寄りスキルを放つ


《ロード・オブ・バースト》


右に2回転斬り、そして突き刺すような刺す右手から、薙ぎ払う左手、右斜め上に向かって二本揃って切り上げ、左斜めしたに向かって二本揃って切り下げて、そのまま左右交互に連撃を放つーー


キィンキィンっと高い鉄の音が鳴り響きながらのレクト連撃


『うおぉぉぉぉぉぉぉぉー!!』


すると、耐久値が低下して破壊不可能オブジェクトを守っていたバリアは完全に破壊されて火焔は、動きもせず砕け散る破片を見ながらレクトの突き刺す一撃とレクトが火焔から後ろを向くように切り上げた一撃を貰い地面に倒れた
『や...たの...か...?』
それと同時にレクトも倒れた


ファーストはさっきレクトの最上位スキルを見て感じていた
それは、100連撃であの破壊不可能オブジェクトを砕き壊した
普通ではありえないことを成し遂げて倒れたレクトを言葉や表現にするなら...『助けたい』って言う意志が強く伝わるぐらいのスキルだった
数分後、レクトは目覚めた
すると、眼前にスレンダー同様な胸がない先にファーストが膝を抱えながらこちらを見ていた
レクトは、気が抜けたように静かに言う


『ファースト...火焔どうなった...?』
『...消えたよ。アバターが砕け散って風のように流されたよ...』
『そうか...それで...アリスは?』
『......逃げられたみたい』
『.........』
『レクト...』
『なんだよ...?』
『泣きたいなら...泣けばいいよ?無理しなくても...』
『泣くに...泣けないさ...。泣きたくても、辛くても...な』


レクトは、腕を顔に当てて拭きながらゆっくりと体を起こしてながら
『そういや、アリア達は何処に...?』
『とりあえず、帰るルートを探してるってさっきメール来たよ』
『帰るって言ったって...無理があるんじゃないか?』
『どうゆうこと...?』
『ここシステム外エリア、詰まりダンジョゲームから離脱して通常エリアに帰るって考えればわかりやすい。具体的にいえばダンジョゲームと通常エリアの逆な形で俺達はここに居るんだ』


困惑したような表情を浮かべるファーストに仕方がない感じに言う


『ダンジョゲームってさ、次の階層へ行くにはあるキーアイテム又は特定撃破で解除される。これが本項的にこのゲームにはあるとすれば帰る場合何が必要か分かるかファースト?』
『転移石の事?』
『そう、階層移動や好きな街に使うテレポート的な代役な転移石。ではダンジョなら抜けて再び元の場所に行くには何が必要かな?』
『分かんないよ〜』
『保護石って奴、又はダンジョ付近にあるワープが正解。保護石ってのはその場所のエリアを保存するような機能がある石のこと、だとすればどちらかが必須なわけだってそれ...?』


ファーストが手に持つ石は白輝いを放っていた
保護石に違いがないと核心したレクトはその石に触れようとした
しかし、ファーストはストレージの中に戻した


『ダメですよ?あげませんよ』
『帰る気か一人で?』
『違うよ、ただ反応するか試したんだけど...ないみたい』


レクトは安心したように胸をなでおろしたが、ちょっと引っかかる発言に耳を疑った


『反応しないってどうゆうこと?』
『んー、システム外だからじゃないの?』
『いやそれにしたらおかしい、こっちに渡ることがまず出来ないはずじゃ...』
『......(沈黙の二人)』


すると、アリアが慌てなから走って来た。レクトを踏みつけて着地する
『決まった!』
『あの...アリア、下見て』
『あっ、ダメレクト生きてたんだ』
『そ、そこを退けろ...わざとか?わざとなのか?』
『違うよ、アリアはね...レクトがしんぱーー!?』


アリアは、ファーストの口を抑えてレクトの背中を踏みつけながら


『勘違いしないでよ?心配とかしてないからね??あまり変なことすれば、私が殺すからね?』
『わ、わかっ...たから、踏みつけんのやめてくれぇぇ!!』


アリアは何故か笑みをこぼしながら一汗かいたような素振りをしていた
ファーストは、ただのほほんと花を眺めレクトは...伸びきった状態で言う


『ぶ、ブラックは...どうしたんだよ?』
一汗かいたようなポーズのまま固まりある裏返った声だけがアリアから聞こえた
『ーーはっ!?』
『...アリアちゃん?ひょっとして...見捨て来たパターン?』
『うぐっ!?』
『レクトくん、流石にそれはアリアちゃんにはないよ。だって神速と言えとも、ブラックくんがその耐久性がないからって変な次元に先に行かせたとかそんな感じなことはないと思うよ?』
『ひゃいっ!?』


