邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
SS 妹達の二人旅 丗肆
SS一章 『妹達の二人旅』
時は少し遡る。
動かなくなった人形を後目に、一行は疲労を滲ませながら第二階層を走り抜けていた。
「そう言えば、サイールドさんはなぜあの魔石倉庫に入れたのでしょうか?」
走りを止めずにギルドマスターに問を投げかけた皐月に対し、ギルドマスターは足を止めず下を向きながら話し始めた。
「…あいつは…気のいい冒険者だったんだ…」
「戦闘はからっきしだったけど、採取や採掘は一級品、ギルドの専属解体屋やその分野の専門の人間クラスに品質が高かった。
戦闘ができないという弱点も、仲間が打ち消していた。才能に溢れた…とても…とてもいいパーティーだったんだ。生きていれば、Aランクも夢じゃあなかっただろう」
「だから私や生産職の人間達はあいつに採取専門の冒険者になることを勧めたし、あいつもその当時はその役割に納得し、彼らのパーティーやギルド、都市に貢献していた。
だが、あの事件を境に、やつは変わってしまった」
「やつの仲間は…全滅したんだ。
安全なはずのクエストだった。あいつらの腕ならどんなモンスターが出ても対応できるはずだった。
だが、実際にはSランク並みの能力を持つモンスターが現れ、彼らはなすすべもなく殲滅された。
ザイールドは御守りとして持っていた転移の札を皆に使わされたらしい」
「その…モンスターとは…」
「下位錬金生命体、近くに錬金術師のアジトがあったんだ。
サイールドの情報でそれを知ったギルドが討伐隊を派遣し、討伐隊が現地に到着したのがそれから2日後。
全員、頭を食いちぎられ、器用に木に吊るされていたよ。玩具のように弄ばれていた」
「もちろんそのレッサーキメラは討伐されたが、サイールドはおかしくなり始めていた。転移させられる前に、こんな言葉を聞いたそうだ。『もっと…強くなりたかったなぁ…』。
そうして彼らの分も強くならねばならないとサイールドはなれないどころか全く適正のない様々な武器を握り、使えもしない魔法の鍛錬に数年を費やした。
勿論サイールドには尽く戦闘の才能は無い、唯一マシだった剣でさえDランク程度だったからだ。
だから私たちはその間もサイールドに諦めるように説得を続けたが、それは叶わず、つい先週にサイールドは行方不明になっていたんだ」
「行方不明の間に何をしていたのかを私は知らない、しかし、鉱石採掘で優秀だった奴には魔石倉庫の合鍵を渡していた。それで入ったのだろう」
「ほかの人間がいる可能性は?」
「ないな、アレは個人の魔力の波長を感知するものだ、鍵の受け渡しは特別な方法を使わなければできないしサイールドはそれを知らない。
一度に二人以上が入ることもできん」
ここら辺ほんとに時系列おかしい
すいません
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(IDはあらすじにあります)
時は少し遡る。
動かなくなった人形を後目に、一行は疲労を滲ませながら第二階層を走り抜けていた。
「そう言えば、サイールドさんはなぜあの魔石倉庫に入れたのでしょうか?」
走りを止めずにギルドマスターに問を投げかけた皐月に対し、ギルドマスターは足を止めず下を向きながら話し始めた。
「…あいつは…気のいい冒険者だったんだ…」
「戦闘はからっきしだったけど、採取や採掘は一級品、ギルドの専属解体屋やその分野の専門の人間クラスに品質が高かった。
戦闘ができないという弱点も、仲間が打ち消していた。才能に溢れた…とても…とてもいいパーティーだったんだ。生きていれば、Aランクも夢じゃあなかっただろう」
「だから私や生産職の人間達はあいつに採取専門の冒険者になることを勧めたし、あいつもその当時はその役割に納得し、彼らのパーティーやギルド、都市に貢献していた。
だが、あの事件を境に、やつは変わってしまった」
「やつの仲間は…全滅したんだ。
安全なはずのクエストだった。あいつらの腕ならどんなモンスターが出ても対応できるはずだった。
だが、実際にはSランク並みの能力を持つモンスターが現れ、彼らはなすすべもなく殲滅された。
ザイールドは御守りとして持っていた転移の札を皆に使わされたらしい」
「その…モンスターとは…」
「下位錬金生命体、近くに錬金術師のアジトがあったんだ。
サイールドの情報でそれを知ったギルドが討伐隊を派遣し、討伐隊が現地に到着したのがそれから2日後。
全員、頭を食いちぎられ、器用に木に吊るされていたよ。玩具のように弄ばれていた」
「もちろんそのレッサーキメラは討伐されたが、サイールドはおかしくなり始めていた。転移させられる前に、こんな言葉を聞いたそうだ。『もっと…強くなりたかったなぁ…』。
そうして彼らの分も強くならねばならないとサイールドはなれないどころか全く適正のない様々な武器を握り、使えもしない魔法の鍛錬に数年を費やした。
勿論サイールドには尽く戦闘の才能は無い、唯一マシだった剣でさえDランク程度だったからだ。
だから私たちはその間もサイールドに諦めるように説得を続けたが、それは叶わず、つい先週にサイールドは行方不明になっていたんだ」
「行方不明の間に何をしていたのかを私は知らない、しかし、鉱石採掘で優秀だった奴には魔石倉庫の合鍵を渡していた。それで入ったのだろう」
「ほかの人間がいる可能性は?」
「ないな、アレは個人の魔力の波長を感知するものだ、鍵の受け渡しは特別な方法を使わなければできないしサイールドはそれを知らない。
一度に二人以上が入ることもできん」
ここら辺ほんとに時系列おかしい
すいません
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