腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

24話 ユウ&ミーシェside 魔神VSトイレの神様

魔神領。
ユウとミーシェはアギリシ王国を一度離れ、魔神領に戻ってきていた。
「どうしたの?急に戻りたいなんて…。」
「ちょっとな…サラに聞きたいことがあるんだよ。」
「ふーん…。」
ユウとミーシェは魔神領の中にある城の門をくぐった。
「待て、何者だ?」
門兵が話しかけてきた。
「あ、私。ミーシェだよ?」
「こ、これはミーシェ様にユウ様!失礼致しました!今案内致しますので…」
「いや、いい。自分で行く。」
「は!分かりました!」
そのままサラの部屋に向かって歩き出した。


「…1ヶ月くらい会ってないもんね…。お姉ちゃん達元気かな…。」
「そうだな。」
すると見知った顔の女性と目が合う。
「あ、ベルちゃん。」
「ミ、ミミミ…ミーシェ?!」
「よう。久しぶり。」
「ミーシェ…!」
「ベルちゃーん!」
「どうしたの?!急に帰ってきて!」
「あ、ユウがちょっとサラお姉ちゃんに話があるみたいで…。」
「サラ姉さんなら部屋にいるわよ。」
「そうか。どうする?用事があるのは俺だし…ミーシェはもっと話してていいぞ?」
「あ、そうだね。じゃあ後から行くね。」
「おう。」


コンコン…
「はーい。開いてるわよ。」
「そうか、入るぞ。」
「え?ユウ?」
「よ!」
「おかえりなさい。どうしたの?」
「ちょっとな。」
「まあいいわ。ゆっくりしていって。」
「ありがとう。」
「聞いたわよ。ついに復讐できたらしいじゃない。」
「まだだよ。あと6人だ。」
「そう。」
「それで?何か話があるんでしょ?」
「ああ、いくつかな。まず聞きたいことがある。」
「聞きたいこと?私に?」
「ああ、俺が聞きたいのは…神級魔法についてだ。」
サラの耳がピクっと動く。
「気付いたのね。」
「ああ、俺のスキル…グランスペルEXでも使うことが出来なかった。このことについて何か知ってるか?」
「…知ってるわ。でも…あ、見せた方が早いかもね…。」
「何を?」
「…マジックボックス。」
「!」
ユウとサラを中心に黒い大きな箱のようなものが現れ、2人を包み込んだ。
「何をした?」
「この空間を別次元に飛ばしただけ。…城が壊れちゃうからね…。」
「何する気だ?」
「疲れるから一度しかやらないわよ?…神級魔法…」
「!…まさか!?おい、待て待て、俺がいるんだぞ?」
「まだルシファーのしか見たことないでしょ?だったら見ときなさい。これが神級魔法の力よ。…スターゲイザー。」
サラの頭上に大きな魔法陣が展開される。
「おいおい…嘘…だろ?」
その魔法陣からは巨大な隕石が顔を覗かせた。
パチン!
サラは指を鳴らす。
その魔法陣は音もなく消えた。
「ごめんなさい、私にも調節が難しいの。こんな大きなものを出すつもりはなかったんだけどね…。どうしてユウに使えないか…だったわよね…。あなたは…エトくんに会ったことがあるんでしょ?」
「エト?って誰だっけ?」
「創造神エト。忘れた?」
「あ、ああ〜!あのクソガキか。」
「た、多分それで合ってるわ。」
「あいつがどうしたんだよ?」
「彼にもらったスキルなら…納得だわ。私が使える神級魔法は天体魔法。この魔法は世界の均衡を崩すほど強大な魔法よ。重力魔法もね。だからエトくんは世界の均衡を保つためにあなたに神級魔法を持たせなかったのよ。」
「それだとおかしくね?だったらルシファーの大罪魔法はどうなる?時間操ってたぞ?」
「彼の大罪魔法は時間操作では無いわ。時間停止よ。」
「停止?」
「そう、止めることしか出来ない。でも神級魔法には時間操作魔法もある。止めたり…戻ったりね。」
「そんな魔法が…。」
「これで分かった?あなたが何個も神級魔法を使えたらこの世界はとっくに滅んでる。エトくんは仮にも創造神よ。それぐらい考えてるのよ。」
「なるほど。神級魔法を手に入れるにはどうしたらいいんだ?」
「…取得するつもりなの?」
「参考までに聞いときたいだけだ。」
「それは…ずるいわね。」
「何が?」
「自分で探しなさいって事。」
「なんだよそれ…。」
「話はこれで終わり!他にもあるんでしょ?」
「ああ。ミーシェの事だ。」
「何かあったの?」
「その…復讐が終わったら…一緒に暮らす約束をした。」
「プロポーズしたってこと?」
「いや、それは復讐が終わってからだ。」
「そう…。ふふふ…ついにか〜。」
「な、なんだよ?」
「いいかもね。ユウなら。」
「え?」
「ミーシェを託して。」
「…」
「…そうね。…マジックボックス。」
「は?」
「私と一戦手合わせしない?」
「…なんのために?」
「確かめさせてもらうわ。あなたがミーシェに相応しいかを…ね?」
「…分かった。」
こうして予想外の一戦を行うことになった。


