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少女との別れ

「そうと決まれば、まずは武器をそろえようか」

 少女の戦い方が決まったところで、俺の戦い方を真似するための武器をそろえることにする。

「俺が持っている……っていうか、今見せた武器の中で持ってるものはあった……?」

「両手用の剣と、両腰の短剣……それから杖は持ってます! オールセット」

 そう言うと、少女は早速俺と同じ場所に同じ装備をして顕現させる。

「ということは、後は両腕と両足か……。武器屋に売ってるかな? とりあえず行ってみようか……」

「はいですっ!!」

 というわけで、俺たちは武器屋へと向かった。

・・・
・・


「全部あってよかったな! これで後は実践あるのみだ!」

「はいですっ!!」

 武器屋で武器をそろえた俺たちは、近くのフィールドで試してみることにした。

「というわけで、まずはお手本を見せるから……真似するように!」

 そう言ってから、近くにいた敵にクナイを投げておびき寄せる。

「まずはガトリング! それでとどめに魔法!」

 容赦なく両腕のガトリングを撃ちまくり、怯んだところで魔法を当ててとどめをさす。

「やってみてくれ」

 そう言って、近くにいた敵にやって見せるように促す。

「はいなのですっ!」

 元気に返事すると、少女は俺と同じように敵に短剣を当ててタゲをとってからガトリング撃ちまくり、魔法でとどめをさした。

「そういう感じだ。今のをやっていれば、遠距離で負けることはないだろう……」

「はいなのですっ!」

「それじゃあ次は接近戦だ。まずは見ていてくれ」

 そう言うと、俺は自ら敵に近づいて両手の剣と簡単な魔法で相手からの攻撃を許さずに立ち回る。

「これでラスト!!」

 最後は右足で蹴り貫いてとどめをさした。

「……っとまぁこんな感じだよ。それじゃあ、サンもやってみて?」

 そう言うと、サンの前に戻って促す。
 ここの敵はノンアクティブだから、練習しやすい。

「わかりました。やってみます!」

 そう言うと、サンは敵に向かって行く。

「やっ! はっ! たっ!」

 俺のように完封はできていないが、確実にダメージを与えていく。

「今だ! とどめをさせ!」

「はいですっ!!」

 俺の声に反応して、サンは俺と同じように右足で敵を蹴り貫いた。

「よしっ! よくできたじゃないか。今の感じを忘れないようにな?」

「はいですっ!」

 初めてにしてはうまくできていたと思う。

「これで基本的な戦い方は教え終わった。後は実戦を経験しながら精進あるのみだ!」

「はいっ!」

 俺が頭をなでると、サンは元気よく返事をする。

「それじゃあここでお別れだ。上を目指しているならまた会うこともあるだろう……」

「はいっ! またね、なのです!」

「あぁ、またな」

 俺はそう言うとサンと別れた。

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