クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

205話 反撃

 俺は、壊れかけの刀神ヘルメスを使い何度も竜王と攻撃を交える。
 その際、どんどん刃にヒビが入っていく。
 さすがにもう限界か。
『ふん、所詮人間が作ったガラクタに余の鱗を貫くことはできぬよ。もう諦めるんだな。』
 ガラクタ……か。
 こいつもだいぶ頑張ってくれたんだ。
 この世界に来て初めて作った武器でずっとずっと俺たちと一緒に旅をしてきた。
 それを……ガラクタだと?
「………ふざけるなよ。」
『ふざけるな……だと?……それは余のセリフだ!人間ごときに最強である竜王が戦うだと?ふざけるな!』
 竜王の声には怒りが入り交じり俺にぶつけてくる。
 人間と戦うなど竜王にとっては恥なのだろう。
 俺は、刀神ヘルメスをこれ以上使うと本当に壊れてしまうと思ったので一旦アイテムボックスに仕舞い戦闘態勢をとる。
『お主、まさか余と拳でやり合うつもりか?お主は、どこまで余を馬鹿にするのだ!』
「別に馬鹿になんてしてない。だけど、俺は、お前をこの手でけしてやる。そう思っただけだ。」
 俺がそう言った瞬間、体全体が淡く光りだした。
 なんでだろうか、すごい体が暖かい。
 この光の正体は、分からない。だけど、なんだかすごい勇気をくれてくれる。そんな感じがする。
『小賢しい人間が。塵すら残さず消してやる!』
 竜王は、大きく息を吸ってそして、口を大きく開け今さっき、俺を殺した火の玉を放ってきた。
 大罪スキル 傲慢
 久しぶりに使うな。
(おお、久しぶりだな。ようやくこの我を使う気になったか。)
 悪いけど今は、あんまり話してる時間はない。
 さっそくお前の能力を使わせてくれ。
(あんな火の玉くらい我の力なら跳ね返すのも容易いこと。さぁ、いくぞ!)
 俺は、右手を前に出し火の玉を威力を倍にして跳ね返した。
『なっ!?跳ね返しただと!?』
 竜王は、俺が火の玉を跳ね返したことに驚きその場を動くことが出来なかった。
 そして、そのまま威力が倍になった火の玉は、竜王に直撃した。
 さて、これでどれくらいダメージを与えられたかな。
 俺は、そう思いながら煙が晴れるのを待っていると煙の中から竜王の雄叫びが聞こえた。
『うぉぉおおおおお!!!!』
 その声は、地を揺らした。
『許さんぞ……許さんぞ……余にダメージを与えるなど……ただの人間が……』
 竜王の怒りは、頂点に達したのか目がすごい赤くなっている。
 だが、今さっきまで全身を覆っていた鱗があの火の玉の攻撃で所々剥げている。
 あの部分を重点的に攻撃すれば、いけるな。
 俺は、そう思い竜王のすぐ側へと跳ぶ。
「ここだ!」
 俺は、鱗が剥げた部分を思いっきり殴る。
 そして同時に爆発系の魔法を放つ。
『がはっ!』
 これは結構なダメージになったはずだな。
『このがきがぁぁぁ!!』
 竜王は、体を回し今さっきと同様尻尾で攻撃をしようとする。
「同じ手が効くわけないだろぉ!」
 俺は、尻尾を掴み竜王ごと回してぶん投げる。
 そして今度は、竜王が岩壁にぶつかる。
「これで今さっきのやり返しは済んだな。」
 さて、これからは自由に攻めさせてもらうかな。
 俺は、鱗が剥げている部分を全体的に何度も攻撃する。
『この!ちょこまかと鬱陶しい!』
 竜王は、俺がちょこちょこと攻撃しているのにイラついたのか竜王は、口からブレスを吐き広範囲的に攻撃する。
 俺は、一旦下がりその攻撃を避ける。
 そして、その攻撃が止んだのを見て俺は、さらに攻撃を仕掛ける。
 今さっきから攻撃は、当たっているもののこれと言った大ダメージを与えられていない。
 このままじゃ、ただ長く戦闘が続くだけだ。
 ここぞと言う時の一撃が欲しい。
 その一撃を与えられる魔法はある。だが、それにはあの鱗をもう少し削らなきゃいけない。
「これでどうだ!」
 俺は、竜王の後ろに回り込み思いっきり魔力を込め爆発系の魔法を放つ。
 これは結構なダメージになったんじゃないか?
 煙が晴れたあとの竜王の姿を見ると鱗が大部分剥げていた。
『おのれ!おのれ!許さんぞ!絶対に貴様だけは許さん!人間ごときに本気を出さないといけないとはなぁ!』
「なっ!?」
 竜王は、周りを壊すほどの威圧を放つ。
 そして、竜王の姿は今さっきよりも一回りも大きくなった。
『余をここまでさせたものは今までにいた事はない。貴様が強いというのは認めよう。だが、ここまでだ。』

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コメント

  • 榎倖生

    Fateに出てくる英雄の王様のセリフに似てる気が……。

    竜王が主人公を呼ぶ時の呼び方が「ガキ」「貴様」など、色々あったので、ひとつに絞った方がいいと思います。

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