二人は後ろを振り向くと、言葉の針が突き刺さって伸びているアリアに目が止まった
それを見てレクトは言う


『ファースト、フォローになってないし天然的なサブミサイルガンみたいな発言はやめようか?アリアには耐えらん...内心強くないから』
最後のレクトの言葉が突き刺さり、アリアはゆっくりと不気味な笑い声を上げながら立ち上がり
泣き目を浮かべながら


『れ、レクトの...バカ!無神経にものを言うにも程があるよ、そんに私をいじめたいの?ならハラメントに突き出してやる!』
『ま、まてぇ!それはやめてくれ!』
『うっ、うっ...うぇぇぇん!!』


泣き出すアリアにファーストが寄り添い頭を撫でながら言う
『あらあら、レクトくんアリアちゃんを泣かせちゃダメだよ。いくら嫌いだからってそれはダメだよ』
『そ、そんなことない...てか、泣くなよアリア。これじゃ俺が前戯者見たくなるだろ』
『変態死んだら許す』
『とうとう名前で呼ばなくなったのか...その条件断る』
『うぇぇぇぇぇん、高級パソコン欲しいよーー!』
『ねだってるのか?それともいじめるから泣いてんのか?どっちだ?』
『両方』
『ゲス女死ぬんだ』
『いや、愛をくれるまで死なないわ...って流れでやってみたけど流石に疲れたわ』
『流れ的ってなぁ...』


アリアは、ストレージを開き髪型を変えた
レクトが、驚きながその髪型を見て言う


『アリスと少し似せたのか?』
『まぁね、気まぐれよ気まぐれ...ちょっとイメチェンしたくてね』
『あらあら...アリアちゃん』
『ファースト、ニヤニヤしない!べ、別にそうゆうわけじゃないのよ!うん!さっさとブラックの話するわよ』


ブラックの行方を追うため話し合う3人、そしてあの奴らが動き始めるーー


第100層、暗黒神殿の神殿区ーー
白い壁と黒い床が独特なタッチと雰囲気を放つ場所
神々しいとは裏腹に神殿前にはマグマが吹き上がる魔の顔もある
そんな区分である二人は話す


『ご苦労、アリス...どうだった?』
一人の男が大きな椅子に座り
肩肘をつきながら、アリスが片膝を付くのを眺めていた
アリスは片膝をついて顔をゆっくりと上げながら


『はい、私が思っていた以上の力を感じました』
『やはり、彼らしか頼めないか...君はどうしてそうなったのかを聞きたいところだが...』
その男は、ゆっくりと腰を上げてアリスの元へ歩き出す


『......』
『答える気がないのはわかる、ふむ...私を倒せばこの世界は終わるって仕様か。我が息子にこんなことを背負わせた報いか?だったら彼と戦わなければな...やつを倒せるのは彼しかいないからな』
アリスの目の前に止まり、ゆっくりと鏡込み見つめた
すると、アリスはある事を尋ねた


『あの、少しお伺いしても良いでしょうか?』
『なんだね?』
『私は、レクトっと言う男と共に行動していたっと彼の口から言ってましたが...私にはわかりません。どう対処すれば良いかと』
『...君は記憶自体を改ざんされている、治したいなら彼を思い続ける...そうすればいずれ、彼見たくたどり着けるさゲームの最高位をね。対処法はない...君自身との戦いだっと私からはそれしか言えない』


その男は、少しだけ笑...ゆっくりと立ち上がり窓辺を見始めた
『...?そう...ですか。』
『今の君じゃ分からないかもしれない、だが私に忠誠を誓うよりも...彼の方がいい。クリアして次なる舞台が...間もなく来る、君自身も本当の囚われの身になる...だから一刻を争う自体には違いない。逃げた息子に粛清のつもりでね』
『では、私は...どうすればよのですか?』
『好きにやればいい、ただ私の邪魔すれば...殺さないって選択肢もない。動くなら気をつけてたまえ』
『はい、分かりましたーー』
アリスは、ゆっくりと立ち上がり後ろを振り向きながら
『アスロック様ーー』
『ふ、その名は捨てた...』


扉を閉める音が鳴り響くーー



          

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