転生先は異世界学園

猫宮&宮藤みほ

襲撃と覚醒(凪咲視点中編)

その人影はゆっくりと視線を移動させ
こちらを見るとこう言った。
「ほう、今の一撃を防いだか感心感心もっとも
あの程度防げて当然じゃがな」
と煙が晴れそこに居たのは、女性だった。
頭にはパタパタと忙しなく動く獣耳があり、
着物を着た女は、ふむといい
「なかなかの魔力じゃなーそして、
やっと見つけたぞ」
と言い女は私に目を向ける
「お主、まだ目覚めてはおらんがかなり
感じるの〜」
と言うなり
「お前は誰だ」
と御影君が言うと女は
「ふむ、わっちか?わっちの名は三倉じゃ
妖狐三倉と言えば分かるかの?」
と女いや妖狐三倉は自らの豊満な胸に手を当て
名乗った。
「三倉?えーと誰だっけ」
と弓さんがいい
「ぶっちゃけ知らんにゃ」
とミーシャさんも言った。
「・・・・授業で出たろうが」
と御影君が呆れ顔でいい。
「三倉とは数百年前にこの地を荒らし
数多くの人間を葬ったと言われている伝説の
妖狐、と授業で習いましたよね?」
とナビが言うと2人はあーと言う顔をした。
そんな2人の様子に三倉は
「まあいい手始めに貴様らを排除させて
もらうとしようかの」
というなりこちらに火球を放つが
それは弓さんにあっさりと防がれる。
「ふむふむ、ならこれはどうじゃ」
と言いしばらくこちらにいろいろ飛ばして
その度に弓さんやミーシャさん御影君が
防いでいると
三倉は不意に手を止めた
「どうしたの、もう終わり?なら伝説の
妖狐も大したことないね」
と弓さんが言うと
三倉はこう唱えた。
リライト我が敵を排除せよ」っと、
次の瞬間弓さんとミーシャさん
そして御影君の体が後に吹っ飛び建物に激突する
「なっ」
「ぐふ」
「がっ」
と三人は地面に倒れる
「弓さん!ミーシャさん!御影君!」
「皆さん!!」
と私とナビが叫ぶと三人は
「だ、大丈夫」
「せ、背中から叩きつけられたニャン」
「気に・・・する・・な」
と立とうとするが三倉は
「させんよ、弱きものはねとれ」
といい手から大きな火球を生み出し3人に放つ。
私が咄嗟に駆け寄ろうとするが
そんな私をナビは引き寄せその場から飛び退き
火球は三人のいた場所へと突っ込む。
「さて、残りはお前だけじゃな奇怪の娘よ」
とい三倉が言うと同時にナビは三倉に向け
すぐさま魔法を放つ
「ほうなかなかの精度じゃしかし、わっちに
かかればこんなことも可能じゃミラーオブジェメント魔を拒絶する鏡
途端にナビの魔法は倍の数になり跳ね返るそして
その内の幾らかは私にも降り注ぐ
咄嗟に避けようとしたが足がもつれ
その場倒れる。
(しまっ!)
と思い私は自分に向かって降る魔法を見た。
(ダメだ・・・諦めるしか)
と思い私は目を瞑る。
しかし、幾ら待っても痛みはやってこない。
疑問に思い私が目を開くと・・・
そこには、私を庇うようにして立つ
ナビの姿があった。
「ナビ!」
と叫びながら私はナビのそばに駆け寄る。
「マス・・・ター・・無事ですね良かった」
とナビは言った。
「なんで私なんか庇ったの・・私なんか
気にせず戦えば・・・」
と泣きながらいう私の手をナビが握る。
「だって、あな・・たはマス・・・ターだから
お守りするのは・・・当然です
だからマスター・・逃げて・・」
「そんなことできないよ・・・」
「マスターでは・・・三倉には・・
勝て・・・ませ・・」
とナビの言葉はそこで途切れ辺りが
静寂に包まれる
「さて、邪魔者は排除したからのぅ」
と今まで黙っていた三倉が言葉を紡ぐ。
(だまれ・・・)
「まあ、お主には死んで」
と言う三倉の言葉を遮り私は
「黙りなさい!!」
と言っていた。
自分の言葉を遮られたからか三倉は
「ほう、このわっちに黙れと言うとはお主、
なかなか勇気があるのうその無謀な勇気に
免じて痛みを感じないように
跡形もなく燃やしてやろう」
と言い手を開くとすぐさま巨大な火球が出現し
放たれる。
燃え盛る火球が迫る中私はこう思った。
(許さない三倉を殺したい)
そして火球は直撃し私は死んだはずだった。・・・・・
「さてこんなものかの」
と言い三倉は先程まで凪咲がいた地点で燃え盛る
炎を見やり
「以外とあっけなかったのう」
と呟きそこから立ち去ろうとすると
『マテ』
と何者かの声がし三倉は
(・・・学園の援軍?はてしかし
サイレントノヴァ人払いはかけたから
解除するまでは、だれも来ないはずなら
一体誰が)
と三倉は考え気づいた。
自分が先程火球で焼き殺したと思う能力不明の
1人の少女の事を
(まさか・・・いやありえない
そんなコトハありエナインジャ)
と三倉は思いっきり振り向きその動きは
凍結する。
轟!と辺りの炎がはじけ飛び中から現れたのは
傷だらけで目を閉じた少女を抱き抱え
まるでいきなり炎の中心に竜巻が現れ
全てを吹き飛ばすように
ナビ・イルムを抱えた。
1人の少女、黒野凪咲はそこにいた。
そして彼女の黄色い瞳は静かに光っていた。
ー襲撃と覚醒ー(終)

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