女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが
73話 初詣の願い事は
その後、俺たちは仕方なく、そのまま初詣をすることになった。
大和「全く、いつの間にか年明けてやがったよ、こんちくしょう・・・。」
理子「まぁまぁ、いいじゃんそんなの。それより初詣だよ、初詣!」
聖菜「そうだよ、大和くん!今を楽しまなきゃ!過ぎたことは変えられないんだから!」
雫「過去をみて未来をみろ。そして現在にいる仲間のことを思え。ですよ!」
大和「なんかかっこいいこと言ってるけどよ、お前らのせいだからな?」
3人「ヒュ~♪」プイッ
理子たちは一斉にそっぽをむいた。
こいつら・・・。
奈緒「ほ、ほらもうすぐなのですよ!皆さん、願うことは決まってるのですか?」
場の空気を変えようとしてくれたのだろう。奈緒が話題を変える。
大和「ん、まぁ一応な。」
理子「何がいいかな~」
聖菜「太らないようにとかは?」
理子「私、別に体重気にしてないから!」
雫「じゃあ、そのお腹を抑えてるのはなんですか?」
理子「う!?あ、いやこれは・・・!」
大和「・・・あんまりいじめてやるなよ?」
俺はため息をついた。
奈緒「・・・大和先輩。」
大和「ん?どうした?」
奈緒「私は、大和先輩と一緒にいれるなら、何だっていいのです。」
大和「・・・そっか。」
俺は照れくさくなり、目をそらした。
小鈴「おにぃ。」
大和「鈴?」
小鈴「いつまでも、一緒にいようね。」
大和「え、あ・・・お、おう。」
妹とはいえ、女の子にそんなことを言われて、小っ恥ずかしくなり、またもやそっぽをむいた。
大和「ほら、俺たちの番だぞ。」
前の人がいなくなり、目の前に賽銭箱と大きな鈴が姿を現した。
俺たちはよこに並び、それぞれ賽銭を入れ、鈴を鳴らした。
そして、二礼二拍手一礼。
最後の一礼のとき、俺は心でこう唱えた。
大和(神様、聞こえていますでしょうか。)
大和(俺は去年、ここにいるみんなに助けられました。)
大和(本当に、何度も何度も。)
大和(・・・ですから)
大和(俺のことはどうでもいいので、理子たちを幸せにしてください。)
理子「ふぅ、すごい人だったね。」
小鈴「ね~」
大和「見渡す限り、人、人、人だもんな。」
俺と小鈴、理子は聖菜、雫、奈緒と別れ、帰路を辿っていた。
理子「大和。」
大和「ん?」
理子「来年もまた来ようねっ!」
理子が、とびっきりの笑顔でそう言った。
大和「あぁ、もちろん!」
俺も同じような笑顔で返した。
大和「ふぅ。」
俺は布団に入り、寝る準備に入った。
そう言えば、初夢にみるといいの、なんだったかな。
一富士二鷹三茄子だったか。まぁ、なんでもいいか。
とりあえず
大和(いい夢、見られるといいな。)
そう思いながら、俺は目を瞑った。
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