邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第三百六十五話 突破
9章 Grim happy end
シグレの背後に発生した小規模の雷球群が蠢く植物に襲いかかる。
寄生した小型モンスターたちがすぐさま姿を現し、数体は強酸弾を射出して雷球を止めにかかるが、そんなことなど無視して雷球は植物へと進行していく。
そして、強酸弾により雷球を止めようとしているもの以外は植物から顔を出して牙をむき出した。
寄生した小型モンスターの鋭利な牙がシグレに襲いかかる。
「残念でした」
その言葉と同時に強酸弾を打ち込まれても減衰することはなく突き進んでいた雷球群が植物に炸裂し、その中に寄生していたインジェクション・ツリーが焦げ消えていく。
伝播した雷撃により植物が炎上し、周囲に炎が広がっていく。
「エア・ボックス」
逃げ去ろうとしていた一匹のインジェクション・ツリーを酸欠にして殺害し、炎上し始めた森をその周辺の空気を圧縮して個体にすることで消火した。
「無事に済んだのはいいですが……まあ、あれだけ音を立てればこうなりますよね」
そんなことをポツリと呟いたシグレの周囲からは、森の合間を縫って駆け抜ける何かのがさがさとした音が鳴り響いていた。
「ディテクト・エネミー、ハイド・イン・エリア」
魔法を発動した瞬間に、シグレの視界に高速で動き回る二足歩行の生物の姿が赤外線温度検査機のように浮かび上がり、その位置を正確に捕捉した。
「ふむ…ちょっと試してみますか。プラント・バインド」
その言葉と同時に茂みの奥でシグレに迫っていた怪物たちが動き出した周囲の蔓に絡め取られて活動を停止し、そのまま凍りついた。
「やっぱり無詠唱だと発動時間を短縮することはできますけどその代わりに消費魔力が増えますね……元の体だと無限の魔力でそんなものはお構いなしでしたが、この体だと魔力消費も考えて短縮詠唱が最適ですかね。賢者のジョブで補助も入ってるみたいですし」
「プロテクションブロック」
その瞬間、シグレの周囲に小型のブロックが浮き上がり、飛来した液体を防いだ。
「さてさて、この体での戦闘に慣れるためには適切ですかね。それじゃあ、行きますか」
そう言ってシグレは浮き上がり、先ほどまで自分がいた場所に視線を向ける。
そこには、多種多様な怪物達が集い、強酸弾や鋭い爪をシグレに向けて射出していた。
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
(誤字脱字がありましたら、何話かを明記した上で修正点をコメントしていただければ幸いです)
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寄生した小型モンスターの鋭利な牙がシグレに襲いかかる。
「残念でした」
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伝播した雷撃により植物が炎上し、周囲に炎が広がっていく。
「エア・ボックス」
逃げ去ろうとしていた一匹のインジェクション・ツリーを酸欠にして殺害し、炎上し始めた森をその周辺の空気を圧縮して個体にすることで消火した。
「無事に済んだのはいいですが……まあ、あれだけ音を立てればこうなりますよね」
そんなことをポツリと呟いたシグレの周囲からは、森の合間を縫って駆け抜ける何かのがさがさとした音が鳴り響いていた。
「ディテクト・エネミー、ハイド・イン・エリア」
魔法を発動した瞬間に、シグレの視界に高速で動き回る二足歩行の生物の姿が赤外線温度検査機のように浮かび上がり、その位置を正確に捕捉した。
「ふむ…ちょっと試してみますか。プラント・バインド」
その言葉と同時に茂みの奥でシグレに迫っていた怪物たちが動き出した周囲の蔓に絡め取られて活動を停止し、そのまま凍りついた。
「やっぱり無詠唱だと発動時間を短縮することはできますけどその代わりに消費魔力が増えますね……元の体だと無限の魔力でそんなものはお構いなしでしたが、この体だと魔力消費も考えて短縮詠唱が最適ですかね。賢者のジョブで補助も入ってるみたいですし」
「プロテクションブロック」
その瞬間、シグレの周囲に小型のブロックが浮き上がり、飛来した液体を防いだ。
「さてさて、この体での戦闘に慣れるためには適切ですかね。それじゃあ、行きますか」
そう言ってシグレは浮き上がり、先ほどまで自分がいた場所に視線を向ける。
そこには、多種多様な怪物達が集い、強酸弾や鋭い爪をシグレに向けて射出していた。
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