邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
SS 妹達の二人旅 拾漆
SS一章 『妹達の二人旅』
「終わりっ!」
「これならまだ『鏡の中の大英雄』を使わなくても良さそうですね」
低コストな遊理の魔導目録と違い鏡の中の大英雄は歪な双子の召喚時に少なくないMPを消費するため、2人としてはできるだけ温存しておきたいのである。
基本的に敵は何も落とさなかったが、一部のゴーレムはコアなどを落としたようなので、それを回収しながら進んでいく。
「皆様、これを」
そう言ってクーリが差し出してきたのは、傷一つない真円状のゴーレムコアと、少し歪な形状のコアだった。
「なんでふたつも取り出してるの?」
「……よく見るとこのふたつ、所々違うところがありますね」
「ん?」
よくわからんとばかりに遊理とギルドマスターが首を傾げるがクーリがそれを無視して語り出す。
「はい、まず、コアの形が真円状です。自然に生成されたものはこのように歪な形になるため、このような完璧な球の形状はおかしいのです」
「ほう…」
「そして、書かれている魔法陣が違います。これまた自然に生成されたものはもっとちいさな魔法陣で事足ります。ですが、このゴーレムは自然に生成されたものにしては魔法陣が大きすぎます」
「確かに、言われてみれば大きさも、形も違うな」
「以上のことから、この鉱山で起きている異常発生は人為的なものだと思われます」
「なるほど、勉強になりました。ところで随分ゴーレムについて詳しいようですね?盗賊系のジョブのはずなのに」
疑問を持った皐月がそう問いかけると、クーリは顔を沈ませて語り出す。
「なんてことはありません。ギルド職員になる前は冒険者で、私の所属していたPTを半壊にした相手だったので勉強しただけですよ」
「すいません」
なにか聞いてはまずいことを聞いてしまったと皐月が頭を下げると、クーリは慌てて顔を上げるように促した。
「いえいえ、あれは驕っていた私たちが悪いんですから、そうでなくともあなた達が謝ることではありませんよ」
「よし!話は終わったか?さっさと下に行くぞ!」
「おー!」
はい、クーリさんイケメン
いいね1900ありがとうございます!
これからも頑張りますのでご愛読頂ければ幸いです。
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
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(IDはあらすじにあります)
「終わりっ!」
「これならまだ『鏡の中の大英雄』を使わなくても良さそうですね」
低コストな遊理の魔導目録と違い鏡の中の大英雄は歪な双子の召喚時に少なくないMPを消費するため、2人としてはできるだけ温存しておきたいのである。
基本的に敵は何も落とさなかったが、一部のゴーレムはコアなどを落としたようなので、それを回収しながら進んでいく。
「皆様、これを」
そう言ってクーリが差し出してきたのは、傷一つない真円状のゴーレムコアと、少し歪な形状のコアだった。
「なんでふたつも取り出してるの?」
「……よく見るとこのふたつ、所々違うところがありますね」
「ん?」
よくわからんとばかりに遊理とギルドマスターが首を傾げるがクーリがそれを無視して語り出す。
「はい、まず、コアの形が真円状です。自然に生成されたものはこのように歪な形になるため、このような完璧な球の形状はおかしいのです」
「ほう…」
「そして、書かれている魔法陣が違います。これまた自然に生成されたものはもっとちいさな魔法陣で事足ります。ですが、このゴーレムは自然に生成されたものにしては魔法陣が大きすぎます」
「確かに、言われてみれば大きさも、形も違うな」
「以上のことから、この鉱山で起きている異常発生は人為的なものだと思われます」
「なるほど、勉強になりました。ところで随分ゴーレムについて詳しいようですね?盗賊系のジョブのはずなのに」
疑問を持った皐月がそう問いかけると、クーリは顔を沈ませて語り出す。
「なんてことはありません。ギルド職員になる前は冒険者で、私の所属していたPTを半壊にした相手だったので勉強しただけですよ」
「すいません」
なにか聞いてはまずいことを聞いてしまったと皐月が頭を下げると、クーリは慌てて顔を上げるように促した。
「いえいえ、あれは驕っていた私たちが悪いんですから、そうでなくともあなた達が謝ることではありませんよ」
「よし!話は終わったか?さっさと下に行くぞ!」
「おー!」
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