邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第二百七十六話 灰は卓上に浮かぶ

8章 復活儀式


「いやぁ、まさか当てずっぽうで私の真名が当てられてしまうとは、時の運とは恐ろしいものですねぇ」
「そうですね」

もちろん名前をあてたのが当てずっぽうであるはずがない、シグレの瞳神と知神と跡神と透神の力けんのうによるものである。

「さて、雑談でもする前に、私の仲間を解放していただけませんか?」
「ええ、すいません。まぁこちらが悪いのですが、襲いかかられてしまったもので。抵抗させて頂きました」

『そんな簡単に倒せるはずがないんだがなぁ……』
『真っ向から叩きのめしたのか、搦手でも使ったのか。どっちにしろこいつは』
『『「相当な強者」』』

アルカードが人の良さそうな笑みを絶やさずに指をパチンと鳴らすと、眷属たちを封じていた水晶が砕け散り、眷属たちが開放された。

「「「「貴様ァ!!」」」」
〘静まりなさい〙

水晶から開放された瞬間、全ての眷属が戦闘体勢を整え、すぐさまアルカードに襲いかかろうとした。
しかしそれをシグレの言霊が抑え、眷属達は各々がシグレの横に並び頭をたれる。

「なかなかに訓練された眷属のようで、羨ましい限りです」
「そんな訓練をした覚えはないんですがね……」
「おっと、そうでしたか。それでは、元の素行が良いのでしょうね。私も、もっと優秀な部下が欲しいものです」

「ところで、今日は何故こちらに?まさか暇つぶしという訳では無いのでしょう?」
「いやぁ、新しく理を乗り越えたものがいると小耳に挟みましてね?気になって来てしまったわ

ズパァン!!!

肉が弾け飛ぶ音が鳴る。
びちゃびちゃに砕け、内臓を撒き散らし、白いタキシードを紅に染め、飛び散った血や肉が玉座に降りかかる。

その反対側に血に濡れた異形の腕をだらりと垂らし、シグレがなんの感情も感じさせない目でアルカードを見ていた。

「本当のことを言った方がいいですよ?」
「はは、なるほど理を超えたことはある。確かに先程までの話は全くの虚偽です。あなたにはお話しましょう。私の目的を、ね」

そこには、先程の、殺される前と全くおなじ、赤く縁取りされた白いタキシードと真っ白なシルクハットを被った紳士がいた。

「まずその話をするためには、私の起源に遡らねばなりません。長くなりますが、よろしいですね?」

『どうする?』
「相手の出方がわからない以上、これは提案に乗った方がいいでしょう。それに、この人に私に対する敵意は全くない」
『了解』

アルカードが足で水晶に変化した床をコツコツと叩くと水晶のテーブルとティーカップが現れ、どこからともなく紅茶が注がれた。

そしてアルカードは紅茶で唇を湿らせ、ゆっくりとその薄桃色の唇を開いた。


従魔スキル紹介(ステータス一覧で紹介済みのものは省きます)
荒神化 
全ステータス10倍
精神干渉系スキル無効
数分で効果が切れ、クールタイム経過まで再発動は不可能

いいね5700ありがとうございます!

誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
(誤字脱字がありましたら、何話かを明記した上で修正点をコメントしていただければ幸いです)

いいね、フォローもお願いします

Twitterのフォローもお願いします
(IDは@87lnRyPJncjxbEpです)

Fictionalizerに参加したいという方は私のTwitterにリンクが載ってますのでそちらからどうぞ

コメント

コメントを書く

「SF」の人気作品

書籍化作品