VRMMOをガチャで生き抜くために

りっきー

102話──ガチャ

「着いたー!」

「おい春樹! うるさい!」

「ごめんごめん。」

「5階層って事はボスかな?」
サクラが俺に聞いてきた。

「そうじゃないかな? ここ突破したら【食材ガチャチケット】が手に入るから頑張ろう。」

「はい!」

「私も頑張る。」
ガチャチケットの為なのか風夏が張り切っている。

「ほらほら! 早く行こうぜー!」

「おう!」




俺達はあっさりとボス部屋まで辿り着いた。

「なんか。呆気なかったな。」

「そうだね。みんな準備はいい?」

「私は平気...」

「私も大丈夫ですよ!」

「じゃあ行くか!」

「あれ? 俺の心配は?」

「いや、春樹はどうでもいいかなって思って。」

「どうでも良くないだろ!」
それを無視して俺達はボス部屋に入っていった。

「いたいた。鑑定鑑定っと。」
鑑定結果は【チョコワニ】レベルは12と中々強い方だ。甲羅がチョコになっている。

「よし! じゃあいつも通り行くか!」

「あ、俺とサクラ、春樹と風夏で分けて左右から攻撃しよう。尻尾と噛みつきには気をつけろよ。」

「分かった!」

「うん...」

「了解です!」
チョコワニのターゲットを片方が取って残りが攻撃しようとしたが尻尾で跳ね返される。

「春樹と俺は攻撃を受けきることだけに集中しよう。風夏とサクラは上手くこうげきして。」

「「「了解!」」」
そうして、ジリジリとHPを削っていき、倒せた。

「やったー!」

「やりましたね!」

「これでガチャチケットが...」

「やったな!」

「早くガチャしようぜ! 俺からな!」
春樹が真っ先にガチャを引いた。結果は...

「えっとー。うわ! りんご牛のりんごだ!」

「じゃあ次は私...
    大粒のイチゴだ。」
大きさはラグビーボールぐらいだ。

「サクラも引きなよ!」

「うん。えっと、私は金箔のついたわたあめだって。」

「なるほど。何かわからないな。最後は俺だな。」
俺はガチャを引いた。

「お、おぉ! 黄金のりんごだ!」

「マジか!?」

「りんご牛のレアアイテム!」

「ずるい...」

「まあ、春樹以外は当たりだしいいだろ。」

「そうね...」

「そ、そうですね! じゃあ次の階いきましょう。」

「了解。おい。春樹。置いてくぞー!」

「分かってるよ! なんで俺だけりんご牛のりんごなんだよ!」
この後も春樹はこの事を忘れずにいる。俺達は6階層へ向かった。

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