クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
214話 宴
今は猫人族の集落でささやかな宴だ。
食糧問題やセレン聖教国問題などの問題が山積みだが、一応目下大きな問題であったレッドオーガの問題が解決の糸口が見えたからということだ。
あとは死んだかと思っていた行方不明の猫人二人もどうやら無事だったらしく、今回のレッドオーガとの戦いによる犠牲者が居なかったのも良かっただろう。
そしてその宴には主役として僕らとテッシィさんとフイルミナさんもいる。
目出度い席という事で、僕の[アイテムボックス]内に入れて置いた食材や魔物肉を提供している。
折角の宴が食糧不足で寂しい物になってほしくないからな。
有りがたいことに[アイテムボックス]には島で倒した魔物素材が沢山あるし、金には困ってないからな。
「どうぞ。食べてローズさん。」
宴には先程まで敵対関係にあったローズも参加している。
少しでも猫人族達とのわだかまりを無くそうとリョンさんが提案したものだ。
そんなローズの元には猫人の人達がせっせと料理を運んでいる。
そしてローズはその料理を片っ端から食べているため、ローズの前には空の皿が山盛りだ。
「おお!これもうめぇ!人間達はこんな旨い物食べるのか!」
「もう………女の子なんですからそんな言葉遣いしちゃダメですからね。」
「ほら!口の周りも手もベタベタじゃないですか。ほら!動かないで。」
「うがぁ。早く食べたいのだが………。」
何故猫人達と敵対していたレッドオーガの長であるローズがこんなにも上手く猫人達と仲良くできているのか。
それはローズが終始、レッドオーガ達を守るために行動していた。
決闘で負けた際も群れの為に行動していて、そういった点が猫人達に好印象だったらしい。
その他にも、ローズがまだ幼いというのも良かったのかもしれない。
ここの猫人族の集落はセレン聖教国との戦争で大人の男は殆どいない。
必然的に、この集落には子供も少ない。
そんな中仲間想いで、見た目も可愛い幼女が現れれば、猫人の女性の母性本能が刺激されるのも無理はないかもしれない。
先程からの甲斐甲斐しい世話もまるで親が手の掛かる子供にやるそれだ。
でも、それでも大怪我をした人間もいて直ぐには仲良く出来ないという人もいたが、それも時間が解決するだろう。
スィヨンさんも自分なりに折り合いをつけようとローズと話をしている。
「ありがとうございます。何だかんだありましたがこれが最良の結果だったと思います。美月さんのお陰でレッドオーガという頼もしい仲間が出来そうです。あのままローズさんを殺していてはこの景色は見れなかったでしょう。」
「ただただ、殺す度胸が無かっただけですよ。それより獣人のリーダーの会議で問題なくローズ達は受け入れてもらえそうですか?」
「まだまだ課題はあると思います。ただ、彼等もレッドオーガという戦力を無視はできません。特にローズさんの実力はこの樹海にいる獣人族の中のトップクラスの強さを持つ二人と同等の強さです。私もフォローしますから一方的に振りになるような同盟にはさせませんよ。そんなことをすれば………彼女らが黙ってないでしょうからね。」
リョンさんはそう言いながらローズに甲斐甲斐しく世話をする猫人達を見る。
「すまない美月殿少し話があるのだが。」
美月殿!?
呼ばれ慣れていない呼ばれ方にビックリしてその方向を見るとスィヨンさんがいた。
「その………美月殿は人間達の街に戻るのだろう?」
「ああ、流石にここに居すぎた。そろそろ戻るよ。」
「お願いがあるのだ。私も連れていって欲しい。」
何でだ?
スィヨンさんはどう考えても人間を嫌いだし、人間の街に行きたいと思うとは思えない。
「実はスィヨンには妹がいるんだ。だが前に話しただろう?
「ダレン王国で仲間が誘拐にあったと言うあれですね。」
「ここまで言えば想像に難くないと思いますが、拐われた中にははスィヨンの妹居たのです。」
「美月殿!迷惑をかけている自覚はある。たが、妹が助かれば私にできる範囲で恩を返します。勿論必要ならば私の体を好きにしていただいて構いません。」
「ちょっ!」
ヤバい後ろから視線を感じる。
ぎこちなく振り返ってみるとエミリアさんとヒスイが最低な人間を見るような目で見ている。
「いやいや!そんなことしないよ!」
必死に弁解をする。
まあ、初めからそんな事をするとは思っていなかったんだろう。直ぐに理解して表情を和らげてくれた。
そして逆にそっちはどうした!
