腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める学園生活〜

けん玉マスター

13話 ムカつくミーシェ

「藤山?小宮も…それにミーシェさんまで…なんでこんな所にいるんだ?」
「え、えっとー…」
「期末テストの打ち上げだ。」
「打ち上げ?」
「ミーシェさんが赤点回避したからな。それを祝してだ。」
「…ミーシェさん。まだ藤山とつるんでいるのか?」
「え?」
「前も言ったが…藤山はやめておいた方がいい。」
天城は優の方を一瞥してミーシェに話しかけた。
「俺はクラスのみんなと遊びに来ているんだ。良かったらミーシェさんも来ないか?」
「ううん。私は2人と打ち上げに来たから…また今度誘って?」
「どうしてだい?その2人より絶対こっちの方が楽しいよ?」
「そんなことないよ。私は優くんと陸くんのおかげで赤点を取らずに済んだから…悪いけどまた今度ね。行こ?二人とも。」
「あ、ああ。」
「待て、藤山はやめておけと言ってるだろ?」
「天城くん…。」
「見ろ、あの目を。今にも人を殺しそうな目だ。」
え?俺そんな目してんの?!
「そ、そんなことないと思うけど…。」
ほら、そんなこと言うからミーシェが困ってるだろ!
「どうしても藤山といると言うなら…俺も参加させてもらう。」
「「「え?」」」
「当然だ。お前達2人といるとミーシェさんが危険だ。俺が見張る。」
「それは…どうだろう…」
「マジか…。」
「ク、クラスの人待たせてるんじゃないの?」
「ああ、みんなも呼んだから大丈夫だ。」
何勝手に話進めてるんだよ…。
「え?そ、そんなに大人数だと…」
「多い方が楽しいだろ?」
「そ、それは…」
そんなこと言ってるうちにぞろぞろと見知った顔がやって来た。
「ミーシェさん。こんにちは。」
「あ、うん…。」
「え?藤山もいるの?」
クラスメイトがヒソヒソと話し始めた。
すると天城が、
「いや、藤山は用事があるんだろう?」
「え?」
「さっきそう言っていただろう?」
「…」
「天城くん、それは…」
「そうなのか…。」
「じゃあ…早く帰った方がいいんじゃないの?」
クラスメイトも満場一致で優に帰って欲しいみたいだ。
「…分かった。」
「え?ユウ…」
「優…。」
「悪いな、二人とも…。」
「ちょっ…ユウ!」
「楽しめよ。」


はぁ…なんで天城がいるかな…。
優は特に行くあてもなかったため、ゲームコーナーで一人メダルゲームをしていた。
「くそ…また無くなった…。買ってくるか…。」
ははは…なんか惨めだな…。


「ミーシェさん、こっちに来てみんなと話そう。」
「あ…うん…。」
ミーシェと小宮とクラスメイトは焼肉店に来ていた。
「ていうか、なんで藤山と一緒にいたの?」
「え?…打ち上げ…しに来てたの。」
「藤山と?あいつとって…笑える…。」
「てか施設出身って事は金ないんだろ?なんで学校来てるんだろうなw」
クラスメイトの話題が優に変わった。
「っ…」
「抑えろ。ミーシェ。」
「…陸くん…。」

「なんかあいつが他校のやつと喧嘩してるのを見たやつがいるらしいぞ。」
「マジで?こわー…。」

「そう言えば江ノ島達は来ていないんだな。」
「うん…そう見たいだね…。」
「すまないな。俺がなんとかしてやりたいが…。」
「ううん。いいの。」
「そうか…。」

「ミーシェさん、こっちで話そう。」
「あ、うん…。」
「ミーシェさんってなんか部活とかやってたの?」
「…ううん。」
「やんないの?」
「予定はないかな。」
「運動神経良さそうだよね。」
「そんなことないよ。」
「てかなんで藤山なんかと仲良くしてんの?」
「え?」
「あいつ不良なんでしょ?」
「ユウは不良なんかじゃないよ!」
「でも…なぁ?あの施設出身なんだし…」
「…なんで?」
「え?」
「どうしたの?ミーシェさん。」
「なんでもない、ちょっとトイレ。陸くん、場所教えて。」
「え?…分かった。」
二人は店を出ていった。


「へへへ…上手くぬけだせたね。」
「そうだな。」
「それにしても…ムカつくなぁ…。」
「そうだな。優を探すか?連絡するならするが…」
「ううん。多分…あそこだよ。」


「おお…200枚だと…!運が回ってきたぞ…。」
優は相変わらずメダルゲームと向き合っていた。
「ユウ!」
「!…ミーシェ?」
「優。」
「陸も…なんでここに?」
「抜け出してきちゃった。」
「良かったのか?」
「うん。つまんないし。焼肉タダ食いしてきてやったぜ。」
「そうか…。よくここが分かったな。」
「うーん…何となく?」
「凄い勘だな。」
「いいのか?その…俺と一緒にいると2人も色々言われるぞ?」
「馬鹿。」
ビシッ!
「いて…」
小宮は優にデコピンをする。
「陸…。」
「そんなものを気にしないさ。僕は優と友達でいたいから一緒に居るんだ。他人にとやかく言われる筋合いはない。」
「あ、ありがとう…。」
「ふふっ…まだ陸くんに奢ってもらってないよ?」
「…覚えていたか。」
「…腹減ったな。」
そう言えば何も食べていなかったか…。
「行こう、優。」
「ああ。」
「どこ行く?」
「優、どこ行きたい?」
「そうだなぁ…魚食べたいな。寿司行こう。」
「…回転寿司なら。」
「よーし…一杯食べるぞー!」
「程々に頼む…。」
「ははは…」
3人は仲良く寿司屋に行くのであった。

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コメント

  • ノベルバユーザー206269

    現実世界だと殺せないから天城のグズさがさらにタチ悪いw
    小宮様と優の友情サイコー!!!

    1
  • たくあん

    死なない天城とかタチ悪すぎ

    8
  • 垂直抗力(元ラノベ大好きサムライ)

    小宮様のデコピンくらいたい…♡ͥ ♡ͦ ♡ͮ ♡ͤ

    1
  • ペンギン

    なんか、あんまり進展がない気が...
    そういうものなのかな?スピード的に?僕は分かりませんが...
    とりあえず、これからも楽しみにしています!頑張ってください!応援しています!

    2
  • 勝長

    天城とクラスメイト死なねぇかなぁー。殺しそうな目ってどういう事だよ!
    そして焼肉タダ食いナイス!w

    10
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