クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

221話 俺よりチート

 …………俺、ちゃんと生きてるのか?
 ああ、ダメだ。体が全く動かねぇ。
 俺は、身体を起こそうとするが力が入らず全く動かない。
 でも、死んではいなさそうだな。体のあちこちが痛いからな。
 ナビ、聞こえてるか?
(はい、もちろん聞こえてます。)
 ははっ、よかった。
 今、竜王はどうしてるんだ?
(マスターにトドメをさそうと力を溜めています。)
 やっぱ、あいつには分かるのか、俺が死んでないって。
(はい、それも直感的に分かったのでしょう。ですが、次の一発をくらったら確実にマスターは、死ぬでしょう。)
 マジか。でも、体が動かない以上どうしようもないんだよな。
(…………待っていてください。)
 え?ちょ、ナビ?どうしたんだ!?
(…………)
 な、ナビがどこかへ行ってしまった………
(ただいま戻りました。)
 早いな!おかえり!
 それで何してたんだ?ってか竜王は、大丈夫なのか?
(マスター、まずはこれを飲んでください。)
「むぐっ!」
 ナビがそう言うと俺の目の前に急に手のひらサイズの丸い空間が現れそしてその中から瓶が出てきて俺の口へと突っ込まれた。
 その瓶の中に入ってきた液体がどんどん俺の口の中へと入り込んくる。
 俺は、それを全て飲み込んだ後、瓶を吐き捨てた。
 な、何すんだ!ナビ!?
(マスター、体が動くようになったでしょう?)
 え?あ、ほ、ほんとだ。
(説明はあとです。早くその場から離れないと竜王の攻撃が来ますよ!)
 あ、ああ、そうだな!
 俺は、急いで転移した。
「ホッ、なんとか間に合ったみたいだったな。」
(マスター、油断してはいけません!次の攻撃が来ますよ!)
 ナビがそう言うと右の方から竜王の尻尾がものすごい勢いで迫ってきていた。
 どうせ避けてもまた次の攻撃が来るんだろうな。なら、俺は避けない!
 俺は、そのまま竜王の尻尾に掴まり衝撃を受け流した。
 よし!これで!
 俺は、竜王の尻尾を掴んだまま転移のスキルを使う。
 俺が転移したところは俺が自分で作った空間の中。
 ここならどんなに暴れても被害など出ない。
 体力も何故か知らないが全回復してるし、さて、思いっきりやるか!
「ぎゃぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
「おわっ!な、なんだ!?」
(アンデット化は、諸刃の刃。潜在能力を全て解放したことで体が耐えきれなくなり悲鳴を上げだしました。)
 ってことは自滅ってことか?
(普通ならそうです。………ですが……)
 竜王の背後に無数の穴が現れその中から光線みたいなものが放たれる。
(竜王のような特殊な存在にはさらに暴走をさせるようですね。)
 おいおい、それってさらに厄介なことになってないか!?
 って、そんなこと話してる場合じゃねぇ!
 無数に放たれた光線が俺に迫ってくる。
 俺は、それを全て避け、火の魔法を放ち反撃する。
 だけど、あんな魔法じゃ全くダメージなんて入ってないだろうな………
「ぎゃぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
 っ!?あ、あれ?も、もしかして思った以上にダメージが入ってる?
(今さっきも言った通りアンデット化は、諸刃の刃です。あの状態は、攻撃力には特化しているのですが防御力は全くありません。)
 ってことはこの前みたいな大技を使えば何とかなるか?
(はい、間違いなく。ですが、今回はこの前のように隙などまずありません。力を溜めてる時間などないでしょう。)
 だよな。それならやっぱり地道に小さい攻撃を何度も当てた方がいいか。
(はい、それが一番の得策かと。)
「ぐぉぉぉぉぉおおお!!!」
「うおっ!」
 再び竜王の攻撃が降り注ぐ。
 俺は、そんな急な攻撃を見て慌てて体制を整えた。
「ったく、一旦落ち着くってことを……知らねぇのかねぇ!」
 俺は、攻撃を避けながら今さっきと同じように反撃をする。
 それを何度か繰り返す。
 あいつ、あんなに魔法を放ってるのに魔力とか切れないのか?
(アンデット化した竜王の魔力は無限となっています。)
 無限って……俺よりチートだな。
 でも、確実にダメージは入ってるんだ。これなら全然勝機も見えるな。
 俺がそう思った瞬間、竜王に変な動きがあった。
「ぐぅぅぅぉぉぉぉぉおおお!!!」
 な、なんだ!?
 竜王の体が急に光だし俺の目を眩ませた。

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