腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜
41話 修学旅行9
「由希?どうした?ボーッとして。」
「…え?あ、ごめんなさい。大丈夫。」
「具合が悪いならすぐに言えよ?」
「…ふふ…陸ってやっぱり優しいよね。」
「きゅ、急にどうした?」
「…んーん、何にもない。行こ?」
「ああ…。」
―――1年前。
まだ由希が1年生の頃。
「由希ちゃーん!お待たせ〜!ちょっと先生に課題出しに行ってたら道に迷っちゃって…。この学校広いからさ…。」
「…遅い。20分も待ったんだけど?」
「ご、ごめんってば…。」
由希は親友である江ノ島に注意をする。
「…たく…なんのためにスマホ買ってもらったのよ…。連絡先も交換したんだから遅れる時は連絡して。」
「ごめん〜。帰りにアイスでも奢るからさ!ね?」
「…はいはい。分かったわ。帰りましょ?」
「うん!」
一緒に帰る約束をしていた2人は教室を出る。
その時1人の生徒が目に入る。
(あれは確か…小宮くん?今日日直…あ…私だ…。)
小宮は消し忘れていた黒板を消して、更にはクリーナーで黒板消しを綺麗にしていた。
「…ちょっとごめん菜々。先歩いてて。」
「え?あ、うん。分かった。後でね。」
「…ええ。」
「…小宮くん、ごめん。私日直だったね。」
「別に構わない。江ノ島と約束があるんだろ?やっておくからいい。」
「…いいの?」
「ああ。」
「…」
「どうした?」
「…小宮くんっていつも最後まで残ってるよね?」
「それがどうした?」
「…いや、何してるのかなって。」
「勉強だ。テストも近いからな。」
「…ふーん…偉いね。」
「それよりも江ノ島を待たせているんだろ?早く行ったらどうだ。」
「…そうだね。ありがとう。小宮くん。」
「ふん…。」
そうだ…。あの時から結構話すようになったっけ…。
「…陸…。」
「ん?」
「…1年前…同じクラスだった時のこと…覚えてる?」
「え?ああ。覚えているが…どうした?」
「…体育祭は?覚えてる?」
「覚えてるよ。…そういえばあの時…。」
「…うん。私…熱中症で倒れて…。」
「そう言えばそんなことあったな。」
「…先生から聞いたよ。運んでくれたの陸なんでしょ?」
「っ…さ、さあ?なんの事か。」
「…ふふ。誤魔化すの下手ね。」
「別に今となっちゃどうでもいいだろ…。」
「…別にそういうつもりで言ったんじゃなくて…あの後ちゃんとお礼言えてなかったなぁって。ありがとね…陸。」
「ああ。構わない。」
「…陸ってさ…不器用に優しいよね。」
「それは褒めてるのか?貶してるのか?」
「…褒めてるわよ。よくそれで助けられてたし。菜々と私がインフルエンザになった時、私たちにノート見せてくれたでしょ?」
「な、なんの事だ?」
「…誤魔化さなくていいわよ。机の中に入ってたノートの字、陸の字だったし。」
「そ、それは…困るだろうと思って…。誰もとってやってる感じしなかったからな。」
「…ほんとに不思議だよね…。陸ってメガネとるとカッコイイし勉強出来るし運動も体育祭の時も凄かったし、それに…優しいのに…。なんで友達出来なかったの?」
「余計なお世話だ。」
「…ふふふ。」
―――そうだ。外面とかじゃない。私は…陸の不器用な優しさに惹かれたんだ。だからあの時から陸の事…目で追ってた。
「そろそろ集合時間になるな。戻ろう。」
「…ええ。でも最後に記念写真撮らない?」
「写真か?分かった。」
「…ほら、陸。もっとこっちよって。」
「そう言われても…近過ぎないか?」
「…嫌なの?」
「いや、嫌というか…いい。撮ってくれ…。」
「…うん。ハイチーズ。」
「…陸、もっと笑ってよ…。」
「写真は苦手なんだよ…。」
「…もう…。」
こうして自由行動は幕を閉じた。
「おかえり〜。由希ちゃーん。」
「…ただいま。」
「どうだった?」
「…楽しかったわよ?陸のおすすめの店美味しかったし。」
「陸…由希ちゃん…まさか…。」
「…ええ、名前で呼ぶことにしたの。いちいち小宮くんだと長くてめんどくさいしね。」
「さすが由希ちゃん。」
「…ふふ。ありがと。」
