クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
212話 交渉
「終わりですね。」
リリアに吹っ飛ばされた鬼幼女は気絶している。
「流石ですリリ姉!」
「………さて、リリアも勝ってくれたし、鬼幼女を起こして交渉といきますかね。」
「すいません。結構本気でやったので暫く起きないかもしれません。」
「うーん。………ハイヒールポーションでも飲ませればなんとかなるんじゃ?」
僕はそう言って[アイテムボックス]からポーションを取り出す。
「ちょっとまって!なにしようとしているの!?」
そこにスィヨンさんから呼び止めるように話し掛けられる。
「そいつは私達の敵だ。生かすことはできない!そいつはレッドオーガの群れを意のままに動かすらしい。そんな危険なやつを生かしておけない。」
「悪いが私も止めさせてもらおう。貴方達が倒していて口を出すのもなんだが、我々の未来に関わる。今すぐそいつを殺す。」
スィヨンさんだけでなくリョンさんも同じ考えらしい。
倒れて気絶している鬼幼女を見る。
どう見てもまだ幼い少女、ステータスでも四才と書いてあった。
こんな娘を殺したくはない。
「………この娘は人と話せるだけの知性がある。そして群れの為に自分が矢面に立って戦うだけの優しさがある。話してみる価値はあるとおもうんですが………。」
「知性あるということは人を騙せるということ、優しさがあるということは守るべき存在の為なら多少の犠牲は躊躇わないということ、その娘が今どんな考えを持っているかは関係ない。リスクの種を残すわけにはいかない。」
………反論は出来ないかもしれない。
僕もリリア達仲間のためならそれ以外の事は犠牲にする覚悟位ある。
……普通に考えれば僕の考え方は少しおかしいのかもしれない。
それでも…………。
「もし何かあれば僕が責任を取ります。」
「貴様に何ができる!」
スィヨンさんが怒号をあげるがそれを制するように僕は言った。
「それに周りのレッドオーガ達も統率者をやられて混乱している。これ以上時間を掛けると暴走しかねないと思うよ?ここはこの娘にコントロールしてもらった方がいいと思う。」
スィヨンさんも周りを見渡す。
周りには動揺を隠せないレッドオーガ達、一部は逃げようとしたり、一部は捨て身で攻撃をしようと構えていたり、成り行きを見ている個体もいる。
「ここでこの鬼幼女を殺せば血で血を洗う争いになります。そして一部の逃げたオーガ達は制御不可能になり、他の獣人族達を襲うこともあるかもしれません。」
「ご安心してください。何かあればもう一発拳をお見舞いしますので。」
リリアも援護してくれたお陰でスィヨンさんも黙ってくれた。
猫人族達の同意も得られた。
早速ハイヒールポーションを飲ませる。
すると十数秒程で鬼幼女は目を覚ました。
ハイヒールポーションはあくまでもHPを回復するだけで怪我を直したりする効果はないんだけど、一瞬で目を覚ますなんて………流石は鬼。
「こ、ここは………?」
「気付きましたか?貴女は私に敗れたのですよ。」
「う?あ………そうか。」
最初は混乱していたが今の状況を思い出したようだ。
「それであたしをどうするつもりだ?殺すのか?」
「僕は君を殺すつもりはない。ただこの樹海を出で人や獣人達を襲わなければそれでいい。」
「…それは………出来ない。」
鬼幼女は俯きながら答えた。
「お前負けたくせにどういうつもりだ!」
早速スィヨンさんが突っ掛かる。
「負けた以上お前らの言うことはあたしができる範囲では聞く。だが、あたしは群れの長だ。群れを潰すような命令は聞けない。」
「ただこの樹海を出るだけでいいんだ。」
「あたしらの群れは体が大きい者が多い。だから簡単に人の目に触れてしまう。単騎なら人間など恐れるに足りない。だがら集った人間の恐ろしさをあたしらの中を流れる先祖の血が訴えかけてくる。………それにそっちの化け物みたいなやつもいるようだしな。」
鬼幼女は、睨み半分、怯え半分の表情でリリアを見る。
「………それにこの樹海以外であたしらの群れを賄えるほどの食料が手にはいるとは思えない。………悪いがここからは出ていけない。」
うーん。
どうやらこの樹海を出ることは出来ないようだ。
「リョンさん。レッドオーガ達をこの樹海に置くことは出来ないのかな?」
「無理だ。只でさえセレン聖教国との戦争で樹海は疲弊し樹海の恵みも減っている。そんな中レッドオーガ達も居れば我々の食べるものがなくなってしまう。それにレッドオーガ達が我々を襲ってくるかもしれない。」
「それは何とかする。あたしが命令すればこいつらはあんた達に攻撃しない。ここに置いてくれあんた達には今後手を出さない。」
「仮に今は貴女の言葉でレッドオーガ達が戦いを止めたとして、不意の事故で貴女が死ねばどうなるのですか。レッドオーガ達は再び烏合の衆となり戦いを始めるのではないですか?」
「………あたしが死ねば………。」
「そのようなリスクがある以上仮に食料問題がなんとかなったところで容認できません。それに私達の仲間も貴女の群れのレッドオーガに何人も殺されています。許せるわけがないでしょう?」
