VRMMOをガチャで生き抜くために

りっきー

89話──出発

「えっとー他になにかいい防具ないかな?」

「そうだねー。ちょっと待ってて。」
そう言ってマイさんは店の奥に行ったが、直ぐに荷物を持って帰ってきた。

「それはなんですか?」

「試作品で作ってみたやつなんだけど、侍の防具を真似てみたんだよね。これだったらリュウくん買うかなって思って。」

「そうですねー。買いたいですね。でも、この防具重くないですか?」

「チタン合金で出来てるから結構軽いんだよ?」

「ほんとですか!? じゃあ買います! いくらですか?」

「まだ試作段階だから10万ゴールドでいいわよ。その代わり、正式に出来たらしっかり買ってね。」

「分かりました! ありがとうございます。」
俺は防具を買い終わったので、それを装着してみた。

「おー! かっこいい。」
見た目も侍っぽく好きだ。

「よしー! これで必要なものは買い終わったかな?」

(そうですね。そろそろ行きますか?)
一瞬びっくりしたが、これはグレイスからの念話だ。

「うん。そろそろ行こうかと思う。二人共準備出来てる?」

((出来てますよ!))

「流石! でも、一旦ログアウトするから少し休んでてくれ!」

((分かりました。気をつけて。))

「おう!」

リュウがログアウトしました。





「ふぅ。疲れた。昼ごはん作らないと。」
俺はいつも通り適当にご飯を作り終えた。





「ごちそうさまでした。」

「ごちそうさまでしたー!」

「ごちそうさま。」

「じゃあ俺はワールド2のボス倒しに行ってくるから。夜ご飯遅くなっても許してよ。」

「はいはい。今回は許してあげる。」
言質は取った! これではる姉と詩織に怒られる事はないね。

「おー! ありがとう! じゃあね。」

「ばいばーい。」





リュウがログインしました。

「よし! 二人共今度こそ準備出来てる?」

(私達は出来てますよ。)

(準備出来てなかったのは主だよ。)

「はい。ごめんなさい。じゃあ行こうか。街から出たら出してあげるから待っててね。」

((了解です。))





「二人共出てきていいよ。」

「ふう。結構暇でした。」

(我もする事無かったが、話し相手が出来たのは嬉しかった。)

「そっかそれはよかった! 今のうちに3人の役割決めとこうよ。決めとかないと、また鬼人戦の時見たくなりそうだからね。」
そうして、俺達は役割決めをしながら道中を歩いていった。




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