腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

第3章プロローグ ユウ&ミーシェside 平凡?の終わり

俺は藤山優。
突然だが、誰か助けてほしい。
俺は今人生最大のピンチに陥っている。
────漏れそうなのだ。
────う○こが。
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!
とても腹が痛い。このままでは時間の問題だ。
しかし今は…


「ユウ…。」
「あ、ああ。」
今はミーシェとイチャイチャ中なのだ。
もしこんな時に…


「ユウ〜…早く〜。」
「それはいいけどトイレ行かせてくんね?あ、でかい方ね。」
なんて言った暁には幻滅されてしまう。

ぎゅるるるる…

「はう…!」
「ユウ?大丈夫?」
「あ、ああ。」
きゅる…
「っ…ああ!もう我慢してられるか!ミーシェ!トイレ行かせてくんね?!あ、でかい方ね!」
「あ、うん。いいよ。」
「わるいな。」
優はトイレに駆け込んだ。



「ふいー!スッキリした〜。ミーシェ〜。お待たせ〜!続きやろ〜!」
「え?」
ミーシェは既にパジャマを着てベットに横になっていた。
「ミーシェ?」
「あ、ごめん。なんか気分じゃなくなっちゃった。今日はもう寝よ?」
「あ…ああ…。」

ピルーク王国での出来事から一年…。
ついに夫婦となった優とミーシェはサラのいる魔神領に居候していた。
一年経った今でも、優はミーシェにゾッコンでありミーシェも優にゾッコンというラブラブな夫婦である。
「なあミーシェ…。」
「ん?」
「そろそろさ…2人で暮らせる家が欲しいな…。」
「そうだねぇ…。」
「俺は田舎がいいんだけどさ、ミーシェはどこがいい?もちろんミーシェと入れればどこでもいいんだけど。」
「ふふ…。私もだよ…。でも…私も住むなら田舎かなぁ…。周りに緑多い方がいいし。」
「そろそろサラの修行も一通り終わるんだろ?」
「うん。結構強くなったんだよ?私。今度勝負しようよ。」
「お、いいぞ。」
「…ユウはやっぱり?」
「ああ…あれからなんの変化もないよ。」
「そう…。」
自分の力を抑えれるようになるように特訓するといった優だがあれから特にあの姿になることは無く、何をすればいいかもわからず一年が経っていた。
「まあ焦らなくてもいいんじゃない?」
「そう…だな。」
「それにこうしてユウと一緒にいれる時間も増えるわけだし。」
ミーシェは優の背中に抱きつく。
「むー…相変わらず寝る時はこっち向いてくれないんだから〜…。」
「い、いいだろ別に。そっち向くと歯止めが利かなくなりそうなんだよ。」
「なに?まだ照れてるの?」
「うるせぇ…。」
「も〜…ユウったらシャイなんだから…。」
「そんなこと言ってお前だって俺が急に積極的になる戸惑うだろ?」
「な、ならないし!」
「ほお…言ったな?」
「え?」
優はミーシェに迫る。
「ちょ…冗談だよね?」
「…さあ?…どうだろうな。」
ミーシェに顔を近づけた。
「や、やめ…」
「…なーんてな。」
「え?」
「やっぱり戸惑ってんじゃねえか。」
「う〜…。バカっ!」
ミーシェは優の脇をつつく。
「ふん!」
「悪かったって。」
「おやすみっ!」
「はぁ…悪かったよ。な?ミーシェ。」
優は後ろからミーシェに抱きしめる。
「ユウ…。」
そんなこんなで1年経ってもイチャイチャしっぱなしの2人だった。



翌朝
「おはようユウ、ミーシェ。」
朝起きると食卓でサラがフライパンを持って歓迎していた。
「お、おい…落ち着け。落ち着いてその手に持っている凶器を置くんだ。」
「何言ってんのよ〜。フライパンよ。フライパン。」
「お前が持つと凶器になるんだよ!」
「あれから結構練習したのよ?」
「そ、そうなのか…ちなみに何作れるようになったんだ?」
「目玉焼きよ。」
「おお…目玉焼きぐらいなら…」
「ダメよ!」
「ベル義姉さん?」
「絶対食べない方がいいわ…!」
顔を青くしてベルが訴える。
ドゴーン!!
「…出来たわ。」
「「「出来たわじゃねえよ!!」」」
「おい姉貴…。何を練習したんだ?」
「お姉ちゃん?その黒いのは何?」
「目玉焼きよ?」
暗黒物質目玉焼きの間違いだろ…。」
「ほら、ユウ。味見しなさいよ。」
「は?いやいやいやいや!やだよ…。」
「姉の命令が聞けないって言うの?」
「お、おい!そりゃあずるいぞ…。」
「いいから食べなさい!」
「やめろ!く、来るな!」
去年のトラウマが優の頭をよぎる。
「ぎぇぇぇぇー!!」


「おい…ミーシェ。」
「ん?」
「頼むからいい加減姉貴に料理教えてやってくれよ。」
「だって…自分でやるって言って聞かないんだもん。」
「じゃあせめてベル義姉さんには?」
「ベルちゃんは最近料理しないからなぁ…。」
「おお…いいことじゃないか。」
「いい事なの?」
「あれから何回あいつらの料理の犠牲になってると思ってんだ?」
「そ、そんなに?」
「走馬灯なんて何回見たか覚えてないよ…。1番酷かったのはベル義姉さんと姉貴共作のビーフシチューだったなぁ…今考えると懐かしい…。あの時は一瞬息が止まった。」
「あはは…。」
「身の危険もあるしそろそろ引っ越したいのが本心だ。」
「だよね〜。今度一緒にいろんな国回っていい所探してみようよ。」
「そうだな…。」


???「聞こえる?優くん。」

「!」
「ユウ?どうしたの?…ってこの声…!」
「ミーシェにも聞こえてるのか?」
「うん。」


???「そこにいるみんなの脳に直接話しかけてるからね…。サラ達にも聞こえていふはずさ。」


「創造神…。随分久しぶりだな…何の用だ?」


???「突然で悪いけど…今からみんなで神界に来てもらいまーす。」




1話目は優とミーシェの一年後です。

特別編の方ちょっと待ってください。下書きに書いた文が全て消えてしまって…。…頑張ります…。

フォローorコメントよろしくお願いします!

「腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

  • 本大好き{デアラ}

    サラ達のビーフシチュー

    1
  • かつあん

    久しぶりの漏れそうタイム&神降臨!
    久しぶりすぎて感動...

    2
  • たくあん

    トイレの神様のご帰還じゃぁぁぁあぁぁぁ!!!!

    4
コメントを書く