人違いで異世界に召喚されたが、その後美少女ハーレム状態になった件

あまたつ

第41話 和風建築な件

 俺たちを出迎えたのは、十二単じゅうにひとえに身を包んだ、中学生くらいの小柄な女の子だった。

「えと……どちら様ですか?」

 若干怯えているのかもしれない。彼女は少しだけ開いたドアから、ひょこりと体の半分だけを出している。

 俺はできるだけ恐がらせないよう、優しい口調で返答する。

「俺たちは、隣町から来たんだ。この街のことを知りたいんだけど、教えてくれないかな?」

 少女はしばらく無言で、じっと俺たちのことを見ていたが、笑顔でこう返してくれた。

「ちょっと待っててください。おもてなしの準備をしてきますので」




〜少女宅〜

「あ、どうぞ皆さん。こちらに座っていただいて」

 そう言って少女が指さした座布団に、俺達は揃って正座をした。

 俺は正座をしながら、一通り周りを見渡す。

 .......にしても、外見からなんとなく想像はついていたが、内装まで和風建築とはな。

 俺達が今いる部屋は、障子で仕切られている、和室だ。
 庭に繋がる障子だけは開いており、そこから綺麗に手入れされている庭が見える。

 なんというか、江戸時代にタイムスリップした様な気分になる、そんな光景だ。


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