邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百三十話 『All・or・nothing』

6章 玩具は盤上で踊る


「いきなりひどいなぁ。僕じゃなかったら死んでたよ?」

パシン、と襲い来る天使や異形の軍勢を、聖なる力をその身に宿す龍を、劇毒を持つ蛇を蠅でも払うかのように弾けさせながら、道化は笑顔でそう言い放つ。

「さて、遅ればせながらだが…
君を本当の私のところへと招待しよう」

そういうと道化の体にヒビが入り、そこから全てを塗りつぶすような深い漆黒の何かが漏れ出してくる。

光ではない、そんな美しいものではない、なにか…こう…ドロドロとした粘液のようにそれは黒い床を、壁を、そこかしこの瓦礫を包み込む。

シグレは即座に空に飛び立つ、が、それが部屋覆いきった時に一瞬静寂と暗闇が訪れ、次の瞬間には白い世界が広がっていた。

豊穣神の羽衣フィアズルハム

空中に投げ出されたのだろうか、即座に空を飛んで姿勢を安定させて周囲の状況を把握する。

ークエスt

何やらアナウンスが流れたので即受諾ボタンを押し、周囲の警戒を続行する。

周りはやはりどこまでも続く白色。
しかしこれまでと違う点として、床がチェスのボードのようになっている。
白と黒に彩られた盤上で、今も白のキングと黒のキングが剣を打ち合わせている。

すでに両軍ともにキングを残すのみとなっているようだ。

そして、道化の声が響く。

「さて、まずは君と私のゲームのルール説明をしようか」

「ルール?そんなもn…ッ!?」

ナメくさった道化の声がする方向に向いて今にも道化を切ろうとしたシグレは、体が動かないことに違和感を覚える。
今は魔法に対する防御魔法もしっかりとかけている。
拘束魔法程度で拘束できるはずがないのだが…

「残念ながらこれのルールによって今君は動けないよ。これ、いや、この世界の名は
全てを得るか、全て失うかオール・オア・ナッシング
これは君の力がどうあっても破ることのできない制約だ。
事実私も逆らうことができないからね。
制約は全部で10個ある。

一.ゲームはお互いの同意によってのみ開催されます

二.各プレイヤーは、対戦相手に対し、真名を明かさなければなりません

三.ゲーム内容の決定権は、このゲーム盤を起動したプレイヤーにあります

四.いかなる場合でも、ゲーム内容は公平でなければなりません

五.ゲーム中におけるイカサマ、暴力行為は失格、即反則負けとなり、今後一切このゲーム盤に関わるゲームに参加できません

六.ゲーム中の離脱はいついかなる時でも許されません。実行された場合、罰則ペナルティが課されます

七.このゲーム盤からは勝者のみが脱出できます

八.このゲーム盤の制約およびゲーム内容とルールはプレイヤー全員に周知されるまで全プレイヤーの動きは拘束されます

九.勝敗の判定はゲーム盤が自動的に決定します。異議は認められません

十.みんな仲良くプレイしましょう

さて、まずは自己紹介をしようか。私はロキ、北欧神話の神さまさ」

崇めてもいいんだよ?とニヤニヤしながら呟くその顔を、シグレは無言で睨んでいた。


はい、唐突な『  』っぽい何かでした。
許してくれ、作者がやりたいだけだったんだ

ちなみに真名とはゲーム内の名前なのでシグレが現実での名前を明かす必要はないです

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コメント

  • ノベルバユーザー523679

    盟約に誓って

    0
  • ドラキー

    ちょっと誰か
    ステファニ○・ド○ラ
    呼んできて

    1
  • ノベルバユーザー189824

    ノゲ○ラだー

    3
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