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第2話 序章②
交差点の中心に投下されたコンテナはコンクリートを砕く音を立てる。
『キャャーーッ!!』
絶叫マシーンに乗っている時に女性があげるアノ悲鳴が其処らじゅうから鳴り響いてくる。
「隼也あれ何……?」
女性の悲鳴も相まって、軽くパニックになった俺は思わず隼也に問いかけた。
「うーん… まぁよくわからんがここから離れた方が良さそうではあるぞ?」
隼也は至って冷静だった。
「え?」
「アレ見てみ?」
隼也の指した先にはコンテナから人とも言えず魔物とも言えない、俺たちが知っている言葉で1番近い物を選ぶとするならばゾンビと呼べる奴が複数体出て来ている。
「な、なんだよあれ……」
異常事態の連鎖による謎の恐怖で足がすくむ。
「取り敢えずここから離れよう」
「う、うん」
促される様に交差点を走り去る。
「なぁ、この近くにホームセンターは無いか?」
走りながら隼也は問いかけてくる、俺は走るだけで精一杯で口頭で応える余裕が無かったため、指をさした。
「サンキュー! あそこ行くぞ!」
俺は、ホームセンターに向かって駆け抜ける隼也の後を必死で追いかける。
走ること僅か数分で着いた、いざ着いてみると早いなと感じるが走っている間は何時間にも感じられた。
「はぁ…はぁ…」
「大丈夫か?」
肩で息をする俺を隼也は気遣ってくれる。
やっぱり隼也は凄いな……運動もできる頭キレる……まぁ勉強はアレだったけど……
「だ、大丈夫 でもどうしてこんなところに?」
「取り敢えず刃と俺だけでも安全を確保しなきゃな」
ホームセンターにいれば安全地帯という事なのだろうとこの時思ったが、その憶測が間違っていることは直ぐに明らかになる。
「うわっ!!なんだお前ッ!!」
俺らがホームセンタに入店してから数分後、ゾンビが店内に押しかけて来た。
レジの店員はゾンビを蹴り倒してなんとか振り払った。
もし酔っ払いのお客さんだったらどうするんだろう……
「そろそろ頃合いだな」
隼也はこれらのことを全て見越していた、店内にゾンビが侵入する事、それに伴う混乱。
それらを全て見越した上で、俺と隼也の2人分の大型カートには大量の食料や水、生活必需品それから災害用セットの様な物に木材やトンカチ、釘などその他諸々の商品をできる限り詰め込んでいた。
それら大量の品々を積んだカートを全力で押して出口へと駆け抜けた。
「な、なにこれ……」
混乱に乗じて商品を盗み出した俺たちの前には大量の死体が転がっているのが見えた、まだホームセンター付近は少ないが交差点に近い方は夥しい数の死体とゾンビの影があった。
「今は先を急ぐぞ、この近くに大きな建物はあるか?」
パッと思いつく建物はあるがどれも交差点の近くだ、そこを教えるわけにはいかない。
「うーん… 少し遠いかもだけど曰く付きの屋敷が一件建っている場所は知ってるよ」
俺が選んだ場所はここらじゃ有名な心霊スポットになっている館だった。
「わかった、そこまで案内してくれ」
「う、うん……」
正直あそこには行きたくない。
だが、かと言って交差点の方に行くかと聞かれたら絶対に行かない。
早くも究極の選択をした俺であった。
館に向かって走り出すこと数十分、ようやく館の付近まで来た。
やはり、交差点を中心にゾンビは増え続けている様だ、館付近に来るとゾンビがいた事を忘れされる様な日常的な光景が広がっていた。
「ここか?」
「うん」
「よし」
「え?」
異質なオーラを放つ場違いな館の扉には鎖がつけられており開けれない様にされている。
そんな見るからに頑丈そうな鎖をホームセンターから頂戴したバールを使って隼也はぶっ壊した。
「ふぅ……入るぞ」
「え、あ、うん…」
この時俺は今日1番のパニックに陥っていた。
たしかに隼也は昔から体育のスポーツテストで化け物じみた成績を叩き出していた、例えば中学1年生の時に既に握力が70kgを超えており中学3年生の時にはもう測定不能と言う偉業を成し遂げていた。
高校に入ってからもおかしい成績を残しており握力に関しては3年間測定不能だった。
そんな彼に戦いを挑んだ愚かな不良生徒どもは皆平等に地面にキスをしていた。
だがそんな鬼のような彼にも弱点があった、それは圧倒的に勉学ができないということだ。
「中は割と綺麗なんだな、ちょっと埃っぽいけど」
「そうだね、掃除したら使えそうだね!」
「そうだな、じゃ、掃除よろしく〜!」
「えー、手伝ってよー」
「掃除は俺の領分じゃねぇーんだ、ソコに箒とか色々買って来てあるだろ?」
「いや、買って来てはいない」
「ははは!そーだったな、貰った箒でテキトーに掃除しといてくれ」
もういい…… 時々感じるんだ、コイツとは性格があってないかもってね、まぁそれでも仲が良いことに変わり無いし友達をやめるかと聞かれたら絶対そんなことはしない。
「はいはい…… 掃除しますよー」
「そういや刃って意外と冷静なんだな、もっと動揺したりしてあたふたするのが普通だと思うぞ?」
あんたには1番言われたくねぇーよ!
