邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第三百四十二話 停滞の邪眼

8章 復活儀式


「それで、質問とは?」
「そうだな、じゃあ、どうでもいいのから聞くぜ。こりゃ正直純粋な好奇心からくるものだから答えなくていいが、きたときの襲撃、あれはどうやってあいつらの動きを一体ひとり残らず止めた?腐ってもあいつらは狼の集落ここの中でも実力者ぞろいだ。魔猪の森でも通じるくらいのな、しかも突っ込んでった力が完璧に殺されてた。どうやったんだ?ってのが一つ目の質問だ」
「ふむ、それについては簡単ですよ。これを使ったんです」

そういうとシグレは作り出した分身に料理を任せ、精霊狼王の方へと振り返った。
そして、シグレが指を鳴らすと、精霊狼王の前に巨大な影が現れた。
水牛のような体から豚の頭を垂れ下がらせた真っ黒な巨体が、そこに佇んでいた。

「……なんだ?こりゃ?見たところ生物じゃね……ッ!?」

精霊狼王が目の前にいきなり出現した歪な何かに対する疑問を言い切るより前に、豚の頭から突出するように覗いていた眼球が回転し、赤く光っだと思うと、先程の狼達のように体が動かなくなり、精霊狼王は地に伏した。

「自作したゴーレムですよ。ちょっと改造を施した、ね」
「ちょっと所じゃねぇだろこれ……何をしやがった……」

数秒後には拘束は解除され、精霊狼王はゆっくりと立ち上がり、疲れた様子で座り込んだ。

「神話の魔獣カトブレパスをモデルとして造形した自立型ゴーレムですよ。素材が素材なので基本的に物理攻撃では死にませんから、後方から邪眼やら呪眼で状態異常デバフを撒いて妨害できるように調整チューニングしたものです。ちなみに今回使用したのは物体の移動エネルギーを強制的に0に固定する『停滞の邪眼』ですね。確か麻痺系の最上位だったかと」
「なんてもん作ってやんだオメェは……」
『うん、そこについては完全に同意するわ狼くん』
『これと同じクラスの自立型ゴーレムがもう一体存在すると言う事実を知ったら、どう思うんだろうね…』
『ダンジョンのボスにするとかいってたけど、正直誰も勝てないんじゃなかろうか』
『ま、まあ、神智魔術や神器なら邪黒石壊せるからなんとかなるでしょ』

「………まあそれはいいわ。純粋な興味だからな。大事なのは次の質問だ。なんで、今このタイミングでここにやって来やがった」

どこからか現れた仔狼たちが邪視イーヴィルに登ったり飛び降りたりするのを眺めながら、精霊狼王は信頼とほんの少しの敵意を滲ませた顔で、シグレに問いを投げかけた。


イーヴィルは雑魚戦なら無双できます。
しかし、自分より格上だと絶対負けます。
だって攻撃能力ないからね。
魔眼が効かない相手には諦めるしかないのです。

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