八方物語の原点 幻想郷

ハ方

1話 秘密

 あの後、この世界でいう弾幕ごっことなったが、数秒で方がついた。
霊夢 「紫っ!出てきなさい!」

 霊夢が誰かを呼んでいる。しかし、応答はない。

八方「さっきから誰を呼んでるんだ?妖怪か?」

 八方は当然のように言ったが霊夢は、ありえないという風にこちらを見ていた。
 
 それはそうだろう、今呼んでいるやつが妖怪だと断定したように言ってしまったからである。すると、霊夢が問い詰めてきた。

 霊夢 「あなた、妖怪に会ったことがあるの?」
 今度は警戒しながら聴いてきた。
 まあ、俺は当然だろうと思い、答えた。

八方 「あるさ、普通に星の数ほど」

 言ってから気づいてしまったが、ここに来てまだ正体を教えていないにも関わらず、(まあ、教えるつもりはないけど…)
普通ではあり得ないことを言ってしまったからである。

霊夢 「あなた、人間?やっぱり人の基本的な力の霊力が感じ取れないけど…、普通ではないわよね?」
 普通ではないと言われ、胸が痛んだが、それを抑え、八方は

「俺は、もう人ではない。断言できる。それだけ経験も積んできた。俺を知る者はほとんどいない。一部を除いて…。」

霊夢 「もう?ってことは、あなた前は外の世界の人間だったってことで良いんだよね。」

 まあ、そうだと短い返事を返した。と、さらに聞かれた。

「じゃあ、あなたは幻想郷の新しい妖怪ってことで良いのね。」

 ん?幻想郷?頭の中でそのワードが何度も繰り返される。コナン=ドイルと会ってから、その影響で考えるという習慣がついていた俺は、その時、考え込んでしまった。

 しかし、イフリートの戦いすら忘れし始めていることにこの時、俺は気づいていなかった。

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