腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜

けん玉マスター

43話 修学旅行11

修学旅行三日目の昼。
優の班はマックに来ていた。
「…ねえミーシェ。なんで京都まで来てマックなのよ…?」
「えへへ…なんか食べたくなっちゃって…。」
「なんか変な感じだよね…京都でマックって。」
「俺頼んでくるよ。」
優が席を立つ。
「あ、1人じゃ持てないでしょ?私も行く〜。」
ミーシェもあとに続いて立ち上がった。


「えへへ…楽しいね〜。」
列に並びながらミーシェが優に話しかける。
「そうだな…。」
「ねえ、今日のレク何やるか教えてよ。」
「お楽しみだ。」
「え〜。菜々ちゃんに聞いても教えてくれないし…。」
「ま、楽しめると思うぞ。なんたって旅館の人にも協力してもらうからな。」
「何それ楽しそう。」
「だろ?まあ楽しみにしとけよ。」
「うーん…。」
「あ、俺らの番来たぞ。」
「メガ盛りポテトと、ビックマック6人前で!」
「おい、そんな食えねえよ。」
「大丈夫!みんな食べれなかったら私が食べるから!」
「そう言ってお前…このあとの移動きついぞ?」
「大丈夫だって〜♪」



「ふえーん…ユウ〜。気持ち悪い〜。」
「ほら、言わんこっちゃない。」
「ミーシェさん、大丈夫ですか?」
花園がミーシェに心配そうに尋ねた。
「美琴ちゃん…ご、ごめんね〜…」
「たく…君は…。そんなに暴食を繰り返すと太るぞ。」
「暴食て。」
「大丈夫!私太らないから!」
「え?それってすごくない?!」
江ノ島が反応する。
「へへーん。自慢なんだ〜。」
「いいなぁ…私なんて美味しいもの食べたくても太りそうで怖くて…。」
そんな話をしながら一行は北野天満宮にやってきた。


「北野天満宮…。ここなにあるの?」
ミーシェが優に尋ねた。
「ここは学問の神様、菅原道真が祀られててな。」
「がくもん?すがわらのみちざね?誰やねん。」
ミーシェが関西弁でつっこむ。
「まあ簡単に言うと勉強の神様だ。」
「勉強の神様…私には関係ないね。」
「おい。」
「…ミーシェ、あの牛を撫でると撫でたところが良くなるそうよ。」
「マジで?でも私別に悪いところなんて…」
「頭だな。」
「…頭ね。」
「そうですね。」
「ミーシェ、ちゃんと頭撫でておくんだよ?」
「ほら、頭って分かるか?首の上にあるやつだ。ここだ、ここ。」
「わ、分かるし!ていうか神頼みしなくても私は別に…!」
「ミーシェ。」
優がミーシェの肩に手を置く。
「撫でとけって。手遅れになる前に。」
「ひどくない?!」
とか言いつつ、入念に頭を撫で、お守りや、鉛筆まで購入するミーシェだった。



その日の夜。
「…藤山くん。どうしてレクで外集合なのよ?」
レク係である優に松山が尋ねる。
他の生徒も外に集められたことに疑問を持っている様子だ。
「私が説明するね。」
もう1人のレク係である江ノ島が説明する。
「今からレクとして肝試しをやります!」
「肝試し?!」
ミーシェが反応した。
「や、やだ!」
「説明しますね〜。」
そんなミーシェを無視して江ノ島が続ける。
「この旅館の裏、階段を上ると小さな祠があるの。そこの近くの岩の上に御札があるからそれをとってくること。ペアはくじ引きです!」
優がくじを持って現れる。
「みんな順番に引いてくださーい。」


「…よ、よろしく…陸…。」
「あ、ああ…。」
由希が陸に挨拶をする。
その様子を見てにやける優とミーシェ。
(仕組んだな…。)
(…仕組まれたわね…。)
「ユウ〜、私ここで待ってるから御札とってきてよ〜!」
優のペアであるミーシェが優に泣きつく。
「バカ言ってないでいくぞ〜。」
優がミーシェの手を引き歩いていく。
「い〜や〜だ〜!」
最初のペアである優とミーシェが歩き出した。


「ユ、ユウ、なんかあそこ揺れたよ!」
「気の所為だ。」
「ユウ!歩くの早くない?!ちょっと待ってよ!」
「気の所為だ。」
「あそこなんか女の人いるって!」
「気の所為だ。」
「ふえーん!ユウ〜!」
「大丈夫だって。脅かし役は旅館の人だから。」
すると目の前に随分気合いの入った貞子が現れた。
「おわっ!と…びっくりしたな…。ミーシェ?」
ミーシェはその場に座り込む。
「うっ…えぐっ…」
「お、おい!せめて驚けよ!無言で座って泣きだしたら貞子さんが可哀想だろ?!」
「ふえーん!!ユウ〜!なんで肝試しなの〜!」
「陸と松山をくっつける作戦なんだって。我慢しろ。」
「私たちまでやる必要ないじゃん!」
「つべこべ言わず行くぞ。」
「そんなぁ…ユウ〜!」
(クックック…いつから陸と松山をくっつけるだけだと錯覚していた?ミーシェの可愛いところ見れて…まじ最高…!)
「ユウ!落ち武者が!」
「い、いるな。」
「きゃあ!!」
「どわっ!」
「ふえーん!」
「な、なんか…」

「「クオリティ高くね?!」」

優とミーシェは予想外のクオリティの高さに驚いていた。
「ユ、ユウ〜…腰…抜けちゃった…。」
「マジで?」
「た、立てないよぉ…。」
「ほら、おぶってやるよ。」
「え?」
「立てないならしょうがないだろ…。」
「う、うん!」


「えへへ…ユウの背中大きいな…。」
「そうか?」
「うん。」
(ふふふ…肝試しやだったけど…これはこれで…幸せ…!)


そのまま他の生徒もスタートし、ついに陸と由希の出番が来るのだった。




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コメント

  • かつあん

    ちょっと,..というかだいぶニヤニヤしてしまった...w
    早くくっつかないかなー小宮さんと松山さん

    2
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