邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百八十八話 八塩折之神酒

7章 あゝ神よ


「今回は腕によりをかけたから期待しておくれ」

「こいつの飯マジで美味いから覚悟しろよ小僧!」

いつの間にか戻ってきていたタケミカヅチが大仰に手を動かしてそれをアピールする。
ちなみに後ろでは従魔がへとへとになって倒れている。
現状一番体力のあるシルですら倒れ、メルに至っては拡散して水溜まりのようになっている。

と言うか何を覚悟するというのか。
(昇天するんですかね?あ、ここ神界か)
そんな小ネタはともかく、出された料理は、御前に盛られた懐石料理だった。

剣神御膳

剣神フツヌシノカミが客人をもてなすために作った料理
神すら蕩かすその美味をご賞味あれ

(運営)
ダーーーーー(涎の滝)

運営のアホコメントは無視し、シグレは目の前の御膳が凄まじいものであることを再認識した。
「此奴の料理は神々の宴会では人気なんだよ!ただのおにぎりですら超うめぇし」
「儂としては簡単な料理より下準備や料理の腕が出る料理で評価してほしいんじゃがのう……」

「まぁとりあえず食おうぜ!」
「ええ」
「そうですね」

「「「「いただきます」」」」

「あ、セレス様日本文化知ってるんですか」

「前々から興味があったもので……」

「なんと。それならばいつか日本体験ツアーでも廻るか?」

「え、いいんですか!お願いします!是非!」

「お、おう、そんなに喜ぶことか?」

「ええ!」

「ま、それはそれとして食べようぜ」

「そうですね」
「はい」

「お代わりは自由じゃからな」

ようやく起きあがった従魔たちにエプロン姿でご飯を盛りながら言うフツヌシノカミを横目に、シグレは食事を始めた。

そして食後

「…………」
「…………」

((ウマイ))

それしか出てこない。
二人と従魔達はほかの言葉をどう並べ立てようが表現出来ない美味に打ち震え、これこそ天上の食物であると理解した。

「なんですかこれ!すごい美味しいんですけど!」

「そりゃ当然じゃろ。神界でも最高級の食材を使っておるからな」

食後の茶を配りながらフツヌシノカミが解説する。

「あ、お茶運びやりますよ」
「構わんよ。客人を働かせては家主の立つ瀬がないからのぉ」

「ちなみにお主から頂いた八塩折之神酒やしおりのみきについては希望者にツマミともにやるぞい」

「あ、じゃあ私お願いします!一度飲んでみたかったんですよね!」
「もちろん俺も頼むわ!」

「了解じゃ、ただし、神会エナ・イエロは明日じゃから飲みすぎんようにせんとな」

そして明日、もちろんべろんべろんに酔った三人を抱え、シグレは神会へ向かうのだった。



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(IDはあらすじにあります)

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コメント

  • ノベルバユーザー238960

    はよ、続きを・・・(  ̄ー ̄)ノ

    1
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