腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜

けん玉マスター

29話 お泊まり

「ユウ〜、胡椒ってどこにある〜?」
「こ、胡椒?あったかな…。でも確かおばさんが送ってきてくれたものの中に…。お、あった。ほれ。」
「ありがと。すぐできるから待っててね〜。」
「おう…て言うかサラさんには連絡したのか?」
「うん。ゆっくりしてらっしゃいって。」
「それは良かった…。」
この日、優の家に泊まることになったミーシェはキッチンで晩御飯を作っていた。
「今日はカルボナーラ作るからね〜。」
「おお…サンキュー。」
(これは…あれか?その…ワンチャンあるやつか?て言うか…)
「…ミーシェ…着替え持ってきてるのか?」
「ううん、ないよ?ユウ貸して?」
「は…?」
「私歯磨きも何も無いし…いいでしょ?」
「いやいやいやいやいやいやいやいや!さすがにそれは…。」
「小さくなければ大丈夫。」
「そういう問題じゃなくてだな…。」
「え?どういうこと?」
「だから…その…はぁ…分かった。準備しとく。」
「ふふ…ありがと。」
「はあ…」
「ルン…♪」


「はいっ、出来たよ〜。」
「おお…美味そうだな…。」
「でしょ?食べて食べて?」
「では…いただきます。」
優はフォークでパスタを巻き、口に運ぶ。
「…美味いな…。」
「ほんと?良かったぁ〜。」
「うん!美味い…何杯でもいけるぞこれ…。」
「ふふ…そっか〜…ふふ…。」
「あ、そう言えば俺明日早いんだ。」
「バイト?」
「そうそう、引越しのバイトが入っててさ。トラック乗って隣の県まで行ってくる。」
「へぇ〜…お土産よろしくね?」
「あのなぁ…遊びに行くんじゃねえぞ?」
「ふふふ…分かってる…。」
「たく…ごちそうさま。美味しかったよ。」
「あ、お粗末さま。シンクの中に入れといて?私洗うから。」
「いいよ。片付けは俺やるよ。」
「でも…。」
「俺ん家だからって気、遣わなくていいんだ。特に今日は色々あったからな。風呂沸いてっから。入ってこいよ。バスタオルは脱衣所にあるし…着替えはそこの部屋のクローゼットの中適当に探って良さそうなの着てくれ。あ…下着はないぞ?」
「分かってるって。それは何とかするから。」
「?、そうか?」
「じゃ、お言葉に甘えて、風呂借りるね〜。」
「…おう。」
ミーシェは風呂場に歩いていった。
「…あいつ…下着どうする気だ…? 」
フフフーン♪
風呂場からは楽しそうな鼻歌が聞こえてきた。
そしてその内その鼻歌は歌声に変わるのだった。


「ユウ〜、上がったよ〜。」
ミーシェはリビングで本を読んでいた優に呼びかけた。
「おう…。」
そう言って優はミーシェの方に振り返る。
「!…っ…おいぃ?!」
「ん?どうしたの?」
「お、お前…その格好…。」
「あ、服借りたよ〜。1度Yシャツ着てみたかったんだよね〜。」
「そ、そそ、それは分かった!でも…下は?」
「えー?だってYシャツ大きいし。暖房着いてるし履かなくていいかなって。」
「おま…し、下着は?」
「ん〜?履いてないよ〜?無いし。」
そうこの格好は…
「は、裸ワイシャツ…」
「うん!」
「着替えろ。」
「…え?」
「着替えろって!」
「え?私この格好で大丈夫だよ?」
「大丈夫じゃねえんだよ!俺が色々アウトなんだよ!ほら!俺が持ってきてやるから!」
「えー…。」
「そんな格好されて俺がまともに過ごせるわけないだろ?!」
「わ、分かったよ〜…。」


「ほら、この格好でいいだろ?健康的だ。」
「え〜…ジャージぃ?」
「文句言わない。…俺も風呂行くから。リビングで適当にくつろいでてくれ。」
「あ!背中流してあげようか?」
「ばっ…バカ言うな!」
「ふふふ…冗談だって〜。」
「あのなぁ…。」
からかわれながらも優は風呂場に向かった。


「たく…あいつは…」
ブツブツ言いながらも着替えを始める優。
すると洗濯機の隅に黒い何かが目に入った。
「これは…ぶっ!!」

そこにあったのはまだ温もりのある黒い下着だった。

「ミーシェー!!下着脱ぎ散らかすなー!!」
「わ、わー!!ごめんなさい〜!!」
「お、おい?!入ってくんな!」
「あ!あ!ご、ごめん!!」
そんなこんなで騒がしい風呂でしたw


「…さてミーシェ。お前ベッド使えよ。俺は床でねる。」
「え?でも…悪いよ…。」
「いいって。女の子を床で寝かせる訳にはいかないからな。」
「でも…あ!じゃあ…

…一緒に寝れば良くない?」

「は?何言ってんの?」
「だってそうすれば暖かいし。それに2人共ベッドで寝れるよ?」
「おま…はあ…あのなぁ…!」
「…冗談だってば〜!」
「たく…冗談きついぜ…。」
「…ふふ…。」


(冗談じゃ…ないのになー…。)
ミーシェはベッドに横になり考える。
(それともユウは積極的なの苦手なタイプなのかなぁ…。)
ミーシェは床で寝る優に目をやる。
そして枕に顔を伏せた。
(…ユウの匂い…。)
不思議と心が安らいだ。
(やだ…私ったら…)
「あんな事されたら…もっと惚れちゃうよ…。」
体育祭でも手塚の件でも困った時に助けてくれたのは優だった。
「もう…ユウのせいなんだから…。」
「ハックシ!」
下からくしゃみが聞こえる。
「…毛布1枚じゃ寒いよね…。」
ミーシェは布団と枕を持って床に降りる。
「こっ…こっちの方が暖かいってだけだから…。」
ミーシェは1人で言い訳をしながら優の隣に横になる。
「ふぅ…ここなら…暖かい。」


その頃優は…
(え?え?なんで一緒に寝てんの?!え?)
寝れるはずもなく1人で焦っていた。
(ここで起きたらなんか言われそうだし…。寝た振りだ…。俺ならできるはずだ…ふぅ…)
「ふふ…」
「!」
ミーシェは優の背中に抱きつく。
「…っ…」
「あったか〜…。」
(か、可愛い…!)
「ん〜…ユウ〜…」
ミーシェはさらに頬を擦り付ける。


…誰か…助けてくれ…。




すいません、今日は本編出せません…。

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コメント

  • ノベルバユーザー431520

    は、裸ワイシャツだとぉ〜
    (* ̄ii ̄)ハナジブォォォ

    0
  • かつあん

    ついニヤニヤしてしまう...w
    あー俺もこんな彼女が欲しい!
    こんな女の子はそんなにいるはずがないけどw

    3
  • ペンギン

    可愛い〜ミーシェwこんな彼女がいいなぁ〜w

    3
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