VRMMOをガチャで生き抜くために

りっきー

81話──敵?

「あ、あそこに魔物の群れいない?」

(居ますね。殺りますか?)

「戦おうか。」

(了解しました。)
リルは考え事があるようなので後ろで見させている。

「あの魔物は何だろ?ってあれグリフォンじゃないか? グレイス話しかけてみる?」

(そうですね...意思疎通出来れば戦わないで欲しいです。)

「分かった! 行ってこい!」

(はい! ありがとうございます!)
グレイスはグリフォンの群れの元へ行った。数分して、話し終わったようでこっちに飛んできた。

「どうだった?」

(ええ。話せましたよ。なんか、あの群れは家族やその親戚だそうです。敵意はないそうなので安心して欲しいと言ってました。)

「そっか! よかった! グレイス少しだけほかのグリフォンと遊んできてもいいよ? 俺はリルとここで休んでるから。」

(ほんとですか!? ありがとうございます!)
俺はちゃんとグレイスが話したそうにしているのを見逃さなかった。

「おう!」
グレイスがグリフォンの群れに向かったので、俺はリルに寄っかかり、アイテムボックスにある荷物の整理をしていた。目の前に出ているウィンドウをパソコンを使うようにすれば動かせるので簡単だ。結構すぐに終わってしまったので、グレイスを眺めながらボーッとしていた。それから30分程度してからグレイスが帰ってきた。

「もういいの?」

(はい。ありがとうございました。あと、チャチャが魔物の肉をくれました。美味しいらしいですよ。)
チャチャとはグリフォンの名前らしい。

「え!? ほんと? それはお返しをしないとね。」
俺はブラックウルフの肉をお返しにしようと思った。

「リルちょっと待っててね。グレイス、グリフォン達のところへ連れてって。」

(了解しました。)
俺はグレイスに乗り、グリフォンの所へ行った。

「こんにちは。グレイスと契約を結んでる、リュウです。」
言葉は分からないがきっと歓迎してくれているだろう。

「それでお肉のお礼に地上で取れたお肉を持ってきました。」
なんか嬉しそうだ。

(主。ありがとうと言っております。)

「そっか。それはよかった! じゃあ俺達はこれで失礼します。出来ればまた、グレイスを連れてきますね。」

(みんな。ありがとう。またね。)

「「「クゥーーーー」」」
グリフォン達もお別れのあいさつをしてくれている。グレイスが少しだけ涙を流しているが、俺達はリルの所へ向かった。

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