クラス転移で俺だけずば抜けチート!?コミカライズ!

白狼

55話 ギル

 ガルード王国に着いた次の日。
 俺たちは、収入を得るために冒険者ギルドに来た。
 のだが、
「やぁ、また会ったね!」
 昨日のあの面倒な男がいた。
「待ち伏せはやめといた方がいいぞ。」
「待ち伏せとは失礼な!僕が冒険者ギルドにいたら君たちを偶然見つけただけだ!」
「いつからここにいたんだ?」
「そりゃもちろん朝一からさ!」
「俺らが来るまで何をしていたんだ?」
「なにも。」
「それを待ち伏せっていうんだよ!」
「何!?」
 こいつ、自分が待ち伏せをしていたと思っていなかったのか。
「もういいや。俺たちは、依頼を探してくる。」
「なら、僕も行こう。」
 こいつ、ついてくる気か?
「別にボードまではついてきていいが依頼まではついてくるなよ。」
「ははっ、大丈夫、大丈夫。」
 全然大丈夫な気がしねぇ。
 はぁ、早く依頼を探そ。
 俺たちは、ボードを見て良さそうな依頼を探した。
「今回も2手に分かれるか。」
「そうですね。でも分かれ方はどうします?」
「そうだなぁ。」
「なら、僕と君の二人で行こうじゃないか!」
 またこいつか。
「なんでお前と二人で行かなきゃいけないんだよ。」
「大丈夫、僕と君ならどんな依頼でもこなせるさ。」
「てかお前、パーティメンバーはどうした?」
「ああ、それなら大丈夫だ。今日は休みだからな。」
「ちっ」
「あれ?今、舌打ちした?したよね!」
「柊さん、1回くらいいいのではないですか?」
「あなたもそう思うかい?」
「え、あ、はい。なんでしたら私もついて行きますから。」
「う〜ん、シェレールさんがそう言うなら。」
「おお!やってくれるか!よし、それじゃ早速いい依頼を探そう!」
「はぁ、面倒くさい。」

 ここで報告。
 この場面でみんな本名を言っていますが実際は偽名で呼んでいます。本名の方がわかりやすいと思いましたから。

「お、これなんていいんじゃないかい?」
 俺は、男の選んだやつを見てみる。

 レッドドラゴン討伐
 西の洞窟を住処にしているレッドドラゴンを討伐して欲しい。
 報酬・・・白金貨5枚、金貨60枚

 お、おお、なんか、すごい報酬だな。
「レッドドラゴンか。」
「僕らなら余裕だろ?」
「まぁ、別に厳しくはないだろうな。」
「じゃあ、これにしましょう。」
 シェレールさんがその依頼を剥がして受付へと持っていった。
「そっちはもう決まった?」
 俺は、もう1組の方に声をかけた。
「ええ、私たちはまた薬草を採取してくるわ。」
 ユイがそう応えた。
「分かった。リル、気をつけるんだぞ。」
「はいです!柊お兄ちゃんも気をつけてくださいです!」
「ああ、ちゃんと帰ってくるからな。」
「柊さん、依頼を受付に出してきました。」
「ああ、わかった。なら、行くか。」
 と、その前に確認しておかないといけないことがあった。
「お前、名前はなんて言うんだ?俺は、リュウって言うんだ。」
 
 また報告です。
 元から居た仲間以外は、偽名を使うことにします。

「僕は、ギルって言うんだ。よろしく、リュウ!」
「ああ、今日はよろしくな。」
「あ、私は、シェルと申します。よろしくお願いします、ギルさん。」
「ああ、よろしく、シェルさん。」
 俺たちは、お互いの名前を確認してレッドドラゴンのいる洞窟へと向かった。
 洞窟までの行き道、ギルがものすごくうるさかった。
「あ、そう言えばギルは、前衛か?それとも後衛?」
「僕は、前衛だ。剣術が得意だからな。リュウとシェルさんは?」
「俺は、前衛、後衛どちらも出来るが主には前衛だな。」
「私は、魔法が得意ので後衛です。」
「リュウは、どっちも出来るんだな。さすがだ。」
 こいつ、何かとあれば俺を褒める。別にそんなに褒めても俺は、パーティには入る気は無いけどな。
「じゃあ、今日は俺とギルで前衛で、シェレールさんが後衛だ。」
 俺がそう言うと二人とも首を縦に振った。
「お、洞窟が見えてきたぞ。」
 ギルがそう言い俺たちは、その方向を見た。
「あれがレッドドラゴンのいる洞窟か。」
 その洞窟の空は、あそこだけ曇っていていかにも大ボスがいそうな雰囲気だ。
 俺たちは、その洞窟の前まで移動した。
 その洞窟の前まで来ると異様な熱気が洞窟から感じられた。
「シェレールさん、暑くない?大丈夫?」
「あ、はい、少し暑いですけど大丈夫です。」
「キツかったら言えよ。」
「はい、心配していただきありがとうございます。」
 俺たちのそんな会話をギルがニヤニヤしながら見ていた。
「なんだよ?」
「いやぁ、二人ともすごい仲がいいなって思っただけだよ。」
「そりゃずっと一緒に旅をしてきたからな。」
「ふふっ、そうですね。」
「二人とも付き合ってるの?」
「は?」
「ち、ち、違いますよ!」
 うっ、なんか、思いっきり否定された。
 まぁ、俺なんかと付き合ってると勘違いされるのは嫌だよな。
「あ、なんかリュウがおちこんだぞ?」
「え?あ、ち、違います。別に柊さんと付き合い合うのが嫌っだって言ってるんじゃないんです。」
「うん、大丈夫。別に気にしてないから。」
「う、うぅ〜」
「よし!切り替えよう!それじゃ、洞窟の中に入るぞ!」
 俺たちは、洞窟の中に入っていった。
「あぅ〜、柊さん〜、違うんですよぉ〜。」
 シェレールさんは、まだ俺に謝り続けていた。
 別にもう気にしてないのに。
 俺たちは、洞窟の中を進んで行った。

コメント

  • ノーベル

    ここで報告って偽名の事言ってますが
    読者を馬鹿にしていませんか?
    そこまで馬鹿な奴は小説何て読まないと思うわ。
    一度偽名決めたのならちゃんと使いましょう❗

    0
  • ジェム

    このギルってやつがあのもう一つの七つの大罪を持っている人!と当てる。(私は外国人です)

    0
  • ノベルバユーザー328077

    いや、だから感情操作はどうした

    0
  • アイレイン

    普段から偽名使う方がええんでない?
    使い分けなんてしてたら面倒だし読書側もその程度で混乱するわけ無いし

    1
  • Kまる

    柊さんっていっていいん…?身元バレるんちゃう?

    0
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