東方龍人譚 ~龍神を統べる少年~
29話 無知ナル無茶ト限界
霊夢「ゴー、ド・・・!?」
魔理沙「おま、何やって・・・!」
ゴード「っ・・・!」グググ…
グローグ「・・・。」グググ…
いつの間にか2人は、きばせりあいをしていた。
よく見ると、グローグの爪がゴードに突き刺さっている。
フラン「まさかお兄ちゃん、私たちを庇って・・・!?」
グローグ「・・・ちっ。」ブンッ
ゴード「がっ・・・!」ドゴォン
ゴードは地面に叩きつけられた。
みんなは、ゴードにかけよった。
レミィ「バカ!なんで1人で無茶してんのよ!?」
ゴード「俺が引き起こした問題なんだ、俺がやらなくてどうする・・・っ!」
咲夜「この際、誰が引き起こしたとかどうでもいいのよ!今はただ、敵を倒すことに・・・!」
その時、グローグが大量の弾幕を繰り出した。
ゴード「っ!俺が弾幕を落として活路を見つけます!みんなは、そこを一斉に叩いてください!」バッ
パチェ「あ、ちょっと!」
霊夢「・・・もう、あぁなったら何も聞かないわね。」
レミィ「でも・・・!」
魔理沙「仕方ない。今は、あいつが道を作ってくれることを期待するしか・・・。」
フラン「お兄ちゃん・・・。」
ゴード「はあぁぁぁっ!」ガキン ガキン
ゴードは、どんどん弾幕を撃ち落としていった。
少しずつだが、道を作っていく。
そして一瞬、ついに道ができた。
魔理沙「今だっ!マスタースパーク!」
霊夢「夢想封印!」
レミィ「スピア・ザ・グングニル!」
フラン「レーヴァテイン!」
パチェ「ロイヤルフレア!」
咲夜「メイド秘技  殺人ドール!」
みんな一斉に、スペルカードを使った。
ゴード「どう、だ・・・?」
グローグ「・・・グオォォォオォ!」
霊夢「だめ、効いてない・・・!」
魔理沙「くそっ!」
グローグ「ゴガアァァァ!!」バシュン!
グローグは、マスタースパークなど比にならないくらいの大きな光線を放った。その先にいたのは・・・。
レミィ「あ・・・。」
レミリアだった。
ドゴオォォォォ・・・ン。
大地震のような地響きが起こる。
フラン「お姉様!」
咲夜「お嬢様!!」
パチェ「レミィ!」
紅魔館組が駆け寄る。
煙が晴れ、レミリアは・・・。
レミィ「ん、あ、あれ?痛く・・・ない?」
無傷だった。そして、その先に。
ゴード「っ・・・!!」
ゴードが立っていた。
レミィ「ゴード・・・ありがとう。」
ゴード「いや、これくらいしか・・・出来ないからな。」
そう言って微笑んた瞬間。
ゴードの体が、ドッと重くなった。
ゴード「あが・・・っ!」
ゴードは力なく地に伏せる。
霊夢「ゴードっ!」
ゴード「っあ、なん、で・・・。」
グローグ「・・・ははは、こいつは収穫だ。どうやら、キャパオーバーしたらしいな。」
ゴード「・・・喋れたのかよ。てか、キャパオーバーだと・・・?」
グローグ「お前の力を見てわかった。お前、ブーストかなんかをかけたろう。何かが終わるまで、ダメージやら疲れやらが無くなるやつだな。それが切れた瞬間、ダメージや疲れが一気にかかる。」
ゴード「・・・っ!」
グローグ「ふっ、図星か?だが、それにも限界がある。それを超えちまったんだろ。」
ゴード「っ・・・くそ、が!!」グッ…
グローグ「・・・ほぉ。まだ立つか。お前、確実に死ぬぞ?」
ゴード「だからなんだよ。死んだって構わねぇさ。・・・お前が倒せるならなっ!」バッ
グローグ「お前では俺に勝てないことを教えてやろう!」バッ
そしてまた、2人はぶつかった。
レミィ(ゴード・・・お願いだから、死なないでっ・・・!)
レミリアは、ただ願うことしか出来なかった。すでに、運命は変えられないものになっていた。
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