邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

閑話 毀骸の王子 五頁

閑章 遥か遠く、あの宙の下で。


「こんにちは、マドモワゼル。僕に、名前を教えていただけませんか?」

いきなり現れて赤ワインを片手にそう問いかけた王子様に、少女は戸惑い、目を白黒させながらあたふたしてしまいました。

「どうしました?」
「…………えっ、あっ、ちょ、お、王子様?」
「はい、王子です」
「………………すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

再び王子様が笑いかけながら声をかけると、現状を認識したのか少女は数秒間自分の時を止めると、絶叫しながら土下座をしました。

『まぁ、なんて子。王子様の前であんな醜態を晒すなんて』
『だいたい、あの子はどこの家の娘よ。ぽっと出の女が王子様を奪おうとするなんて……でもまあ、自業自得ね』

周りからはくすくすと嘲笑が響き、少女の美しい金の髪から覗く耳は真っ赤になってしまいました。

「そんなことをする必要はありませんよ。むしろ驚かせてしまったことを謝罪します。すいません」

「え、あ、はい。はい!?いえいえそんな王子様が謝るようなことではないんです本当に私が悪いんですこんな場所に来てしまった私が悪いんです許してくださいなんでもしますから!」

謝られた少女が再び土下座し謝罪の言葉をまくしたてていると、王子様は少女に手を差し伸べます。

「なんでもする。それでしたら、私と一曲踊っていただけませんか?」

王子様が笑顔でそう告げると、ようやく少女は落ち着きを取り戻し、とても幸せそうな顔で「もちろんです!」と答えたのでした。

「王子様!何故そのような女と……」
王子様の妃の座をを狙っていた貴族の中の一人、公爵家の娘が王子様へと駆け寄り、王子様を問いただし、その腕をつかんで引き寄せようとしてきました。
しかし、王子様はあくまで優しくその手を振り払うと、「私が誰と踊ろうが自由でしょう?」と言って少女の手を引き、いまも貴族達が踊っている輪の中へと入って行ったのでした。


はい、今回短いですすいません。

パーティー会場は立食ゾーンと踊る用のゾーンがあるイメージ(説明下手)

従魔スキル紹介
断罪狼ロボ
復讐と断罪。
殺戮と応報。
尊き生を穢したモノは、断罪の顎に呑まれて消える。

悪性超絶特攻

誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
(誤字脱字がありましたら、何話かを明記した上で修正点をコメントしていただければ幸いです)

いいね、フォローもお願いします

Twitterのフォローお願いします
(IDは@87lnRyPJncjxbEpです)

Fictionalizerに参加したいという方は私のTwitterにリンクが載ってますのでそちらからどうぞ

コメント

コメントを書く

「SF」の人気作品

書籍化作品