ワールド・ワード・デスティネーション
シングルアゲイン
彼がトンネルに入っていくのを見届けた後、私はトンネルに背を向けて歩き始めた。草むらを出ると砂浜に私と彼の足跡が残っていて、それを見ないように顔をあげて遠くを見ながら歩いた。
気づくと竹内まりやのシングルアゲインを口ずさんでいた。
変わり続けていく
街並みのように
元には戻れない
若き日の二人
彼女を選んだ
訳さえ聞けずに
ただ季節は流れ
見失った約束
また一人に帰ったと
風の便りに聴いてから
忘れかけた思いが胸の中でざわめく
私と同じ痛みを
あなたも感じているなら
やっと本当のさよならできる
桟橋では高橋さんが船に乗って待っていた。私を見ると彼は何も言わずに頷いた。
船が島を離れ沖に進んでも、私はずっと半島の先のトンネルを眺め続けていた。
気づくと竹内まりやのシングルアゲインを口ずさんでいた。
変わり続けていく
街並みのように
元には戻れない
若き日の二人
彼女を選んだ
訳さえ聞けずに
ただ季節は流れ
見失った約束
また一人に帰ったと
風の便りに聴いてから
忘れかけた思いが胸の中でざわめく
私と同じ痛みを
あなたも感じているなら
やっと本当のさよならできる
桟橋では高橋さんが船に乗って待っていた。私を見ると彼は何も言わずに頷いた。
船が島を離れ沖に進んでも、私はずっと半島の先のトンネルを眺め続けていた。
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