地味な俺がなんでモテるの!?

斉藤 自由

第6話 妹でヤンデレな彼女は 斉藤 楓

男子が一通り終わり次は女子の番になった
女子は全体的には普通だったが…ごく一部の人は…

「橘 桜花   皆とは立場は違うけど  仲良く   していきたいと思っているわ どうぞ 宜しく 」

と中々に成城はムッとしたが他のクラスメイトは結構憧れの目を向けていた

このクラス大丈夫なのだろうか?

と本気で心配してしまっている成城である

そして

「大西…結衣」

とペコリとお辞儀をして終了していた

それだけ!?

と心の中で突っ込みをいれたが
クラスでは結構な当たりらしく
またまた憧れの目を向けていた

「いやいや!おかしいだろ!」

と思わず大きな声で突っ込んでしまい
クラスの目線が成城に集まった
しかしそれは 憧れ ではなく 怒り の目線だった

「………………」

と黙って座る成城に担任はフォローを入れてくれたのか

「じゃあー次」

と流してくれた
成城は心の中で恥ずかしいと思っていると
前の席の陽太は特に気にせず何か一生懸命に
ノートに書いている
あの 橘 桜花 は哀れみの目を向けていた
そして隣の 人は……

と隣に目を向けたら

「…………」

成城には彼女は笑っていると感じたこれは
成城の勘だが

と彼女は成城をちらりと見ると直ぐに目線を外し雰囲気でだがやっぱり笑いを堪えてると感じた

「あのー」

と成城は話し掛けたとたん
さっきと同じ雰囲気に戻り

「な なにか」

と震え声で返して来た
話し掛けた成城も少し戸惑い
そして質問をした

「もしかしなくても笑ってる?」

と聞いて見たら
首を横に振って

「笑ってな無い」

「そうか」

本当か?ともう確信した成城だが
これ以上言わないであげておこうと
成城は思いそこで会話は終わった

そして 遂に入学式

学年が適度に緊張感を持ち
無事に校長先生の挨拶まで終わった

そして校長は咳払いをし
喋り出す

「うむ 皆 良い顔つきであるな
新入生の諸君まずは入学おめでとう
私の名は 橘 総一朗 である
知っての通り我が校は自由をテーマにしておる
部活を作るも良し    勉学に励むも良し
そして恋をするのも良し」

と一間空き

「悔いの無いように高校時代を謳歌せよ」

その時に起きた拍手は盛大だった
止まる所を知らない拍手を
「以上だ」と言葉を残し終わらせた

そして入学式が終わる


「いやー凄かったねー」

と帰り道の途中で会った未来と一緒に帰っていた

「そうだね」

と成城は適当に返し何も無いまま隣の家の未来と別れ帰宅した

「ただいま」
 
「おかえり どうだった?」

と迎えに来てくれた母さんは質問をしてきた
多分学校の事だろう

「あーまぁ疲れたって言う感じ」

「そう… 後ねちょっと大事な話があってね」

と制服姿のまま母さんと向かい合う様にリビングの椅子に座る

そして淹れてくれたコーヒーを一口飲み

「で 話って?」

と成城は聞いたが
母さんは少し困ったような表情をして

「あのね お母さんここを離れないといけないの」

「え?」

と少し止まったが気を取り戻し質問をした

「えーっとなんでそうなったの?」

「ごめんねーそれは言えないの」

と答えてくれず成城は少し落ち着きまた質問と言うか確認をした

「まぁ一人暮らしなら任せてよ
こう見えても家事は出来るし」

と言ったが母さんは急に嬉しそうにし
「それがね~」と言い言葉を続ける

「実は 楓 (かえで)が帰って来るのよー」

「はい!?」

成城は 楓 と言う言葉に過剰に反応をした
そして落ち着こうとコーヒーを飲もうとするが少し震えてうまく飲めない

「何も一人じゃやっぱり大変だから楓を帰らせようと思って 楓も来たがってるし」

「いやいや!俺一人で出来るから大丈夫だって!」

「どうしたのよ そんなに慌てて……」

と必死に対抗したが結局押しきられてしまった……

「じゃあもう母さん行くからね
あぁ…それと」

とお金の事で説明を受け廊下に置いてある大荷物を持ち車に入れて「それじゃ元気でねー」と車で行ってしまった……

そして成城は家に入り私服に着替えベッドに
倒れ込む

「なんで 帰ってくるんだーーー!」

と今まで無言だった成城は枕に向かって大声をあげた

何故このようになっているのか説明をしよう







まず 楓 と言うのは成城の 妹 だ
別に楓が嫌いな訳では無いが色々と問題があるのだ
それは まだ成城が幼かった頃

「うわー」

と幼い成城は初めて妹が出来てとても嬉しい気持ちでいっぱいだった
そして その時付けた 楓 と言う名も成城は直ぐに覚え楓と良く遊んでいたそして良く

「あたしねーしょうらいおにいちゃんの
およめさんになりたい!」

と言うのが口癖だった
そして 成城は6才 楓は4才になった頃
この時成城は兄としての役目をちゃんと果たし楓からも好かれていた
いや……好かれ過ぎてしまったのか
成城が他の女の子未来と遊んでいる時

「あのねあのね」

と幼い未来は成城の耳もとでボソッと呟く

「わたしね……しょうらい せいじくんの……」

と少し照れている未来は心を決めていってきた

「およめさんになる!」

と聞き成城は案の定わからないまま
「わかった!」とだけ返していた
まぁここまではただの仲が良い友達だ
だが……

「……………………」

と後ろでその話しを聞いていた楓は
突然生気を無くし無言のまま家に帰って行った
そして……

「ただいまー!」

と帰って来た成城は帰った途端少し違和感があった
なぜなら成城が帰った時にはいつも一番に楓がだきつきながら送り迎えに来てくれると言うのが今は無いからだ

「?」

気になった成城はまず家の中を探した

「かえでー?」

そして楓の部屋の前まで来たそしたら中から
何かぶつぶつと楓の声がしたので成城は一安心をし

「かえで はいるよ?」

とドアを開けると……

「おにいちゃんのおよめさんはわたし
おにいちゃんのおよめさんはわたし
おにいちゃんのおよめさんはわたし
おにいちゃんのおよめさんはわたし
おにいちゃん おにいちゃん おにいちゃん」

と暗い部屋の隅でまるで何かにとりつかれた様に永遠とその言葉を続ける
あんなに笑顔になれる楓は何処に行ったのか
あんなに優しい楓は何処に行ったのか
その光景を見た成城はトラウマになってしまった
なんとか説得をしその日に親が帰って来た
ら楓と離れる様に頼んでいた成城は勘で
楓と離れる事を選んだのであった

「っと寝てたようだな」

成城はいつの間にか寝ていた事に大して驚きもせずまるで悪夢でも見ていた様な感覚があるが体を起こす
夕飯の支度をする
そしてどうしても考えてしまう……

「楓が帰ってくるなんて……な」









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