(て言っても…特に進展はなかったんだけどな…。)
「相変わらず仲いいよね…あの二人。」
江ノ島は優とミーシェの方を指さす。
「おいミーシェ。さっきアイス食ったばっかだろ?八ツ橋は宿に戻ったら食え。」
「だって〜。お腹減ったぁ…。」
「お前は食いすぎだ。太るぞ?」
「私太らない体質なんだもん!それよりもお腹減ったの〜。」
「お前なぁ…1切れだけだぞ?」
「わぁい!ユウ大好き!」
「なんだかんだ言って優くんってミーシェに甘いよね。」
「…そうね。」
「あ、陸くんおかえり〜。」
「ああ…楽しかったか?」
「うん!沢山食べれて…美味しかったなぁ…。」
「ふ…君は食うことばかりだな。」
「いいじゃん。それよりも陸くんはどうだったの?」
「楽しかったよ。」
「由希ちゃんも楽しそうだった?」
「どうだろうな…。色々噛み合わないところもあったからな。」
「まあ陸くん鈍感だしね。」
「?、何がだ?」
「なーんもない。」
「?、そうか…。」
「…」
宿舎に戻ってきた一同は部屋に戻りそれぞれくつろいでいた。
ちなみに高木と中町は優に絡み、優にしばかれ既に熟睡中である。
「なあ陸…。」
「ん?」
優と陸は2人でババ抜き中である。
「高木と中町起こすか?つまんなくね?」
「…そうだな…。…面倒だからいい。」
「それもそうか…。」
「…」
「なあ陸。」
「ん?」
「陸って松山のこと好きなのか?」
「!、え?は?」
「いやさ、今日も一緒にいたわけだろ?特に接点とかなかったからさ…気になっただけだ。」
「…多分…好きだ…。」
「…」
「…1年の時からだ。」
「そんなに早くか?」
「ああ…1番最初に話しかけめくれたのが松山なんだ。それから色々あってな…。気づいたら目で追ってた。」
「今日はやけに素直だな。」
「いいだろ。たまには。それに君は親友だから…その…問題ない。」
「そうか…。付き合ってやるよ。昔話。」
中途半端です。
すいません。
次回から少し過去の話を描きます。
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「…え?あ、ごめんなさい。大丈夫。」
「具合が悪いならすぐに言えよ?」
「…ふふ…陸ってやっぱり優しいよね。」
「きゅ、急にどうした?」
「…んーん、何にもない。行こ?」
「ああ…。」
―――1年前。
まだ由希が1年生の頃。
「由希ちゃーん!お待たせ〜!ちょっと先生に課題出しに行ってたら道に迷っちゃって…。この学校広いからさ…。」
「…遅い。20分も待ったんだけど?」
「ご、ごめんってば…。」
由希は親友である江ノ島に注意をする。
「…たく…なんのためにスマホ買ってもらったのよ…。連絡先も交換したんだから遅れる時は連絡して。」
「ごめん〜。帰りにアイスでも奢るからさ!ね?」
「…はいはい。分かったわ。帰りましょ?」
「うん!」
一緒に帰る約束をしていた2人は教室を出る。
その時1人の生徒が目に入る。
(あれは確か…小宮くん?今日日直…あ…私だ…。)
小宮は消し忘れていた黒板を消して、更にはクリーナーで黒板消しを綺麗にしていた。
「…ちょっとごめん菜々。先歩いてて。」
「え?あ、うん。分かった。後でね。」
「…ええ。」
「…小宮くん、ごめん。私日直だったね。」
「別に構わない。江ノ島と約束があるんだろ?やっておくからいい。」
「…いいの?」
「ああ。」
「…」
「どうした?」
「…小宮くんっていつも最後まで残ってるよね?」
「それがどうした?」
「…いや、何してるのかなって。」
「勉強だ。テストも近いからな。」
「…ふーん…偉いね。」
「それよりも江ノ島を待たせているんだろ?早く行ったらどうだ。」
「…そうだね。ありがとう。小宮くん。」
「ふん…。」
そうだ…。あの時から結構話すようになったっけ…。
「…陸…。」
「ん?」
「…1年前…同じクラスだった時のこと…覚えてる?」
「え?ああ。覚えているが…どうした?」
「…体育祭は?覚えてる?」
「覚えてるよ。…そういえばあの時…。」
「…うん。私…熱中症で倒れて…。」
「そう言えばそんなことあったな。」