「ルールは簡単よ。私を認めさせればそれでいいわ。」
「…ああ。」
「行くわよ?…ブラックエンド。」
サラは闇属性魔法最上級魔法を放つ。
しかし過去にユウが放ったものとは比べ物にならないくらいでかい。
「おいおい…相殺…。」
「あら?私は仮にも魔神。魔法の神よ?あなたの魔力で…打ち消せるとでも?」
「!…まじか…!」
ユウの魔力では相殺することが出来なかった。
「サンシャイン!」
光属性魔法最上級魔法ブラックエンドに向かって放った。
「ぐっ…。」
炎と闇がぶつかり合い凄まじい衝撃波が襲った。
「まだまだよ?プロミネンスブレイズ。」
「ちっ…」
「…ニブルヘイム。」
「!…何を…してる…?」
「ハリケーン、…ガイアメモリー。」
サラの周りに。火、水、風、土、4つの魔法の最上級魔法が現れる。
「まさか…!」
「合成魔法…エレメントフォーエクスプロージョン。」
強大な波動がこの空間を埋めつくした。
「やりすぎたかしら?ユウ、大丈夫?」
「ひえー。くらったら一溜りもないな。」
「!」
ユウはサラの背後にいた。
振り返るサラ。
プニ…
そのほっぺに人差し指を当てる。
「…私の後ろを取るなんてね…。」
「スピードは俺の得意分野なんでね。」
「…いいわ。認めてあげる。」
サラはマジックボックスを解いた。
「どーも。」
「…ミーシェを不幸にしたら許さないから。」
「肝に銘じとく。」
「…弟が出来るのねぇ…」
「そ、それは…」
「今から練習しとく?」
「は?なんの?」 
「私のことを姉さんって呼ぶ練習。」
「だ、誰が言うか!」
「えー…いいじゃーん。」
「うるせえ…。」
コンコン…
部屋がノックされた。
「お姉ちゃん?入るよ?」
ミーシェがサラの元にやってきた。
「ミーシェ!」
「お姉ちゃぁん!」
抱き合う2人。
「ただいま!」
「おかえりなさい。元気にしてた?」
「うん!ユウとの旅は楽しいよ。」
「そう…。良かったわ…。二人ともゆっくりしていってね?」

1ヶ月振りに姉達の元に戻ってきた2人であった。

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最初のうちに言っときますとサラさんは作中で1、2位の実力を誇るキャラです。
フォローorコメントよろしくお願いします!

誤字修正
ユウがオネエになってました。
教えてくださった方ありがとうです!

コメント

  • けん玉マスター

    しぃさん
    コメントありがとうございます。
    そのことには触れないでいただけるとw
    ifストーリーで優のオネェルートやるかも?
    という冗談は置いておきますw

    1
  • LLENN_p

    ユウがオネェって誤字ってたのは草www

    1
  • 魔王の頂点

    サラはマジックボックスを解いた。→サラはブラックボックスを解いた。になってます

    1
  • ひぐっとん

    あっちにアドバイスしたんだから優にもアドバイスしてもずるくはなくない?

    4
  • 垂直抗力(元ラノベ大好きサムライ)

    優の神級魔法とか…超見たい
    (<●>ω<●>)

    1
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