邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
閑話 毀骸の王子 七頁
閑章 遥か遠く、あの宙の下で。
王子様はその水晶の靴を愛おしげに拾い上げると家臣を呼び出し、「この靴がぴったり合う女性を私の妻とする」と言いました。
「お前達は急ぎ国中を回る準備をせよ。いいな!」
「「はい!」」
こうして王子様は数人の家臣を連れて少女を探すための遠征を始め、国中を周りました。
時には山岳を超え、大海を越え、様々な女性が少女の落とした水晶の靴を履こうと挑戦しましたが、ついにそれが叶うことはありませんでした。
ある女性には水晶の靴は小さすぎて履けず、ある女性には大きすぎて履くことが出来ません。
幸か不幸か、姉たちのイジメにより酷使された少女の肉体は、普通の人間よりも痩せ細ったものであったので、誰も水晶の靴を履くことは出来なかったのでした。
そうして王子様は国をめぐり、遂に少女の家へとやってきました。
もちろん王子様は奥に引きこもって汚れて生気のない顔で働く少女には気づかず、二人の姉たちに靴を差し出しました。
靴を差し出して数分後、上姉さんが水晶の靴を履いて出てきました。
それはみたところぴったりなようで、王子様はその結果に満足して上姉さんを馬車にのせ、王城へ向かおうとしました。
しかし、どこからともなくやってきた鳥が子供とも老人ともつかぬ不思議な声音で王子様に話しかけます。
“ちょっと後ろを見てごらん。ちょっと後ろを見てごらん。その女の靴の中は血だらけだ。靴が小さすぎるもの。本当の花嫁はあなたを待っている”
言われた通りに王子様が上姉さんの足を見ると、水晶の靴から真っ赤な血が溢れていました。
途端に高鳴る心臓と動悸を抑えつつ王子様は屋敷に戻り、上姉さんを突き放すと今度は下姉さんに靴を差し出しました。
下姉さんは靴がぴったりだったようで、王子様は今度こそ、と意気込んで城へと連れ帰ろうとします。
しかし、ふたたび鳥があらわれ、今回も王子様に声をかけました。
“ちょっと後ろを見てごらん。ちょっと後ろを見てごらん。靴に血が溜まっているよ、その靴は彼女には小さすぎたんだ。本当の花嫁はあなたを待っている”
小鳥はそう言うとどこかへ飛びたって行きました。
その声を聞いた王子様が上姉さんと同じように下姉さんの履く靴を見やると、靴から血が溢れ出していました。
再び屋敷に戻った王子様は、父親に問いかけます。
「この屋敷に少女はもう居ないのですか?」
そして、父親は「ええ、いません。少なくとも、こんなものを買える人間は」と言いました。
長いね。うん
従魔スキル紹介
絶対死亡の狂想曲
広範囲に高レベルの即死効果をもつ音波を展開可能。
最低でも神格を持っていなければ即死する。
神格を持っていたとしても深刻なデバフが複数付与される。
音系の攻撃なため対処手段が少ない
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
(誤字脱字がありましたら、何話かを明記した上で修正点をコメントしていただければ幸いです)
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王子様はその水晶の靴を愛おしげに拾い上げると家臣を呼び出し、「この靴がぴったり合う女性を私の妻とする」と言いました。
「お前達は急ぎ国中を回る準備をせよ。いいな!」
「「はい!」」
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時には山岳を超え、大海を越え、様々な女性が少女の落とした水晶の靴を履こうと挑戦しましたが、ついにそれが叶うことはありませんでした。
ある女性には水晶の靴は小さすぎて履けず、ある女性には大きすぎて履くことが出来ません。
幸か不幸か、姉たちのイジメにより酷使された少女の肉体は、普通の人間よりも痩せ細ったものであったので、誰も水晶の靴を履くことは出来なかったのでした。
そうして王子様は国をめぐり、遂に少女の家へとやってきました。
もちろん王子様は奥に引きこもって汚れて生気のない顔で働く少女には気づかず、二人の姉たちに靴を差し出しました。
靴を差し出して数分後、上姉さんが水晶の靴を履いて出てきました。
それはみたところぴったりなようで、王子様はその結果に満足して上姉さんを馬車にのせ、王城へ向かおうとしました。
しかし、どこからともなくやってきた鳥が子供とも老人ともつかぬ不思議な声音で王子様に話しかけます。
“ちょっと後ろを見てごらん。ちょっと後ろを見てごらん。その女の靴の中は血だらけだ。靴が小さすぎるもの。本当の花嫁はあなたを待っている”
言われた通りに王子様が上姉さんの足を見ると、水晶の靴から真っ赤な血が溢れていました。
途端に高鳴る心臓と動悸を抑えつつ王子様は屋敷に戻り、上姉さんを突き放すと今度は下姉さんに靴を差し出しました。
下姉さんは靴がぴったりだったようで、王子様は今度こそ、と意気込んで城へと連れ帰ろうとします。
しかし、ふたたび鳥があらわれ、今回も王子様に声をかけました。
“ちょっと後ろを見てごらん。ちょっと後ろを見てごらん。靴に血が溜まっているよ、その靴は彼女には小さすぎたんだ。本当の花嫁はあなたを待っている”
小鳥はそう言うとどこかへ飛びたって行きました。
その声を聞いた王子様が上姉さんと同じように下姉さんの履く靴を見やると、靴から血が溢れ出していました。
再び屋敷に戻った王子様は、父親に問いかけます。
「この屋敷に少女はもう居ないのですか?」
そして、父親は「ええ、いません。少なくとも、こんなものを買える人間は」と言いました。
長いね。うん
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広範囲に高レベルの即死効果をもつ音波を展開可能。
最低でも神格を持っていなければ即死する。
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