選択権〜3つの選択肢から選ぶチートは!?〜

アキ・焔

緊急依頼

「よし、今日はギルドで依頼を受けにいくぞ!」
「わかったなの~」
「分かったのよ」
「妾も賛成なのじゃ」

今日は依頼を受けることにした
まぁギルドに負担かけるのも悪いしなぁ
そんなわけでギルドに行くことにした

ギルドに着き扉を開くと何やら騒がしかった
しかし、俺らのことを見るととても喜んでいた
訳がわからん、泣いている奴までいるし

「アキよ、奴らは一体どうしたのじゃ?」
「リアン、今一緒に入った俺に分かると思うか…」
「それもそうじゃな、まぁ一旦帰るとするのじゃ」

俺も何やら嫌な予感が下ので回れ右して帰ろうとすると、

「何で帰るんですかアキさん!!」

おっと、ルミアが大声を上げながら猛スピードで来た
こちらも走って逃げていると

「待ってください!何で逃げるんですか!」
「何と…なくかな?」
「何故疑問系…」

もうそろそろふざけるのも止めてルミアさんに事の顛末を聞くと、ここから北にある山の頂上に冒険者が行くと白狼と呼ばれる魔物がいたらしい
それの何がヤバいのかは、白狼が端的に言って強いのである
ドラゴンでも特級に勝てる実力がある、まぁだが、属性級には一部勝てるが他には負けるぐらいだ

俺達にはまぁまぁぐらいの強さだが、普通の冒険者にとっては国が危ないレベルなのだ
そして、ヤバい状況の時に俺達が登場したためあんなに不思議な光景が広がったらしい

「分かりました、どうせダンジョンには潜らない予定でしたし今から行ってきます」
「ありがとうございます!ギルドマスターにはこちらから伝えておきます」

そっから家に帰り依頼を受けるという報告をしてから向かった
距離は普通の人なら早くても半日ぐらいだろう
そのため皆あんなに切羽詰まっていたのか
距離も短いので暇潰しがてら皆で競争することにした

結果は
一位 アキ
二位 フレア
三位 マリン
四位 リアン
という結果になった

フレアが大分速くて驚いた
疾風迅雷も速いのだが、そこからの超加速が直線だとどんどん速くなっていったためもう少し長ければ追い付かれていたかもしれない
リアンは身体強化系が無かったため大分差が広がった
そのため途中で回収したが

「悔しいのよ!もう少しで追い付けたのよ」
「本当に危なかったな、ここまで速いとは正直驚いたよ」
「妾は強いはずなのにゴールすらできないとは、悔しいのじゃ」
「マスターとフレア速いの~」

着いてみた感じまんま雪山だな
日本だと富士山の雪化粧を全体にした感じだな
高度は富士山よりも高いかもしれない
山登りは正直面倒臭いので重力魔法で飛ぶ瞬間に体を軽くして身体強化極と雷装を使用してジャンプした
嬉しいような悲しいような、頂上に着いてしまった

すぐに転移魔法を発動して行き来した
てか、頂上に着いたのに何もいないんだが…
てか吹雪のせいで視界が悪い、そろそろ邪魔になってきたのでパンチの風圧で吹雪を消し飛ばした

あれ?こんなに力あったんだ…、いやいや身体強化極と雷装着けたままだったよ
それでもこんな威力あんのかよ 

そんなことはおいといて、見やすくなった視界で辺りを見渡すと少し降りた所に小屋のような物があった
いや、それよりも少し大きいな
普通に人が一人生活出来る程度の大きさの一軒家だ
白狼は見当たらないのでとりあえずその家に向かうことにした

入り口に立ちノックをすると中なら返事が聞こえた
人でも住んでいるのだろうか?誰もいないと思っていたのだが、少しして扉が開いた

「はーい、どちら様ですか?」

出てきたのは透き通った白い髪をした俺と同い年ぐらいの女の子だった

「俺はアキっていう、冒険者だ」
「冒険者さんなんですか?その冒険者さんが何用で」
「君をどうにかしてほしいそうだよ」

するとその女の子は一瞬の間に距離を取った
まぁ何故かは予想していると思うが、彼女が白狼だったのだ
気づいた理由は鑑定したためだ
まぁしなくてもこの状況なら気づくと思うが

「私を討伐しに来たんですか?私には戦う気はないんですが…」
「ん、違うぞただ皆怯えてるからとりあえず来ただけだ」
「そうなんですか」

少しホットしたような顔をした

「だが、一つ聞きたいことがある、何故ここに来たんだ?前の場所を出て」
「冒険者が来たんです、あまり強くなくすぐに逃げることは出来ましたが、それで安住の地を求めてここに来たんです」

なるほど、安住の地か
どっかにあれば良いんだけど…

「ん?安住の地を探しておるのか?ならば簡単じゃアキの従魔にすればよいのじゃ」

ありゃ、心の声が漏れてたようだ
んー、俺の従魔かそれなら俺が守れるし大丈夫だと思うが

「えーっと俺の従魔になるか?人間の中だと相当強いから守れると思うんだが」
「この吸血黒鬼の妾が保証するのじゃ」
「なっ、吸血鬼まで従魔にしてるんですか??」
「吸血黒鬼と言っているではないか!吸血鬼の進化系なのじゃ」
「何故その吸血黒鬼を従魔に出来るんですか…」

その後少し経ってから

「そんな相手に勝てないとは思いますが私と勝負して実力を見させて貰います」

こうして白狼と戦うことが決まったのだった




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