腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜

けん玉マスター

38話 修学旅行6

伏見稲荷大社ふしみいなりたいしゃ
「わあ〜!すごい!本当に鳥居が沢山あるんだね!」
「そうだな…。千本鳥居なんて言われてるぞ。」
「1000?!」
「ま、実際はそんなにないらしいけどな。」
「わ、私数えてみる!」
「え?」
「行こっ?ユウ!」
「あ、おい!」
ミーシェは優の手を引き走り出した。



「56…57…あれ?56?あ、55か。あれ?」
「いや、早すぎ。」
「だって〜!ユウ覚えてないの?」
「覚えてねえよ。」
「もう…鳥居見てなかったの〜?」
「ミーシェを見てたんだよ。…あ…。」
墓穴。
「え?」
「あ〜…あれだ。もう1回最初から数えるか?」
「え?ちょ…それよりもさっき…。」
「アイス食おうぜアイス!」
「あ…。もうっ…ふふ…待ってよ〜。」
誤魔化し逃げる優の背中をはにかみながら追いかけるミーシェだった。


「ほれ、抹茶でいいか?」
「わぁ〜…美味しそう…。ありがと!」
「おう。」
優はミーシェにアイスを差し出す。
「いただきます…!」
ミーシェは幸せそうにアイスを食べる。
「んん〜!美味しい〜…冷た〜い。」
「ふ…。」
「ん?どしたの?」
「いや別に…なんか…いいな。この感じ。」
「ど、どうしたの?」
「ミーシェ…。」
「わわっ…ちょ…ユウ?」
優はミーシェに抱きついた。
「み、みんな見てるよ?」
「ああ…安らぐ…。」
「ふふ…もう…。」
ミーシェも背中に手を回した。
「アイス…溶けちゃう…。」
「…」
「もう…。」


────

地主神社じしゅじんじゃ
「清水寺の奥に神社があるんだな…。」
「…驚くよね。」
陸と松山は清水寺の奥にある地主神社に来ていた。
「ここはどんなものが有名なんだ?」
「…ふふ…行けばわかるよ。」
「?」


「こ、これは…。」
「…ふふ。恋みくじ。」
「な、なんでこんなものを…。」
「…女子ならみんな来るよ?ほら。」
周りを見ると顔なじみの同じクラスの女子に加え、たくさんの女性客が来ていた。
「ぼ、僕は場違いじゃないか?」
「…いいから。恋みくじ…引こ?」
「っ…わ、分かった…。」


「…わ…すごい…!」
「松山?どうだった?」
「…」
「どうした?」
「…呼び方…。」
「え?あ、すまない…由希…。どうだった?」
「…ふふーん…じゃん!」
「だ、大吉…。」
由希は自慢気に大吉と書かれたおみくじを陸に見せた。
「き、奇遇だな…。僕も大吉だった。」
「ほんとに?!」
由希がぐいっと陸に近づく。
「あ、ああ。」
「…そっか〜…。」
由希は嬉しそうに口元におみくじの髪を添えはにかんだ。
「っ…。」
(あ、改めて見ると…由希って…。)
「…どうしたの?美味しい店に連れてってくれるんでしょ?」
「あ、ああ。」
「…ふふ、行こっか。」
「ああ…。」


────

「ユウ…ど、どうかな?似合うかな?」
「…」
「ユウ?」
「あ、ああ。悪い。気絶してた。」
「だ、大丈夫?!ってこんなの前もあった気が…。じゃなくて…どう?似合ってるかなぁ?」
優の目の前で華やかな着物を着ているミーシェ。
「あ、ああ…似合ってる…。本当に…綺麗だ…。」
「そ、そう?…ありがと…。」
優とミーシェはミーシェの要望で着付け体験をしていた。
「この格好で街歩いても大丈夫なんだって。」
「そうなのか?」
「うん。行ってみよ?」
「あ、ああ。」
(どうしよう…。綺麗すぎて絡まれないか不安だ。)


「ユウ〜!見て見て!このかんざし可愛い〜!」
「そ、そうだな…。」
周りの視線がミーシェに集まる。
(くそ…綺麗すぎるんだよな〜、やっぱり…!)
「ミ、ミーシェ。写真をとってもいいか?」
「いいけど…なんで?」
「いや、引き伸ばして額縁に入れて家宝にしようと思って。」
「何言ってんの?」
「い、いや!何も…。」
「写真いいじゃん!撮ろうよ!せっかく着物きたんだし。」
ミーシェはグイグイっと優に近づく。
「お、おお〜…。」
「ど、どうしたの?」
「いや、何も?」
(はいはいなるほどね〜。綺麗な上に可愛すぎるわ。こんなん反則だろ。)
「…なんかユウ…。変…。」
「な、なんだよ?急に。」
「なんかいつものユウじゃないから…。…私との自由行動…面白くない?陸くんとかいた方が良かったかな…?」
「ミーシェ…。」
「面白くないなら別に無理して…」
「あのなぁ…。」
「え?」
「面白くないわけないだろ?むしろ楽しすぎて死ねるくらいだ。」
「で、でもユウ…いつもと全然違うし…。」
「き、緊張してんだよ…。」
「え?緊張?なんで?」
「はぁ…気づけよ…鈍感娘…。」
「え?」
「す、好きな女のそんな…綺麗な姿見たら…緊張するに決まってんだろ…?」
「…え?あ…。」
ミーシェは自分の着物を今一度見て顔を赤くする。
「そ、そんなに似合ってる?」
「ああ…世界一綺麗だ。」
「そ、それは…言い過ぎじゃ…。」
「いや、本当にそんぐらい似合ってるから。まじ写真撮って家宝にしたいくらい。」
「ふふ…ふーん…。そうなんだぁ…。」
ミーシェは笑みを浮かべる。
「な、なんだよ?」
「そんなに可愛いんだぁ…私。」
「い、言ってるだろ…。」
「それでユウ緊張してたんだね。」
「そうだよ…。」
「ふふふ…。」
ミーシェは顔を抑えて蹲る。
「ど、どうした?」
「ううん…ただ…嬉しくて…死ぬ…。」
「死ぬなよ…。ほ、ほら。行こうぜ?腹減った。」
優はミーシェに手を差し出す。
「うん…!」



遅くなりすいません。

────リア充って滅ぶべきですよね〜。


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コメント

  • JA

    高木〜

    1
  • かつあん

    書いてる本人がリア充滅亡を望んでいる...!

    (コメントするの忘れてたのは内緒ですw)

    4
  • ノベルバユーザー239382

    それでもリア充を話をつくる作者って(  ̄▽ ̄)スゲェェェ

    3
  • ペンギン

    こんなカップルになってみたいなぁ〜w

    3
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