女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

32話 クラスマッチだひゃっはー! その3




競技きょうぎが終わった俺たちは、お昼休憩きゅうけいをしていた。

ひははひまーふいただきまーす!」

「言う前から食ってんじゃねぇか。」

「大和くん・・・あーんってして?食べさせてあげる・・・」

「やらん。自分で食う。」

「大和くん、手洗いうがいはしましたか?その後、ちゃんと手を拭きましたか?」

「お前は俺の母さんか。ちゃんとやったわ。」

「大和先輩!口移s」

「するわけないだろ。」

「大和、あたいと弁当のおかず、交換しないかい?特別に許可するよ。」

「自分のものは自分で食べましょう。そんな許可はいらん。」

「なんと」

「これがうわさの」

「フラグブレイカーの」

「力」

「なの・・・ですね・・・」

「なんだお前ら。てか誰がフラグブレイカーだ。」

そんな他愛もない話をしながら、俺たちはお昼を食べた。











お昼終了後、

「私は午後から試合があるので、お先に失礼しますのです。」

と、奈緒が卓球場たっきゅうじょうの方へ向かった。

「さて、私たちはどうしよっか・・・」

「俺は奈緒の試合が見たいけどな。」

「・・・ロリコン」

「いやその理屈はおかしい」

1歳下でロリコン扱いとか・・・流石にないだろ。

すると、

「大和はロリコンじゃないさ。」

と、加奈。

おぉ、お前は味方してくれるのか!

「変態ではあるけど」

前言撤回ぜんげんてっかい。思いっきりてきだった。

「なんでだよ!?」

「だってさお前、中学の頃、何回ラッキースケベをやった?何回あたいのむねに手をれた?何回まくれ上がったスカートの中を見た?」

「HAHAHA、ほら奈緒の試合見ようぜ」

「逃げた」「逃げたね」「逃げましたね」「逃げたのです」「大和、男らしくないぞ?」

知らんな、そんなこと。俺は俺の名誉めいよくずさないためにその場をはなれたのだ。逃げたなんて人聞きの悪い。





・・・因みに、俺はすべての回数を覚えている。中学の入学から卒業までに見てしまったのは、

・ラッキースケベ  10回
・パイタッチ  32回
・パンチラ  45回
・パイモミ  3回
・パンモロ  2回

・・・こう見ると、ほんとにただの変態だな、俺・・・。











そして、卓球場。

すでに奈緒のクラスの試合は始まっていた。5人1組の団体戦だんたいせんで、最初のほうは勝っていたのだが、あとあと強いやつが現れ、2vsたい2。勝敗しょうはいは、奈緒にたくされた。

始まりのホイッスルが鳴りひびく。それと同時に、サーブが打ち出された。














11点マッチで、奈緒8vs9相手。負けていた。

奈緒は苦しそうな表情をしている。でも、あきらめてない目をしていた。

カンッコン  カンッコン  カンッコン

ラリーが続く。

先に仕掛けたのは相手だった。相手のドライブが飛んでくる。















結果。

奈緒のクラスの負け。

それでも、2位という好成績こうせいせきではあった。

だが、重いプレッシャーがのしかかっていたせいか、奈緒は泣いていた。

俺たちは奈緒を出迎でむかええることにした。

奈緒が泣きながら出てくる。すると、俺を試合中に見つけたらしく、俺を見た瞬間しゅんかん、また奈緒の目から、涙があふれ出た。

俺は奈緒に近づいた。

「エッグ・・・やま、大和先輩・・・私・・・私・・・ヒグッ・・・」

俺は何も言わずに近づき、そして






















奈緒を包み込むように抱きしめた。

「・・・!?!?」

奈緒は心底しんそこおどろいたというように、ビクッとふるえた。

「もう・・・なにも言うな。奈緒は頑張った。それでいいじゃねぇか。な?」
 
「せん、ぱ・・・うっ、うわあぁぁぁぁん!」

俺はだまって胸を貸した。











試合は負けた。

でも、このクラスマッチは生涯しょうがい忘れることのない思い出となった。

俺たちはこの記憶きおくを胸にしまい込み、明日からを生きていく。



シリアスにしたかった(手遅れ)by作者

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