東方龍人譚 ~龍神を統べる少年~

ko-suke

14話 異変ノ始マリ




勇儀「いやぁ、負けたよ!あんた、強いんだな。」

ゴード「あ、ありがとうございます・・・」

勇儀は負けたはずなのだが、とてもピンピンしていて、しかも高らかに笑っていた。

ゴード(本気じゃなかったんだな・・・。絶対ぜったい勝てん。)

と思ったゴードなのだった。

霊夢「じゃ、そろそろさとりのところに行きましょうか。」

魔理沙「だな。ほら行くぜ、ゴード。」

ゴード「は、はい。」

その時、

ゴードは飛ぼうとして、ピタッと立ち止まった。

魔理沙「何してんだぜ?早くいこ・・・」

ゴード「霊夢さん、魔理沙さん。どうやら、向かう必要はなさそうですよ。」

霊夢「え?」魔理沙「は?」

ゴードはななめ後ろをみてこういった。

ゴード「そうでしょう?八雲紫やくもゆかりさん?」

すると空間が開き、なかから紫が出てきた。

紫「あら、気づいていたのね。」

ゴード「まぁ、なんとなくですが。さっきの戦いも、ずっと見ていましたよね?」

紫「ご名答。そこの鬼さんは気づいてなかったみたいだけどね。」

勇儀「はは、全く気づかなかったよ。」

霊夢「紫?なん・・・あぁ、そっか。紫がゴードに力を与えたんだっけね。」

魔理沙「そうだったのか。」

ゴード「えぇ。で、その様子だと、こっちの事情も知っているのでしょう?」

紫「もちろん。ここに入りなさい。スキマをつなげておいたから。」

霊夢「助かるわ。」魔理沙「だな。」

ゴード「わかりました。勇儀さん、また戦いましょう。」

勇儀「おう!待ってるよ!」

そうしてゴード一行は、スキマのなかに入った。


さとり(平和ですねぇ・・・)

さとり(このまま、平和が続いてくれればいいのですが・・・。)

そんなことを、古明地こめいじさとりが思っていると、突然すぐわきにスキマが出てきた。

そしてその中から、霊夢たちが出てきた。

さとり「さっきのはフラグでしたか・・・。」

霊夢「なんか言った?」

さとり「いえ。」

魔理沙「邪魔じゃまするぜ~」

さとり「帰ってください」

魔理沙「ひどっ!?」

さとり「あなたがくると、とてもうるさくなるので。」

霊夢「同感どうかんね。」

魔理沙「霊夢ェ・・・」

さとり「ところで、その方は誰ですか?」

ゴード「あ、すみません。僕は郷戸って言います。ゴードって呼んでください。」

さとり「はい、私は古明地さとりです。よろしくお願いしますね?」 

さとりはにっこりと笑ってそう言った。

その笑顔をみたゴードが

ゴード(可愛いな・・・) 

と思っていると、さとりの顔が赤くなった。

さとり「か、かわ、可愛い・・・!?」

ゴード「え、あれ?僕、口に出してました?」

霊夢「さとりは、心を読む程度ていどの能力を持っているの。」

ゴード「へぇ、そうなんですね。」

ゴードがそういうと、さとりはびっくりしていた。

さとり「こ、怖くないんですか?」

ゴード「え?なにがです?」

さとり「私の能力です。気味悪いとは思わないのですか?」

ゴード「いえ、思いませんよ。とても、素敵すてきな能力だと思っています。」

そういってゴードは微笑ほほえんだ。

さとりは

さとり(この人、本心から言ってる・・・。いいひとなんですねぇ)

そう思っていた。

すると、

紫「ちょっといいかしら。」

といい、スキマから、上半身だけ出した。

霊夢「紫?何かあったの?」   

霊夢がそうたずねると、

紫「えぇ。もっとも、それを伝えるつもりで、ここまでスキマをつなげたのだけどね。」

紫はこう返事した。

魔理沙「・・・どういうことなんだぜ?」

紫「簡単に説明するわ。」

そして、とても真面目な顔をしてこういった。


















紫「異変よ、霊夢。それも、大規模だいきぼな。」






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