帰ろうか。

瀬那

「ねぇ。」

「なに?授業の話?美術についてはやめてね。」

「なんでバレたの?まさかエスパー?エスパー伊藤?」

「誰?それ?」

「実はよく知らない。謎の男。」

「なんかかっこいい。」

「でさ、美術のことなんだけど。」

「なに?あなた様までワタクシの心を抉り取って行くのかしら?」

「いいじゃん。別に。絵が下手な程度、みんなに見てもらってもいいって。」

「絵が上手いお人にはわからんのですよー。僕ちんの気持ちなんて。」

「拗ねた?」

「スネ夫くん状態。」

「なにそれ?つまらん。」

「傷心中ってことだよ。余計傷つく。ネタの説明させないで。」

「なんかごめん。」

「もう、いいよ。」

「家、ついたね。」

「…そうだね。」

「この空気で別れるの辛いんだけど。」

「…知らない。」

「拗ねんなよ。」

「拗ねてないもん。」

「拗ねてんじゃん。」

「拗ねてないもん。」

「拗ねてないんじゃん」

「そうだもん。」

「拗ねてないんじゃん。」

「そうだもん。」

「拗ねてんじゃん。」

「そうだも……違うもん。」

「引っかからんか。」

「そうだもん。」

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