リリアに吹っ飛ばされた鬼幼女は気絶している。
「流石ですリリ姉!」
「………さて、リリアも勝ってくれたし、鬼幼女を起こして交渉といきますかね。」
「すいません。結構本気でやったので暫く起きないかもしれません。」
「うーん。………ハイヒールポーションでも飲ませればなんとかなるんじゃ?」
僕はそう言って[アイテムボックス]からポーションを取り出す。
「ちょっとまって!なにしようとしているの!?」
そこにスィヨンさんから呼び止めるように話し掛けられる。
「そいつは私達の敵だ。生かすことはできない!そいつはレッドオーガの群れを意のままに動かすらしい。そんな危険なやつを生かしておけない。」
「悪いが私も止めさせてもらおう。貴方達が倒していて口を出すのもなんだが、我々の未来に関わる。今すぐそいつを殺す。」
スィヨンさんだけでなくリョンさんも同じ考えらしい。
倒れて気絶している鬼幼女を見る。
どう見てもまだ幼い少女、ステータスでも四才と書いてあった。
こんな娘を殺したくはない。
「………この娘は人と話せるだけの知性がある。そして群れの為に自分が矢面に立って戦うだけの優しさがある。話してみる価値はあるとおもうんですが………。」
「知性あるということは人を騙せるということ、優しさがあるということは守るべき存在の為なら多少の犠牲は躊躇わないということ、その娘が今どんな考えを持っているかは関係ない。リスクの種を残すわけにはいかない。」
………反論は出来ないかもしれない。
僕もリリア達仲間のためならそれ以外の事は犠牲にする覚悟位ある。
……普通に考えれば僕の考え方は少しおかしいのかもしれない。
それでも…………。
「もし何かあれば僕が責任を取ります。」
「貴様に何ができる!」
スィヨンさんが怒号をあげるがそれを制するように僕は言った。
「それに周りのレッドオーガ達も統率者をやられて混乱している。これ以上時間を掛けると暴走しかねないと思うよ?ここはこの娘にコントロールしてもらった方がいいと思う。」
スィヨンさんも周りを見渡す。
周りには動揺を隠せないレッドオーガ達、一部は逃げようとしたり、一部は捨て身で攻撃をしようと構えていたり、成り行きを見ている個体もいる。
「ここでこの鬼幼女を殺せば血で血を洗う争いになります。そして一部の逃げたオーガ達は制御不可能になり、他の獣人族達を襲うこともあるかもしれません。」
「ご安心してください。何かあればもう一発拳をお見舞いしますので。」
リリアも援護してくれたお陰でスィヨンさんも黙ってくれた。
猫人族達の同意も得られた。
早速ハイヒールポーションを飲ませる。
すると十数秒程で鬼幼女は目を覚ました。
ハイヒールポーションはあくまでもHPを回復するだけで怪我を直したりする効果はないんだけど、一瞬で目を覚ますなんて………流石は鬼。
「こ、ここは………?」
「気付きましたか?貴女は私に敗れたのですよ。」
「う?あ………そうか。」
最初は混乱していたが今の状況を思い出したようだ。
「それであたしをどうするつもりだ?殺すのか?」
「僕は君を殺すつもりはない。ただこの樹海を出で人や獣人達を襲わなければそれでいい。」
「…それは………出来ない。」
鬼幼女は俯きながら答えた。
「お前負けたくせにどういうつもりだ!」
早速スィヨンさんが突っ掛かる。
「負けた以上お前らの言うことはあたしができる範囲では聞く。だが、あたしは群れの長だ。群れを潰すような命令は聞けない。」
「ただこの樹海を出るだけでいいんだ。」
「あたしらの群れは体が大きい者が多い。だから簡単に人の目に触れてしまう。単騎なら人間など恐れるに足りない。だがら集った人間の恐ろしさをあたしらの中を流れる先祖の血が訴えかけてくる。………それにそっちの化け物みたいなやつもいるようだしな。」
鬼幼女は、睨み半分、怯え半分の表情でリリアを見る。
「………それにこの樹海以外であたしらの群れを賄えるほどの食料が手にはいるとは思えない。………悪いがここからは出ていけない。」
うーん。
どうやらこの樹海を出ることは出来ないようだ。
「リョンさん。レッドオーガ達をこの樹海に置くことは出来ないのかな?」
「無理だ。只でさえセレン聖教国との戦争で樹海は疲弊し樹海の恵みも減っている。そんな中レッドオーガ達も居れば我々の食べるものがなくなってしまう。それにレッドオーガ達が我々を襲ってくるかもしれない。」
「それは何とかする。あたしが命令すればこいつらはあんた達に攻撃しない。ここに置いてくれあんた達には今後手を出さない。」
「仮に今は貴女の言葉でレッドオーガ達が戦いを止めたとして、不意の事故で貴女が死ねばどうなるのですか。レッドオーガ達は再び烏合の衆となり戦いを始めるのではないですか?」
「………あたしが死ねば………。」
「そのようなリスクがある以上仮に食料問題がなんとかなったところで容認できません。それに私達の仲間も貴女の群れのレッドオーガに何人も殺されています。許せるわけがないでしょう?」
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