「…先生から聞いたよ。運んでくれたの陸なんでしょ?」
「っ…さ、さあ?なんの事か。」
「…ふふ。誤魔化すの下手ね。」
「別に今となっちゃどうでもいいだろ…。」
「…別にそういうつもりで言ったんじゃなくて…あの後ちゃんとお礼言えてなかったなぁって。ありがとね…陸。」
「ああ。構わない。」
「…陸ってさ…不器用に優しいよね。」
「それは褒めてるのか?貶してるのか?」
「…褒めてるわよ。よくそれで助けられてたし。菜々と私がインフルエンザになった時、私たちにノート見せてくれたでしょ?」
「な、なんの事だ?」
「…誤魔化さなくていいわよ。机の中に入ってたノートの字、陸の字だったし。」
「そ、それは…困るだろうと思って…。誰もとってやってる感じしなかったからな。」
「…ほんとに不思議だよね…。陸ってメガネとるとカッコイイし勉強出来るし運動も体育祭の時も凄かったし、それに…優しいのに…。なんで友達出来なかったの?」
「余計なお世話だ。」
「…ふふふ。」
―――そうだ。外面とかじゃない。私は…陸の不器用な優しさに惹かれたんだ。だからあの時から陸の事…目で追ってた。
「そろそろ集合時間になるな。戻ろう。」
「…ええ。でも最後に記念写真撮らない?」
「写真か?分かった。」
「…ほら、陸。もっとこっちよって。」
「そう言われても…近過ぎないか?」
「…嫌なの?」
「いや、嫌というか…いい。撮ってくれ…。」
「…うん。ハイチーズ。」
「…陸、もっと笑ってよ…。」
「写真は苦手なんだよ…。」
「…もう…。」
こうして自由行動は幕を閉じた。
「おかえり〜。由希ちゃーん。」
「…ただいま。」
「どうだった?」
「…楽しかったわよ?陸のおすすめの店美味しかったし。」
「陸…由希ちゃん…まさか…。」
「…ええ、名前で呼ぶことにしたの。いちいち小宮くんだと長くてめんどくさいしね。」
「さすが由希ちゃん。」
「…ふふ。ありがと。」
(て言っても…特に進展はなかったんだけどな…。)
「相変わらず仲いいよね…あの二人。」
江ノ島は優とミーシェの方を指さす。
「おいミーシェ。さっきアイス食ったばっかだろ?八ツ橋は宿に戻ったら食え。」
「だって〜。お腹減ったぁ…。」
「お前は食いすぎだ。太るぞ?」
「私太らない体質なんだもん!それよりもお腹減ったの〜。」
「お前なぁ…1切れだけだぞ?」
「わぁい!ユウ大好き!」
「なんだかんだ言って優くんってミーシェに甘いよね。」
「…そうね。」
「あ、陸くんおかえり〜。」
「ああ…楽しかったか?」
「うん!沢山食べれて…美味しかったなぁ…。」
「ふ…君は食うことばかりだな。」
「いいじゃん。それよりも陸くんはどうだったの?」
「楽しかったよ。」
「由希ちゃんも楽しそうだった?」
「どうだろうな…。色々噛み合わないところもあったからな。」
「まあ陸くん鈍感だしね。」
「?、何がだ?」
「なーんもない。」
「?、そうか…。」
「…」
宿舎に戻ってきた一同は部屋に戻りそれぞれくつろいでいた。
ちなみに高木と中町は優に絡み、優にしばかれ既に熟睡中である。
「なあ陸…。」
「ん?」
優と陸は2人でババ抜き中である。
「高木と中町起こすか?つまんなくね?」
「…そうだな…。…面倒だからいい。」
「それもそうか…。」
「…」
「なあ陸。」
「ん?」
「陸って松山のこと好きなのか?」
「!、え?は?」
「いやさ、今日も一緒にいたわけだろ?特に接点とかなかったからさ…気になっただけだ。」
「…多分…好きだ…。」
「…」
「…1年の時からだ。」
「そんなに早くか?」
「ああ…1番最初に話しかけめくれたのが松山なんだ。それから色々あってな…。気づいたら目で追ってた。」
「今日はやけに素直だな。」
「いいだろ。たまには。それに君は親友だから…その…問題ない。」
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コメント
かつあん
あーっと!まさかのずっと両想いだったとは!
これは予想外!この後どうくっ付くか楽しみですねぇーw
ペンギン
へぇ〜...実は陸もだったんですねぇ〜...w
これからが楽しみです!w