リリアとニキスの方を見るとスィヨンさんに睨みを効かせている。
「マスターに色仕掛けをしないでください!」
「本気で好きならば許してやりますが、美月様を利用するためにそのようなことをするのであれば許しませんよ?」
頼むから止めてくれ。
この話はあくまでもスィヨンさんが覚悟として言っただけだろう。
「ああ、私も美月殿にもリリア殿にも迷惑を掛けたいわけじゃない。…………それで……連れていって貰えるだろうか?」
「私からも頼む。スィヨンを連れて言ってくれないか?美月さんほどじゃないがそれなりに腕が立つ。それに仲間達を見つけてやりたい。その為には人間達の協力が必要不可欠なのだ。」
「了解しました。一緒に行きましょうか。」
食糧問題やセレン聖教国問題などの問題が山積みだが、一応目下大きな問題であったレッドオーガの問題が解決の糸口が見えたからということだ。
あとは死んだかと思っていた行方不明の猫人二人もどうやら無事だったらしく、今回のレッドオーガとの戦いによる犠牲者が居なかったのも良かっただろう。
そしてその宴には主役として僕らとテッシィさんとフイルミナさんもいる。
目出度い席という事で、僕の[アイテムボックス]内に入れて置いた食材や魔物肉を提供している。
折角の宴が食糧不足で寂しい物になってほしくないからな。
有りがたいことに[アイテムボックス]には島で倒した魔物素材が沢山あるし、金には困ってないからな。
「どうぞ。食べてローズさん。」
宴には先程まで敵対関係にあったローズも参加している。
少しでも猫人族達とのわだかまりを無くそうとリョンさんが提案したものだ。
そんなローズの元には猫人の人達がせっせと料理を運んでいる。
そしてローズはその料理を片っ端から食べているため、ローズの前には空の皿が山盛りだ。
「おお!これもうめぇ!人間達はこんな旨い物食べるのか!」
「もう………女の子なんですからそんな言葉遣いしちゃダメですからね。」
「ほら!口の周りも手もベタベタじゃないですか。ほら!動かないで。」
「うがぁ。早く食べたいのだが………。」
何故猫人達と敵対していたレッドオーガの長であるローズがこんなにも上手く猫人達と仲良くできているのか。
それはローズが終始、レッドオーガ達を守るために行動していた。
決闘で負けた際も群れの為に行動していて、そういった点が猫人達に好印象だったらしい。
その他にも、ローズがまだ幼いというのも良かったのかもしれない。
ここの猫人族の集落はセレン聖教国との戦争で大人の男は殆どいない。
必然的に、この集落には子供も少ない。
そんな中仲間想いで、見た目も可愛い幼女が現れれば、猫人の女性の母性本能が刺激されるのも無理はないかもしれない。
先程からの甲斐甲斐しい世話もまるで親が手の掛かる子供にやるそれだ。
でも、それでも大怪我をした人間もいて直ぐには仲良く出来ないという人もいたが、それも時間が解決するだろう。
スィヨンさんも自分なりに折り合いをつけようとローズと話をしている。
「ありがとうございます。何だかんだありましたがこれが最良の結果だったと思います。美月さんのお陰でレッドオーガという頼もしい仲間が出来そうです。あのままローズさんを殺していてはこの景色は見れなかったでしょう。」
「ただただ、殺す度胸が無かっただけですよ。それより獣人のリーダーの会議で問題なくローズ達は受け入れてもらえそうですか?」
「まだまだ課題はあると思います。ただ、彼等もレッドオーガという戦力を無視はできません。特にローズさんの実力はこの樹海にいる獣人族の中のトップクラスの強さを持つ二人と同等の強さです。私もフォローしますから一方的に振りになるような同盟にはさせませんよ。そんなことをすれば………彼女らが黙ってないでしょうからね。」
リョンさんはそう言いながらローズに甲斐甲斐しく世話をする猫人達を見る。
「すまない美月殿少し話があるのだが。」
美月殿!?
呼ばれ慣れていない呼ばれ方にビックリしてその方向を見るとスィヨンさんがいた。
「その………美月殿は人間達の街に戻るのだろう?」
「ああ、流石にここに居すぎた。そろそろ戻るよ。」
「お願いがあるのだ。私も連れていって欲しい。」
何でだ?
スィヨンさんはどう考えても人間を嫌いだし、人間の街に行きたいと思うとは思えない。
「実はスィヨンには妹がいるんだ。だが前に話しただろう?
「ダレン王国で仲間が誘拐にあったと言うあれですね。」
「ここまで言えば想像に難くないと思いますが、拐われた中にははスィヨンの妹居たのです。」
「美月殿!迷惑をかけている自覚はある。たが、妹が助かれば私にできる範囲で恩を返します。勿論必要ならば私の体を好きにしていただいて構いません。」
「ちょっ!」
ヤバい後ろから視線を感じる。
ぎこちなく振り返ってみるとエミリアさんとヒスイが最低な人間を見るような目で見ている。
「いやいや!そんなことしないよ!」
必死に弁解をする。
まあ、初めからそんな事をするとは思っていなかったんだろう。直ぐに理解して表情を和らげてくれた。
そして逆にそっちはどうした!
リリアとニキスの方を見るとスィヨンさんに睨みを効かせている。
「マスターに色仕掛けをしないでください!」
「本気で好きならば許してやりますが、美月様を利用するためにそのようなことをするのであれば許しませんよ?」
頼むから止めてくれ。
この話はあくまでもスィヨンさんが覚悟として言っただけだろう。
「ああ、私も美月殿にもリリア殿にも迷惑を掛けたいわけじゃない。…………それで……連れていって貰えるだろうか?」
「私からも頼む。スィヨンを連れて言ってくれないか?美月さんほどじゃないがそれなりに腕が立つ。それに仲間達を見つけてやりたい。その為には人間達の協力が必要不可欠なのだ。」
「了解しました。一緒に行きましょうか。」
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