10年間修行した反動で好き勝手するけど何か問題ある?
23
リブラ達がゴブリンの領地争いをしている頃。 英雄乱生の煽りを受け、世界は混乱に陥っていた。 各国の戦乱の最中にある王族、首脳団が戦を取りやめ中立国家アイルセム教国の大聖堂の円卓にて一同に会している。
「此度の世界融合はおかしい!!英雄乱生と同じ融合とは言えども、とても英雄とは思えぬ者たちだ!!」
「アインシュタット王の国はまだ良いでは無いか!!我らヨルムンガルドには数百隻の海賊が現れたのだぞ!!!」
「何を言うか!!我らロウエント共和国は既に民が虐殺されているのだぞ!!」
「ロウエントには亜人も多くいるではないか!!魔物と間違われたのではあるまいか?」
「何を抜かすか!!おのれらビーステイルダム首長国など獣の集まりでは無いか!!!」
「何を抜かすか!!無礼者!!貴様など獣か人かもわからぬではないか!」
そこへフルプレートメイルを身に纏う大柄の男が大きく手を叩く。
「ここには喧嘩をしにきたわけでは無い。そうだろう?カルディアン帝国としては此度の世界融合に関しての解決案を話し合いたいんだ。被害は各国、当然ここに出席出来ていない小国家にも及んでいるのは火を見るより明らか、ではどうすればよいか話し合おうではないか」
そして振り出しに戻ると言った問答を繰り返す中、小さく手を挙げる美しき女性の姿が全員の目に飛び込んでくる。
ノースウォール神聖国の姫巫女シェルル・フォン・ノースウォールが一同の視線を一身に浴び発言する。
「我らノースウォールでは大挙として英雄が押し寄せており、これらに軍を向けました」
「なんと!!!!」
「何故そんな事を!!!」
驚きの色を隠せない円卓に腰掛ける一同は思い思いのリアクションを見せシェルルの言葉の続きに聞き耳を立てる。 その中で唯一目を細め薄く笑い感心したように見せたのはカルディアン帝国皇帝。 イグニス・ブラド・カルディアンのみであった。
「英雄達は我が国の領地、アウリファナンティ神域を目指しているようなのですが、我が国で強奪、強姦、放火、殺人など目に余る所業の数々をする始末で致し方無く国門を閉鎖し出兵致しました。」
その言葉にイグニス・ブラド・カルディアンは小さく笑い質問を返す。
「誉れ高い神聖国の軍にかかればあのような下賤な者達はいとも容易く撃退できたのでは?」
「……ええ、撃退する事は容易く出来ました。魔法を封じ、我が祖先より伝わる広域殲滅魔法の前に大挙していた英雄は塵となりました………しかし」
「国内にて、息を吹きかえした……違いますか?」
「…………ええ、その通りです」
「なんと!!」「そんなばかな!!」「不死だと言うのか!?」
驚愕の事実に声を荒げる各国首脳団。 だが、戦おうと決めた者が一人でもいればイグニスは助言をしようと決めていた。
「では勇気あるシェルル姫を祝して我々、カルディアン帝国からも報告を。」
イグニス・ブラド・カルディアンは立ち上がり衝撃の発言をする。
「我々は英雄の捕獲に成功しました。」
「此度の世界融合はおかしい!!英雄乱生と同じ融合とは言えども、とても英雄とは思えぬ者たちだ!!」
「アインシュタット王の国はまだ良いでは無いか!!我らヨルムンガルドには数百隻の海賊が現れたのだぞ!!!」
「何を言うか!!我らロウエント共和国は既に民が虐殺されているのだぞ!!」
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「何を抜かすか!!おのれらビーステイルダム首長国など獣の集まりでは無いか!!!」
「何を抜かすか!!無礼者!!貴様など獣か人かもわからぬではないか!」
そこへフルプレートメイルを身に纏う大柄の男が大きく手を叩く。
「ここには喧嘩をしにきたわけでは無い。そうだろう?カルディアン帝国としては此度の世界融合に関しての解決案を話し合いたいんだ。被害は各国、当然ここに出席出来ていない小国家にも及んでいるのは火を見るより明らか、ではどうすればよいか話し合おうではないか」
そして振り出しに戻ると言った問答を繰り返す中、小さく手を挙げる美しき女性の姿が全員の目に飛び込んでくる。
ノースウォール神聖国の姫巫女シェルル・フォン・ノースウォールが一同の視線を一身に浴び発言する。
「我らノースウォールでは大挙として英雄が押し寄せており、これらに軍を向けました」
「なんと!!!!」
「何故そんな事を!!!」
驚きの色を隠せない円卓に腰掛ける一同は思い思いのリアクションを見せシェルルの言葉の続きに聞き耳を立てる。 その中で唯一目を細め薄く笑い感心したように見せたのはカルディアン帝国皇帝。 イグニス・ブラド・カルディアンのみであった。
「英雄達は我が国の領地、アウリファナンティ神域を目指しているようなのですが、我が国で強奪、強姦、放火、殺人など目に余る所業の数々をする始末で致し方無く国門を閉鎖し出兵致しました。」
その言葉にイグニス・ブラド・カルディアンは小さく笑い質問を返す。
「誉れ高い神聖国の軍にかかればあのような下賤な者達はいとも容易く撃退できたのでは?」
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