腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜

けん玉マスター

49話 理想の彼女

「ユウ…お姉ちゃんが本当にごめんね。」
「いや、いいよ。さて…なんかしらけちゃったし寝るか?」
「…」
「それともなんだ?」
「え?」
ユウはズイっとミーシェに近づき顎に手を添えた。
「続き…やるか?」
「っ!」
ミーシェは恥ずかしそうに顔を隠す。
「一番最初にはできなかったけどてこうすれば女の子は喜ぶんだろ?」
「うん…!」
「こういうのはもっと大事にやりたいんだ。俺はお前の言う通りヘタレだからな。」
「ユウ…。」
「だからその時が来るまで待っててくれ。な?」
「約束…だからね?」
「ああ。」
「何十年だって待つんだから…。」
「何十年ってお前…何歳だよ?」
「ふふ…私初めてはユウじゃなきゃやだもん。」
「ふ…分かったよ。何十年も先にならないように気をつけるよ。」
「うん!」
「おやすみ…ミーシェ。」
「!」
優はミーシェのおでこにキスをする。
「ちょ…」
「はは…お前不意打ちには慣れてないから人のこと言えないかもな。」
「う、うるさい!」
そう言ってミーシェは枕を投げつけてきた。
「悪かったって。明日ベルさんの誕生日なんだろ?誘われたからには俺も行くよ。とっとと寝るぞ。」
「うん。」


「さて…なんで同じ布団なんだよ…?」
優の布団に潜り込んできたミーシェにあきれるように尋ねた。
「うーん…寒いから?」
「あのなぁ…さっき話したこと覚えてるか?大事にしたいって。理性が持たずに襲っちゃうかもしれないぞ?」
「ん。私はいつでも大丈夫だもん。」
「たく…。」
「ふふふ…ユウの匂い…。」
「馬鹿…嗅ぐな。」
「いい匂いだもん。」
「…そうか?」
優は不思議そうに自分の匂いを嗅ぐ。
「うん!えへへ…おやすみ〜。」
「馬鹿!抱きつくなって!」
「え〜?だって寒いんだもーん。」
「っ〜!寝れねえだろ…。」
「お気になさらず〜。寝ていいよ?」
「あーもう…寝れたらいいけどな。」


次の日
「ほら!ユウ〜!起きなさい!」
「んんー?」
エプロンを付けたミーシェが優を起こす。
「ご飯できるよ?」
「んー?なんでお前俺の家に?」
「え?ユウ寝ぼけてる?」
「…まあちょうどいいや…」
優はミーシェの手を引く。
「ちょ!ユウ?!」
「寝込みを襲うなんてお前もなかなか大胆だなぁ…。」
「ちょ!ダメぇ!そういうのは大事にしたいって…」
優はミーシェの上に覆いかぶさる。
「…めっ!」
ミーシェは持っていたおたまで優の腕を叩く。
「てえ!」
「いい加減目を覚ましなさいっ!」
「ん?あれ?俺は何を…」
「もうっ!あ!お味噌汁!」
ミーシェはキッチンに向かって走り出した。
「ん?あれ?もう朝か…。ふあぁ…。」
「ユウ〜、ご飯冷めちゃうよ〜?」
「おう…今行くよ。」


「なあミーシェ。手がすごく痛いんだけど…。」
「あ、それは…」
「もしかして俺何かしたか?俺朝弱くてな…寝ぼけたりしちゃうんだよ。」
「だ、大丈夫!何とかなったから!」
「?」
「それよりも今日のお味噌汁どお?」
「ああ…最高。もうあれだ…毎朝味噌汁…っとあぶねえ…また同じ墓穴掘る所だった。」
「聞こえてるよ。」
「!…あはは…ちょっとしたあれだ…優くんジョークだよ。」
「ユ、ユウが作って欲しいってなら私は…別に…」
「ミーシェ…んー?なんだってー?もう1回はっきり言ってくれ。」
「な、なんでもないしっ!」
「冗談だって。そんなに怒るなよ。」
「怒ってない!ご飯お代わり!」
ミーシェはご飯をよそいに行く。
既に三杯目である。
ちなみに優の家にある炊飯器はミーシェが家から持ってきた8合炊ける大型炊飯器である。
「ミーシェ、お前この後なんか用事あるか?」
「この後?ないよ?」
「なら駅前のモール行くか。ベルさんの誕生日プレゼントも買わないといけないしな。」
「だ、だったら一度家帰る。」
「?、なんかあるのか?」
「着替えてくる。」
「そうか…その格好じゃあれだもんな。」
ミーシェはブカブカの優のジャージを折って使っているため外出には向かないだろう。
「分かったよ。俺も一緒に行くよ。」
「うん。」
「ごちそうさま。今日も美味しかったよ。」
「ふふふ…準備してて?」
「ああ。」


ミーシェ宅
「お姉ちゃん、ただいま。」
「あら?おかえりなさい。」
「うん。その…ごめんなさい。」
「ふふ…いいのよ。私も言いすぎたわ。」
「うん…。」
「それよりももういいの?今日も優くん休みでしょ?」
「うん!この後ベルちゃんのプレゼント買ってくる。ちょっと着替えに帰ってきただけ。」
「そう。ふふ…本当に仲良いのね。」
「う、うん。」
「もう同棲しちゃえば?」
「は、はぁ?!」
「あら、嫌なの?」
「嫌って言うか…そしたらお姉ちゃん達の料理が…って…まさか料理した?」
ミーシェはキッチンの惨状を見て尋ねる。
「なんか焦げ臭いよ?それにこの鍋…」
ミーシェが鍋を開けると中にはこの世のものとは思えない色をしたスープが入っていた。
「ひっ!こ、この禍々しい液体は何?」
「あ、それ?味噌汁よ。」
「味噌汁…未曾有汁の間違いじゃなくて?」
「失礼ね!ベルがちゃんと食べたわよ。」
「ベ、ベルちゃんは今どこに…?」
「そう言えばトイレ行くって言ったきり帰ってこないわね。」
「べ、べルちゃぁん!!」
ミーシェはトイレに走る。
「ベルちゃん!」
「ミ、ミーシェ…?あら…幻覚が見えているのかし…ら…」
ガク…
「ベルちゃーん!!」


「それで?ベルさんは大丈夫だったのか?」
「な、何とか。」
「誕生日なのに災難だな…。」
「あはは…。」
「それからあれだ…その服…似合ってるよ。」
「!…そ、そっか…あ、ありがと…。」
今日のミーシェは赤のセーターにスカートという格好だった。
「でも…スカート…その…短くね?」
「そ、そうかなぁ?」
「それにセーターだけじゃ寒いだろ…。」
優は着ていたコートを脱ぎ、ミーシェに渡す。
「ほら。着とけ。」
「でもそれじゃユウが…」
「いいから。たけも長いからその…あれだ。スカートも隠せる。」
「ユウ…ふふ。分かった。」
「ほら、行くぞ。」
「うん!」
2人は仲良く手を繋ぎ歩き始めた。




いやぁ…爆ぜろリア充ですねw


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コメント

  • たくあん

    爆ぜろリア充!!!
    弾ける妄想!!!
    バニッシュメント・ディス・ワールド!!!!

    4
  • かつあん

    リア充爆ぜろ!リア充爆ぜろ!リア充爆ぜろ!リア充爆ぜろ!リア充爆ぜろ!リア充爆ぜろ!リア充爆ぜろ!

    ベルさんは大丈夫か〜?

    3
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