邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第二百四十三話 大きいは正義
7章 あゝ神よ
「おお……本当に……」
「一面黒、だろ?元々は色彩豊かな美しい森林だったんだがなぁ……」
「質問いいですか?」
「なんだ?」
「我々の目の前に広がる一面黒でも分かるほど巨大なクレーターについてなのですが」
「聞くな……俺も現実逃避したいんだ……」
三十分後
たびたびあった黒獣の襲撃を退けた二人は、シグレの異空間が使えないため近くの影により黒く染まった切り株に腰掛けた。
「で?あれはなんなんですか?」
二人の目の前には深さ約500m、横幅は500m近いであろう巨大なクレーターが複数存在していた。
シグレがそう問いかけると、クーフーリンはこめかみに手を当てて言い渋りながらも口を開いた。
「…………あれは、クリードかコインヘンの足跡だ」
「足跡?着地跡ではなく?」
「着地跡がこんな大量に、それに1箇所に固まって出来るか?」
「できませんね言ってみただけですすいません」
「かくして、俺らは最も会いたくないやつの近くに降り立っちまったわけだ」
「?……時間までわかるんですか?」
「ああ、ここの大地、勝手に元に戻るんだよ。俺は一回地下に拠点作ろうとしたんだがすぐ戻っちまって諦めたんだ」
「成程、そう言えば仲間はいないんですか?ケルトにはフィン・マックール以下フィオナ騎士団の面々がいるでしょうに」
「わからん、城で半殺しにされた後にどっかに飛ばされたのか、はたして」
「ま、探知できる範囲にはバケモンも仲間ももいねぇから、バケモンについては影に潜ってどっかいったんだろうな」
「運無さ過ぎません?」
「逆だ。これは幸運だよ」
「何故です?」
「前も言ったが奴らも完全に統率がとれてるわけじゃねぇ、ましてやバケモン二匹は完璧に放置されてる。そしてついでに言うと奴らも生きるために食料は必要だ。あとは分かるな?」
「当然クリード及びコインヘンにも食料は必要、であれば食われないために付近の黒獣は避難している。実際にさっきの黒獣は何処か切羽詰まっていたように見えましたし、クリードもしくはコインヘンから逃げたと思ったら我々が転移してきて、自暴自棄になって特攻してきた。と言ったところですかね」
「その通り、不幸中の幸いってとこだな。この機を逃さず進軍し、師匠のいる影の城を目指すぞ」
「了解しました」
「探知妨害、透明化」
こうして、二人は未知の森での探索を開始した。
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「おお……本当に……」
「一面黒、だろ?元々は色彩豊かな美しい森林だったんだがなぁ……」
「質問いいですか?」
「なんだ?」
「我々の目の前に広がる一面黒でも分かるほど巨大なクレーターについてなのですが」
「聞くな……俺も現実逃避したいんだ……」
三十分後
たびたびあった黒獣の襲撃を退けた二人は、シグレの異空間が使えないため近くの影により黒く染まった切り株に腰掛けた。
「で?あれはなんなんですか?」
二人の目の前には深さ約500m、横幅は500m近いであろう巨大なクレーターが複数存在していた。
シグレがそう問いかけると、クーフーリンはこめかみに手を当てて言い渋りながらも口を開いた。
「…………あれは、クリードかコインヘンの足跡だ」
「足跡?着地跡ではなく?」
「着地跡がこんな大量に、それに1箇所に固まって出来るか?」
「できませんね言ってみただけですすいません」
「かくして、俺らは最も会いたくないやつの近くに降り立っちまったわけだ」
「?……時間までわかるんですか?」
「ああ、ここの大地、勝手に元に戻るんだよ。俺は一回地下に拠点作ろうとしたんだがすぐ戻っちまって諦めたんだ」
「成程、そう言えば仲間はいないんですか?ケルトにはフィン・マックール以下フィオナ騎士団の面々がいるでしょうに」
「わからん、城で半殺しにされた後にどっかに飛ばされたのか、はたして」
「ま、探知できる範囲にはバケモンも仲間ももいねぇから、バケモンについては影に潜ってどっかいったんだろうな」
「運無さ過ぎません?」
「逆だ。これは幸運だよ」
「何故です?」
「前も言ったが奴らも完全に統率がとれてるわけじゃねぇ、ましてやバケモン二匹は完璧に放置されてる。そしてついでに言うと奴らも生きるために食料は必要だ。あとは分かるな?」
「当然クリード及びコインヘンにも食料は必要、であれば食われないために付近の黒獣は避難している。実際にさっきの黒獣は何処か切羽詰まっていたように見えましたし、クリードもしくはコインヘンから逃げたと思ったら我々が転移してきて、自暴自棄になって特攻してきた。と言ったところですかね」
「その通り、不幸中の幸いってとこだな。この機を逃さず進軍し、師匠のいる影の城を目指すぞ」
「了解しました」
「探知妨害、透明化」
こうして、二人は未知の森での探索を開始した。
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