異世界モンスターブリーダー ~ チートはあるけど、のんびり育成しています ~
戦果発表
冒険者ギルドに戻った俺は受付の査定窓口に収穫した鉱物を提出していた。
「こちらがクエスト報酬である36000コルになります」
おうふっ。
ゴブリンたちを手伝わせて大量に鉱石をゲットした割には伸びなかったな。
「……どうも。ありがとうございます」
「流石はソータさん。Fランクに昇格してからも勢いは衰えませんね。この分ですとEランクに昇格するのも直ぐですよ!」
「…………」
などとクロエちゃんは褒めてくれたが、俺としては今回の結果には不満があった。
この世界での36000コルとは日本でいうところの4万円程度である。
もちろん1人前の報酬としては十分だと思うぞ?
けれども、こちとら4人で命がけの作業をしているのである。
日当1万円では全く割に合わないぞ!
う~ん。
今回の報酬が思っていたよりも伸びなかったのは、やはり採取した鉱石は『銅』と『鉄』が中心で単価が低かったからだろうな。
次からは単価の高い『銀鉱石』や『金鉱石』のようなレアな鉱石を狙いに行っても良いのかもしれない。
~~~~~~~~~~~~
報酬を受け取った後は、モンスター配合の時間である。
今回の遠征で捕まえたモンスターはマッドパペットが5体。
進化することの出来る組み合わせは、鉱山から街に戻るまでの間に確認済みである。
宿に戻った俺は《魔物配合》のスキルを使用すると、事前に決めていた魔物を選択することにした。
 システムメッセージ
(ベースとなる魔物を選んで下さい)
→ アフロディーテ
キャロライナ・バートン
シエル・オーテルロッド
ワーウルフ
ゴブリンナイト
ウルフ
ライトマッシュ
マッドマッシュ
マッドパペット
初期の頃と比べると、かなり配合に選べる魔物のバリエーションが増えてきた。
そこで俺は今回の遠征で捕まえたばかりの《マッドパペット》を選択。
素材となる魔物も同じように《マッドパペット》を選ぶことで準備は完了である。
システムメッセージ
(下記の魔物に進化が可能です。合成しますか?)
→ はい
いいえ
ドグウドール
図鑑NO 752
種族 岩族 
等級 E
レベル 1
生命力 55
筋力値 25
魔力値 20
精神力 20
スキル
なし
進化条件
マッドパペット×マッドパペット
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
岩族の下位種族となるモンスター。
仲間と団結することで戦闘能力がアップする。
同名モンスターと合体することで強力なモンスターに進化する可能性を秘めている。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
ほうほう。
マッドパペットを2体を組みわせると、《ドグウドール》という魔物になるわけか。
なんだか少し地味な名前のモンスターだな。
ステータスの上昇は微々たるものだし戦力としてはあまり期待はできないだろう。
ふふふ。
しかし、ここは進化一択で行かせてもらうぜ!
何故って?
それというものウィンドウ画面に『同名モンスターと合体することで強力なモンスターに進化する可能性を秘めている』という文章が表示されているからである。
これはつまり『マッドパペット』を2体合成させて進化させることが出来たのと同じように、『ドグウドール』を2体組み合わせることによっても新しいモンスターを生み出すことが可能ということではないだろうか?
システムメッセージ
(下記の魔物に進化が可能です。合成しますか?)
→ はい
いいえ
ゴーレム
図鑑NO 760
種族 岩族
等級 D
レベル 1
生命力 35
筋力値 185
魔力値 10
精神力 5
スキル
なし
進化条件
ドグウドール×ドグウドール
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
岩族の下位種族となるモンスター。
動きは遅いが、パワーは破格。
同名モンスターと合体することで強力なモンスターに進化する可能性を秘めている。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
結論から言うと俺の推測は正しかったらしい。
おお!
筋力値185!
俺の手持ちのモンスターの中でも最強の数値じゃないか。
ん?
ゴーレムにも『同名モンスターと合体することで強力なモンスターに進化する可能性を秘めている』という文章が表示されているんだな……。
つまりは、こいつが最終進化形態ではないっていうことか。
明日の遠征では基本種族であるマッドパペットを沢山捕まえてゴーレム同士の合体を目指すことにしよう。
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