邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第二百九十一話 ワナワナパニック
8章 復活儀式
「と、いっても、もちろんこちらもそんな簡単にするはずがなく」
再び壁面に手を当てたシグレは、立て続けにいくつかの魔法を唱えた。
それと同時に平坦な大広間となっていたダンジョンが再び変質し始め、いくつかの分岐が出来上がった。
「毒ガスは絶対に浴びていただきます。その間に正解の道を進み、罠をくぐり抜けてゴールを目指すダンジョンですね。強制タイムアタックです」
『そして正解の道にも罠を準備するいやらしさよ』
『ついでに言うと一回ごとに内部構造かわるっていうね。明らかに殺しに来てるわ』
『毒がまわって動けなくなったら各所の罠で即死亡か、よく考えたものだな、魔王よ』
「即死罠が無いだけ有情ですよ」
『準即死の脱出不可落とし穴は?』
「落ちるまでの猶予で逃げ切ってください」
『爽やかな理不尽である』
「それでも落下までに一秒は猶予がありますからね。助かる可能性はあります」
『しかし、敵がいない代わりに足を止めたら即発射される矢か』
『止まってじっくり攻略されてもつまらないからね。同様に毒も解除不可と』
「ダンジョンメニューでパーティでの入場不可にしときましょうか、モンスターのレベルに制限かかりますがそもそもこのダンジョンにモンスター配置する気ないですし。入ってきたプレイヤーのAGIの値でゴールまでの長さや難易度を調整するようにしときましょう」
『宝箱の位置は?』
「隠し部屋をいくつか、あとはゴールにですね」
「宝箱の中身も自分で用意すればDPがかからないみたいなので、集まった素材を加工したものでも入れておきましょう。あとは……魔石ですかね」
『ああ、錬金で作れたね。そう言えば』
「MPだけで作れるので、実質ノーコストなんですよね」
そう言いながら握った手のひらの中に拳大の魔石を作りだしたシグレは、ダンジョンメニューの宝箱にそれを放り込んだ。
「さて、これで一通りの設定は終わりましたね。あとは……ダンジョン名ですか」
『あ、はい!名づけさせて!』
『また碌でもないことをする気だろ……』
「まあまあ、ちなみに名前案はなんですか?」
『ふふふ……驚くがいい、「ワナワナパニック!」だ!』
『……えぇ……』
「それじゃあ、それにしますか。面倒ですし」
『えぇ……』
ー魔神皇のダンジョン「ワナワナパニック!」が解放されましたー
そのアナウンスを聴きながら、シグレは城へと帰還した。
恐ろしく名付けが適当なシグレさんであった。
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
(誤字脱字がありましたら、何話かを明記した上で修正点をコメントしていただければ幸いです)
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『毒がまわって動けなくなったら各所の罠で即死亡か、よく考えたものだな、魔王よ』
「即死罠が無いだけ有情ですよ」
『準即死の脱出不可落とし穴は?』
「落ちるまでの猶予で逃げ切ってください」
『爽やかな理不尽である』
「それでも落下までに一秒は猶予がありますからね。助かる可能性はあります」
『しかし、敵がいない代わりに足を止めたら即発射される矢か』
『止まってじっくり攻略されてもつまらないからね。同様に毒も解除不可と』
「ダンジョンメニューでパーティでの入場不可にしときましょうか、モンスターのレベルに制限かかりますがそもそもこのダンジョンにモンスター配置する気ないですし。入ってきたプレイヤーのAGIの値でゴールまでの長さや難易度を調整するようにしときましょう」
『宝箱の位置は?』
「隠し部屋をいくつか、あとはゴールにですね」
「宝箱の中身も自分で用意すればDPがかからないみたいなので、集まった素材を加工したものでも入れておきましょう。あとは……魔石ですかね」
『ああ、錬金で作れたね。そう言えば』
「MPだけで作れるので、実質ノーコストなんですよね」
そう言いながら握った手のひらの中に拳大の魔石を作りだしたシグレは、ダンジョンメニューの宝箱にそれを放り込んだ。
「さて、これで一通りの設定は終わりましたね。あとは……ダンジョン名ですか」
『あ、はい!名づけさせて!』
『また碌でもないことをする気だろ……』
「まあまあ、ちなみに名前案はなんですか?」
『ふふふ……驚くがいい、「ワナワナパニック!」だ!』
『……えぇ……』
「それじゃあ、それにしますか。面倒ですし」
『えぇ……』
ー魔神皇のダンジョン「ワナワナパニック!」が解放されましたー
そのアナウンスを聴きながら、シグレは城へと帰還した。
恐ろしく名付けが適当なシグレさんであった。
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