邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第二百三十八話 死を呼ぶ黒獣

7章 あゝ神よ


「そうかよ。さて、前哨戦だ。招かれざる客とのな」

その言葉と同時にクーフーリンの張っていた結界をすり抜けるようにしてそれは現れた。

「おいおい。まさか結界を貫通したとか言うんじゃねぇだろうな。進化早すぎだろ」

「各個体が戦闘により学習することで進化してダメージの原因に対する耐性を得て、それに加えて個体同士がリンクしているんですかね?」
『そんなところだな。ネットワークのように情報をやり取りし、攻撃や防御手段を無効化したりするための効率的な進化を全個体が行うのだろう。通常の魔術が効かないのも納得だ。既にクーフーリンかほかの人間に攻撃を受け、それを学習していたのだろう。深淵魔術だって、やってることは魔力を変質させて様々な形でダメージを与えることだ。元々のものが魔力からできている以上、魔法と何ら変わらん。鑑定も無効化、というか出来ないことからこの適応進化は状態異常なんかの実質的なダメージにならないものにさえ適用されるのだろう。特に斬撃なんかの物理攻撃耐性は早期に取得していたのだろうよ。ゲイボルグは結果を捻じ曲げるから耐性など意味を成さないから効くのだろうよ。まあ、ルーン魔術が通用する理由が分からんが。案外ラスボスはそこらへんの逸話に関係ある人物なんじゃないか?』
『まとめると?』
『時間をかければかけるだけ厄介になり、しまいには絶対に倒せない化け物になる』
「詰んでないですか?」
『だいぶ詰んでるな』
『知 っ て た』

そんなことを話しているうちに、現れたそれが地に足をつける。
それと同時にそれの足元に生えていた薬草が枯れ、周囲の樹木が倒壊した。

「ふむ……コピー元はブラックドッグ辺りですかね?クーフーリンさん。そいつに近づいたら不幸が襲いかかってしまいには死ぬので近づかないでくださいね。ちなみに触ったら死にます」

「触らねぇよ!!安心しときな。コイツらとは何回かやりあったことがある」

涎を垂らしながら威嚇をしていた黒獣がついにクーフーリンへと襲いかかる。

「さて……最近為す術もなく負けることか多くてな……鬱憤が溜まってたんだ。精々俺を楽しませろよ?早く終わっちゃ……つまらねぇからなァ!!」

その言葉と同時に杖が振り下ろされ、虚空にルーンが描かれた。



非常識の被害者クー・フーリンさん。
カワイソス

コピー元解説:ブラックドッグ
イギリス辺りで伝承になっている亡霊?のようなものです。
見たものは不幸に見舞われたり死ぬとか。

AMOでは無差別に周囲に即死を撒き散らす害悪です。

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