「ははは!そんなこと言うなよ!」
えぇっ!? いま俺の心読んだよね?読んだよね!?
「なに驚いてんだよ、俺は《読心術》を持ってんだぜ?当たり前だろ?」
「そ、そうですね……」
なにコイツ…怖いよ、もう寧ろゾンビより怖い。
「はは!ゾンビより怖いは酷いぞ!」
「なっ!?」
幾度となく心を読まれた俺は若干精神的苦痛を感じていた。
「掃除終わったよー」
「おーう、お疲れー」
「はーい! ……じゃなくて!なにしてんのさ!」
「なにって避難してんだろ?」
「そう言うことじゃなくて!いやそういう事でもあるんだけど!」
「なんだよ急に、わかったわかった、これならどうするのかって事だろ?」
また、心を読まれた、もう会話など飾りでしか無いのではないか、そう思えるほどに散々心を読まれている。
「物が足りなくなったりこの館に限界がきたら行動するけど、それまではここで待機だ」
「わかった」
俺はふと思った、あの交差点で起こったパニックから抜け出せずに足をすくめて死ぬのを待つだけだったかもしれないと、隼也が居なければ絶対にこんな所には居ない、もしかすると隼也はこうなる事すらわかって俺に会いに来たのではないかと……
「それは無いよ、たまたまきたらこんな災害に巻き込まれただけだ」
「うっ… そろそろ心読むのやめてくれない?」
「ははは!わりーわりー、気をつけるわ」
「うん……」
ドンドンドンーッ!
「早速来たか」
「え?なにが?」
「生存者だよ」
手探りの状態で書いてます(TT)
理解できない文など多いかと思います(TT)
ご指摘の方よろしくお願いします!
『キャャーーッ!!』
絶叫マシーンに乗っている時に女性があげるアノ悲鳴が其処らじゅうから鳴り響いてくる。
「隼也あれ何……?」
女性の悲鳴も相まって、軽くパニックになった俺は思わず隼也に問いかけた。
「うーん… まぁよくわからんがここから離れた方が良さそうではあるぞ?」
隼也は至って冷静だった。
「え?」
「アレ見てみ?」
隼也の指した先にはコンテナから人とも言えず魔物とも言えない、俺たちが知っている言葉で1番近い物を選ぶとするならばゾンビと呼べる奴が複数体出て来ている。
「な、なんだよあれ……」
異常事態の連鎖による謎の恐怖で足がすくむ。
「取り敢えずここから離れよう」
「う、うん」
促される様に交差点を走り去る。
「なぁ、この近くにホームセンターは無いか?」
走りながら隼也は問いかけてくる、俺は走るだけで精一杯で口頭で応える余裕が無かったため、指をさした。
「サンキュー! あそこ行くぞ!」
俺は、ホームセンターに向かって駆け抜ける隼也の後を必死で追いかける。
走ること僅か数分で着いた、いざ着いてみると早いなと感じるが走っている間は何時間にも感じられた。
「はぁ…はぁ…」
「大丈夫か?」
肩で息をする俺を隼也は気遣ってくれる。
やっぱり隼也は凄いな……運動もできる頭キレる……まぁ勉強はアレだったけど……
「だ、大丈夫 でもどうしてこんなところに?」
「取り敢えず刃と俺だけでも安全を確保しなきゃな」
ホームセンターにいれば安全地帯という事なのだろうとこの時思ったが、その憶測が間違っていることは直ぐに明らかになる。
「うわっ!!なんだお前ッ!!」
俺らがホームセンタに入店してから数分後、ゾンビが店内に押しかけて来た。
レジの店員はゾンビを蹴り倒してなんとか振り払った。
もし酔っ払いのお客さんだったらどうするんだろう……
「そろそろ頃合いだな」
隼也はこれらのことを全て見越していた、店内にゾンビが侵入する事、それに伴う混乱。
それらを全て見越した上で、俺と隼也の2人分の大型カートには大量の食料や水、生活必需品それから災害用セットの様な物に木材やトンカチ、釘などその他諸々の商品をできる限り詰め込んでいた。
それら大量の品々を積んだカートを全力で押して出口へと駆け抜けた。
「な、なにこれ……」
混乱に乗じて商品を盗み出した俺たちの前には大量の死体が転がっているのが見えた、まだホームセンター付近は少ないが交差点に近い方は夥しい数の死体とゾンビの影があった。
