ファルダーミール -明日の世界-

ほむほむ

第1話:友達はモテるそうです!

  さてみなさん、 人間の三大欲求がご存じだろうか?

  まあ、知っている人も多いだろう。

 性欲、睡眠欲、食欲と言われている。
 説明する意味はないかも知れないが聞いてくれると嬉しい。

 性欲… 男女間の間に発生される物である。まあ、思春期の男子なら特にわかるんじゃないだろうか?

 睡眠欲……文字通りの意味である。

 食欲…… 物をもっと食べたいや、美味しい物を食べたいなどである。

  まず俺が言いたいことは、この三大欲求と言われている欲求の内のどれが一番大切だと君は思う?
 
  まあー、中学生や高校生ならどちらかと言うと睡眠欲と性欲が大切だと 思う人が多いんじゃないだろうか。

  まあそれは人それぞれの価値観であり人によって違うものだから仕方ないだろう。

  僕の個人的な三大欲求についての感想を言わせてもらうと、 食欲が一番大切だと思う。
  なぜなら別に性欲はなくても生きていけるし、睡眠欲まあ、大切だが それこそ1週間ぐらいぶっ通しで起きていない限りは大丈夫だろう。
  しかし、食欲はこの中でも命に直接つながる欲求である。

   例えば1週間飲まず食わずでいたとしよう。そうすると大抵の人は2日目ぐらいで音を上げるだろう?
 水さえあれば人間は一週間はまず生きれると言うが、その水すらなければ凄い飢餓状態となる。

  これがよりひどくなると、自分の指を食べたりなど、普通では考えられないような行動を人は起こす。

  ただね、これは俺の考えなんだよね。

 女子高校生の考えは違うのかね?
 性欲が強い。

 え、長らく話ている俺は誰なんだって?
これはこれは失礼しました。
 私は、甘奈木かんなぎ 華弥徒かやとと言います。以後お見知りおきを……。

「おい!華弥徒、聞いてんのか人の話を!?」

   あ!ちなみに言うと今、俺は高校に登校してる途中です。  

 男友達の西城さいじょう 綱木つなぎ と一緒に。
 綱木はテニス部で、体つきは中肉長身。
  俺の身長より少し大きい《175cm》である。
 しかも、世に言うスポーツの出来るイケメンであり、野球部の練習場所では毎回、他の部員たちよりも女子のマネージャーに優遇と言うか、ちやほやされていると言うか、まあ、とりあえず言いたいことは一つである。

イケメン死にやがれ、このクソ野郎!!

 こいつと一緒に登校しているのは何故かって?

もちろん、殺るためだよ…!?

「おい、華弥徒、どうした?行きなり笑顔になって……」

 おっと、いけないいけない顔に出てしまったようだ。
 まあ、さっきの殺るのは冗談半分だとして。
  実際は、綱木に朝一人で登校していると他の女子が一杯寄って来て大変だから一緒に登校してくれないかと言われて登校しているのだ。
  実際、綱木と俺の家は歩いて15秒もかからない距離と言うか、俺の家の前の家が綱木の家のため一緒に登校するのになんの問題も無かったのである。

「あ、いや、ちょっと思いだし笑いしただけだ。で、なんだったけ?」

 綱木は、少しため息をついてから

「いや、だからさ、明日ってバレンタインデーじゃん?だから、去年見たいなことにならないといいなと思ってな……」

ああ……なるほど。

「確かに。去年のお前の靴箱や机、ロッカーとか大変なことになってたもんな」

 そう、去年のバレンタインデーは凄かった。
綱木はその頃からモテていた。

 綱木の机やロッカー、靴箱にいたるまで、いたるところにチョコが入った箱や袋があったのだ。 
 なんと、驚いたことに、そのなかには他高校の女子のチョコまで混ざっていたのである。

 はっきり言ってうらやましい限りである。
 
 さすがに、あそこまではモテてたくはないと思った。
 でも、一番大変だったのはそのチョコの処理である。

 あ、ちなみに俺も手伝った。
なかには大変なチョコもあったりした。

 例えば、手紙の付いた可愛いラッピングのされた箱があったんだよ。でだ、その子のチョコは綱木が食べていた時ふと気になって俺は見てしまったんだ……手紙の内容を。

今、思い出してもゾッとする。

「 拝啓           綱木様   この手紙を読んで頂いていると言うことは、私の手作りチョコを食べていただけたのですね 。アアン~~~~嬉しい限りですわ そのチョコのなかには私の愛がたっぷりと入ってますの、是非味わって下さいですの  私の味を!!もう一つのお手紙に何を入れたかはのせてますわ   」

 この時、俺は無性に嫌な予感とこの子ヤバい系の女子だと思ったのだった。
 で、ハート型に折られたもう一つの手紙を俺は見てしまった。

 人間、恐怖よりも好奇心が勝つことってあるよね、まさにそれだ。

内容はこうだった………… 

 「見ていただけたのですね もう、綱木さんのエッチ。私がチョコの内に入れたのは、出したて新鮮な私の愛愛愛愛愛の 液ですわ」

 あ、ちなみに綱木にいったら盛大にむせてました。

うん、俺もびっくりしたしな。

 しかも、綱木はその愛の液の入ったチョコ食べたしな。

   俺、こいつと友達辞めようかな?色々危ない気がする。

 そのうち、嫉妬が男の俺に向かって来そうだ。 
というか、もう被害が出ている。
 夜道が怖くなって来てしまったんだが?
どうしたものかな。

「本当、去年は大変だったよ。特に、あの愛の液とか入ってたチョコがあの後、2、3個見つかって、女の子が怖くなって来たよ。だから、カヤトずっと友達でいてくれよ?」

 おい、止めろ!!
 お前は気付いてないかも知れないが、何気なく周りにいる登校中の女子たちが聞いているだぞ!

うん?

 あれ、なにかな、いま後ろを歩いている女子が鞄から何かスタンガンのようなものを出していたような?

 目線に気付いたのか、スタンガンのようなものをしまう女子。
「チッ!」

 いま、絶対危なかったね。事前に周りを見ていなかったら危なかった。

「おい、綱木、その言い方だと誤解を招くから止めろ」

「え?あ、そうだね。とらえかたによっては、僕かカヤトを好きみたいになってるもんね?」

 うんうん、そうだよ。
 だから言い方を変えようね。

「だったら……、カヤト!ずっと僕の隣にいてね♪」

うんうんそれでいい…………うん?いやまて!今のなおさらに誤解を招く発言が!!

殺気!!!

バチッ!バチバチッ!

 今、俺の腰のあたりを細い鉄の針のようなものが通っていった。
 あれは、アメリカの警察が使う銃型のスタンガンだった…………

 危な!!マジで危ない!!!
 後ろを振り向くと……何事も無かったかのように後ろにいた二人組の女子が会話をしていた。

いや、君たちだよね、絶対。

「ん?どうかしたのかカヤト」

 おい、今さっきの見てなかったのかよ。

「いや、別に何でもない」
 こうして、いつも通りの通学時間が過ぎて行くのだった。

~~記録~~
今日襲われそうになった回数
 犯行1回 
 未遂39回
精神力60ぐらいになった









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