VRMMOをガチャで生き抜くために

りっきー

108話──プレイヤースキル

あれから1週間俺は毎日【ドラゴンズギア】にログインしてはコロシアム(ランク戦)をやっている。
(注)コロシアムがなんの事か分からない人は66話を読もう。ランクは下からブロンズ、シルバー、ゴールド、ダイヤモンド、ミスリル、オリハルコンとなっている。月の最高ランクに応じて報酬が配られる。

初日はアクセサリーなどの効果が発揮される方をやっていたが、簡単に勝ててしまうので、2日目からは防具、武器が初期装備固定のコロシアムを始めた。スキルは自由に使えるが、【信長の怒り】などの強すぎるスキルは極力使わない事にして、自分のプレイヤースキルだけで上を目指す事にした。

「でも、俺はプレイヤースキル殆どないからなー。」
1週間籠りっぱなしてコロシアムをしてきたが、ゴールドまでしか行けてないのだ。これは酷すぎる。

「はぁ。どうしようか。」

???「どうされたのですか?」
声が聞こえた方を向くと黒ずくめのオトコが立っていた。

「実は敵に勝てないんですよ。」
俺は怪しい人だと思ったが、改善策も無かったので話してみた。





「なるほど。では、私の道場に来てみませんか?」

「分かりました。」
クエストが発生したので俺は直ぐに答えた。




『クエスト:救世主の道場』

「では、始めましょうか。」

「はい。」
俺達は木刀を使った。練習は2時間続き、剣技(スキルでは無い)を教えてくれた。





「ありがとうございました。」

「いえいえ。困ったらまた・・来てくださいね。」

「はい。」
きっと剣技はこれだけでは無いのだろう。俺は明日のコロシアムが少し楽しみになってきた。

リュウがログアウトしました。



〜〜次の日〜〜

「よし! 早速やるか!」
俺は学校から帰ってきて直ぐに【ドラゴンズギア】をにログインした。

「昨日の成果が出るといいけど...」
少し不安になりつつも俺の戦いは始まった。初戦の相手は【トレビアンヌ】という男魔法士だったので、間合いを詰めたら簡単に勝てた。その後は多少負ける事はあったが、何とかあと少しでダイヤモンドという所まで上り詰めた。

「よ、よし。あと1回か2回勝てばダイヤモンドに上がれるぞ...」
しかし、俺はここで負けてしまった。相手の力量を知る前に瞬殺でやられてしまったのだ。相手は剣士で、構え方などがとても様になっていた。ただのゲーマーか、剣道などの経験者だったのだろう。俺は悔しい思いをしたままログアウトした。

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