「今は先を急ぐぞ、この近くに大きな建物はあるか?」
パッと思いつく建物はあるがどれも交差点の近くだ、そこを教えるわけにはいかない。
「うーん… 少し遠いかもだけど曰く付きの屋敷が一件建っている場所は知ってるよ」
俺が選んだ場所はここらじゃ有名な心霊スポットになっている館だった。
「わかった、そこまで案内してくれ」
「う、うん……」
正直あそこには行きたくない。
だが、かと言って交差点の方に行くかと聞かれたら絶対に行かない。
早くも究極の選択をした俺であった。
館に向かって走り出すこと数十分、ようやく館の付近まで来た。
やはり、交差点を中心にゾンビは増え続けている様だ、館付近に来るとゾンビがいた事を忘れされる様な日常的な光景が広がっていた。
「ここか?」
「うん」
「よし」
「え?」
異質なオーラを放つ場違いな館の扉には鎖がつけられており開けれない様にされている。
そんな見るからに頑丈そうな鎖をホームセンターから頂戴したバールを使って隼也はぶっ壊した。
「ふぅ……入るぞ」
「え、あ、うん…」
この時俺は今日1番のパニックに陥っていた。
たしかに隼也は昔から体育のスポーツテストで化け物じみた成績を叩き出していた、例えば中学1年生の時に既に握力が70kgを超えており中学3年生の時にはもう測定不能と言う偉業を成し遂げていた。
高校に入ってからもおかしい成績を残しており握力に関しては3年間測定不能だった。
そんな彼に戦いを挑んだ愚かな不良生徒どもは皆平等に地面にキスをしていた。
だがそんな鬼のような彼にも弱点があった、それは圧倒的に勉学ができないということだ。
「中は割と綺麗なんだな、ちょっと埃っぽいけど」
「そうだね、掃除したら使えそうだね!」
「そうだな、じゃ、掃除よろしく〜!」
「えー、手伝ってよー」
「掃除は俺の領分じゃねぇーんだ、ソコに箒とか色々買って来てあるだろ?」
「いや、買って来てはいない」
「ははは!そーだったな、貰った箒でテキトーに掃除しといてくれ」
もういい…… 時々感じるんだ、コイツとは性格があってないかもってね、まぁそれでも仲が良いことに変わり無いし友達をやめるかと聞かれたら絶対そんなことはしない。
「はいはい…… 掃除しますよー」
「そういや刃って意外と冷静なんだな、もっと動揺したりしてあたふたするのが普通だと思うぞ?」
あんたには1番言われたくねぇーよ!
「ははは!そんなこと言うなよ!」
えぇっ!? いま俺の心読んだよね?読んだよね!?
「なに驚いてんだよ、俺は《読心術》を持ってんだぜ?当たり前だろ?」
「そ、そうですね……」
なにコイツ…怖いよ、もう寧ろゾンビより怖い。
「はは!ゾンビより怖いは酷いぞ!」
「なっ!?」
幾度となく心を読まれた俺は若干精神的苦痛を感じていた。
「掃除終わったよー」
「おーう、お疲れー」
「はーい! ……じゃなくて!なにしてんのさ!」
「なにって避難してんだろ?」
「そう言うことじゃなくて!いやそういう事でもあるんだけど!」
「なんだよ急に、わかったわかった、これならどうするのかって事だろ?」
また、心を読まれた、もう会話など飾りでしか無いのではないか、そう思えるほどに散々心を読まれている。
「物が足りなくなったりこの館に限界がきたら行動するけど、それまではここで待機だ」
「わかった」
俺はふと思った、あの交差点で起こったパニックから抜け出せずに足をすくめて死ぬのを待つだけだったかもしれないと、隼也が居なければ絶対にこんな所には居ない、もしかすると隼也はこうなる事すらわかって俺に会いに来たのではないかと……
「それは無いよ、たまたまきたらこんな災害に巻き込まれただけだ」
「うっ… そろそろ心読むのやめてくれない?」
「ははは!わりーわりー、気をつけるわ」
「うん……」
ドンドンドンーッ!
「早速来たか」
「え?なにが?」
「生存者だよ」
手探りの状態で書いてます(TT)
理解できない文など多いかと思います(TT)
ご指摘の方よろしくお願いします!
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