邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第二百二十一話 違和感

7章 あゝ神よ


『おかしいよなぁ?』
「おかしいですねぇ」
『おかしいな、まったく理に反している』

シグレが大軍と対峙してから約10分後、シグレはぽこぽこと湧き出る黒い獣に対し未だに刀を振るっていた。

最初のうちは好調だった。
豹や鷲をモデルにした黒獣は物理攻撃で死ぬし何より即死魔法が効くのでわけはない。

問題は竜種などの幻獣がモデルになっていると思われる黒獣たちである。

勿論炎による火傷や風というか空気振動による共振破壊も効かず、水による窒息や雷の感電、腐食や溶解などを試しても無意味。
当然即死魔法どころか闇魔法の状態異常デバフすら効かないどころか吸収される始末である。
聖魔法も効かない。
大質量による圧殺も不可、潰しても埋めても泥のようになって染み出してくる。
同じ理由で土葬や氷結も不可。
深淵魔術やスキルなどによる精神攻撃は有効なものの崩れて黒泥になるだけで直ぐに体が再構成される。
頭や心臓を刺し貫いても意味はなく黒泥が飛散するのみでありその傷も数瞬のうちに再生する、体を粉々に吹き飛ばしても集まって再生し、消滅させたところでどこからか湧き出て再生する。質量保存の法則どこいった。
切断に至っては増殖する始末である。

『おかし過ぎない?』
「生存のみに特化した感じに見えますね。生命反応が無いことからして使い魔のようなものだと考えられますが、それでも術者からの魔力供給のみで動けるのであればこの生物?はとても有用です」
『殺しても死なない雑魚が永遠に湧いてくるんだからな、しかも割と強いと来た』

この場にセレスがいればきっと「いや、他のプレイヤーひとからすれば強敵ですからね!?」と突っ込んだはずだが生憎と彼女は自分の家で紅茶を飲んでいる最中である。念話もできるがクトゥルフのように四六時中聞いている訳では無いのでこの状況を知る由もない。
タケミカヅチ、フツヌシノカミはそもそも念話出来るようにしていないためお察しである。

ちなみに鑑定しようとすれば黒い粒子となって消えるのだが、これは別に死んだわけでも消滅したわけでもなくただ別の場所に転移しているだけらしい。

そんなこんなで、シグレは10分ほど謎の黒獣に襲われ続けていた。


何も出ない木魔法……

今回使用した深淵魔術クトゥルフ神話の魔術

ヨグパンチ(ヨグ=ソトースのこぶし)
幽体の剃刀(宙に浮く斬撃)
深淵の息(肺を海水で満たす)
マインドブラスト(精神破壊)
アザトースの呪詛(ランダムでステータス永久ダウン)
ハスターの歌(とても美しく冒涜的な歌(精神汚染&肉体損傷))
シュド・メルの赤い印(とりあえず死ぬ(精神汚染付き))

あとガンドなんかも使ってます(魔力を打ち出す魔術。ちょっと弄って着弾時周囲の魔力を空間ごと吸収するようにしてます)

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