腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

44話 小宮&松山side 別れと出会い

「…あなた達と会って…1週間経ったわ。お別れよ…。」
「由希ぃ…。」
「由希…!」
「…シンデレラ…ティアラ…。女の子は2人だけだけど…頑張ってね…。」
「うん!」
「私たち…頑張ります!」
「…頑張ってね…。」
「っ…由希ぃ!」
「由希…!」
シンデレラとティアラは由希に身を寄せてきた。
「…ありがとね…!」
「由希…ありがとうございました…。」
「ズビズビ…俺…絶対忘れねぇっす!」
「ふあー…眠い…。」
「…ふふふ相変わらずね…ねぼすけ。大事な所では寝てちゃダメよ?」
「分かってるよ〜。」
「ありがとう!由希!」
「…ポチ…ハナタレ、ビッグ、ねぼすけ。あなた達は男の子なんだから…ちゃんと守ってあげなきゃダメよ?」
「はい!」
「もちろん!」
「分かってるっすよ!」
「ふあー…」
「…ありがとう…みんな…!」
「お別れは済んだかの?由希…」
煙と共にラショウが現れた。

「し、師匠…!」
シンデレラ達はきちんとした姿勢に直す。
「良い。お前達はよく頑張ってくれた…。お前達のリーダーのブラッドウルフ…ドン、じゃったかの?あのものは私が埋葬しておこう。誇り高きブラッドウルフじゃった。」
「!、ラショウ様…ありがとうございます!!」
「よいよい…。」
「…師匠…それで…。どうでしたか?試練の結果は?」
「うむ…申し分ないぞ。」
「…!、そう…ですか…!」
「と言うよりも期待以上だ。まさか精霊を手懐けるとは思っていなかった…。」
「…そんなこと…。」
「由希…そなたは私の予想の遥か上を行った。そなたは確実に強くなれる。」
「…次の…試練は…?」
「試練はこれまでだよ。」
「…え?」
「ハクビよ。出てきて説明してくれ。」
「はい…。」

綺麗な白い毛で包まれた狼が現れた。
「ハ、ハクビ様!」
ポチが声に出す。
「…あなたは?」
「私はハクビというものです。」
「…ハクビ…様?」
「いえ、ハクビで結構です。」
「…分かったわ…ハクビ。それで?」
「はい…実は…由希さん…あなたの様子をラショウ様と少し離れたところで見ていました…。腕を見込んでお願いがあります…。どうか…どうか私たちの里を…救っては貰えないでしょうか!」
「…え?あなた達の…里?」
「詳しく説明致します。最果ての洞窟をここから少し進んだところに私たちホーリーウルフの里があります。その里が今…別のウルフ、ディアブロスウルフに襲われているのです。」
「…ディアブロスウルフにホーリーウルフって…レジェンド級の魔物じゃない…!」
「はい…。」
「あちらは数が多いのだ…。」
「師匠…。」
「私がどうにかしたいが…同じウルフを攻撃するのには抵抗がある。仮にも私は狼の神だ。」
「…それで…どうしたらいいの?」
「ハクビと共に里に行き、黒犬共を追っ払ってほしいのだ。」
「…」
「人間のそなたを巻き込むのは申し訳ないと思ってる。だが…もう手が付けられないくらい好き放題やってるのだ。最悪私が出て…あヤツらを殺さなければならなくなる。それだけは…避けたいのだよ。そなたの精霊魔法があればそれが叶うかもしれないのだ。」
「…分かりました。」
「由希さん…!」
「…私はこの一週間この子達のおかげで色々学べました。この機会を作ってくれた師匠にお礼がしたい。それに…白くてもふもふの子犬…いや、子オオカミ?もいますよね?!」
「…え?あ、はい…それはもちろん。」
「…行きましょう!それにもし仲直り出来たら黒くてもふもふの…ふふふ…さあ!ハクビ!案内して!」
「由希さん…!はい…!」
「由希…。」
「…みんな…。あなた達なら大丈夫。」
由希はブラッドウルフ達に言葉を送る。
「…仲良くね…!」
由希は向きな直り歩き始めた。
「アオーン!」

シンデレラが遠吠えを上げた。
「…っ…じゃあね…!みんな…!」
試練を終えた由希はブラッドウルフ達に別れを告げた。
そして新たに出会ったハクビと共に目的地、ホーリーウルフの里に歩き始めた。


道中。
「…ハクビ…。」
「はい…?」
「その…毛並み…撫でてもいいかしら?」
「はい。いいですよ。」
ふわ…
「…す、すごい!羽毛ぶとんの中身みたい!気持ちいい!」
「あ、ありがとうございます。」
「…あなた女の子よね?」
「はい。」
「…ふふふ。良かった。」
「え?」
「…いや、男の子だとね…罪悪感が。」
「罪悪感…ですか?」
「…うん。私ね…ここに来た時別れちゃった仲間がいたの。」
「…男性の方…恋人ですか?」
「…ううん。まだよ。でも…彼に言ったの。生き延びたら…待ってるって。それまでは死ねないのよ。私は。それまで待たなきゃ…!」
「由希さん…。」
「…それよりも!子オオカミってどんな感じ?!可愛い?ねえ可愛い?」
「は、はい。それはもうラショウ様もメロメロになるくらいで…。」
「…師匠が?…楽しみだなぁ…。」
「由希さんは可愛いものが好きなんですか?」
「…うん。目がなくって…!」
「ふふふ…由希さんも可愛いです。」
「…え?な、何よ…急に…。」
「私…ホーリーウルフの中では神として祀られているんです。なので…こういうふうに気軽に話せる友が居なくて…。」
「…そうなの?なら友達になりましょ?」
「え?でも…狼ですよ…?」
「…今更狼だとか関係ないし。私、狼と1週間暮らしたのよ?」
「ふふ…そうでした…。よろしくお願いします…由希。」
「…よろしくね?ハクビ。」

2人はホーリーウルフの里を目指してさらに奥に歩いていった。




やべえ…間に合わねえ。
最近間に合わねえ。



すんませーーーーーん!!


フォローorコメントよろしくお願いします!

コメント

  • 自称脳筋wwww

    まあ頑張

    3
コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品